スウェーデン人はとにかくコーヒーをよく飲む。かなり濃いコーヒーを、大きなマグカップで。アメリカン・コーヒーなんて飲ませた日にゃ「薄すぎて水みたいで飲めない」と言うだろうし、イタリアンのエスプレッソなんて飲ませた日にゃ「おいおい、たった一口で終わりですか…?」とこれまた、ひんしゅくモノ。統計によると、スウェーデン人の一日の平均は440ml、コーヒー・カップに換算すると3.4杯、年にすると156リットルも飲むのらしい。(たしか、一人当たりのコーヒー豆の消費量も世界でトップを争っているはず)
そんなスウェーデン人に、朗報が飛び込んできた。しかし、女性にだけ。
------
フランスのある研究チームは、コーヒーやお茶を飲んだ効果を調べるために、4年間にわたって7000人の個人のコーヒーやお茶の習慣を追跡調査した。その結果、65歳以上の女性がコーヒーやお茶を一日に3杯以上飲む場合、せいぜい1杯しか飲まない場合に比べて、老化による言語的な記憶力、および視覚的な記憶力低下の可能性が小さいことが分かった。しかも、この効用は歳を取るにつれて大きくなるため、3杯以上飲む人とせいぜい1杯しか飲まない人の記憶力低下の差は歳とともに大きくなることも分かった。(コーヒーやお茶を1日に3杯以上飲むことによって、65歳の女性は記憶力低下の確率が30%減るのに対し、80歳以上の女性はその確率が70%も減ることが分かったのだ。)
しかし、この効果は女性に対してだけで、男性に対しては大きな効果は観察されなかったという。
ネズミを使った実験では、カフェインが記憶低下の原因となる脳内たんぱく質の生成を抑えてくれることが分かっている。しかし、今回この調査を行ったフランスの研究チームは、なぜ女性にのみ効果が観察されたのか、その理由は分からないのだそうだ。
しかも、今回の調査は、コーヒー・お茶飲用と記憶力低下との関係性のみで、果たして、カフェインが痴呆症(認知症)の予防に効果があるのか、というところまでは解明されておらず、今後の課題だという。
DNの記事より
------
ここからは余談。
さて、この話題が経済学部・研究棟の喫茶ルームで、昼食のときに話題になった。(日ごろから、各種統計を扱い、回帰分析などを行っている人々が多いので、この様な調査結果を聞くと、果たして回帰分析のモデルが正しいのか、とか、得られた有意性は非説明変数と説明変数の直接の因果関係を反映しているのか、それとも、背後に他の要因があるのではないか、などなど、気になって仕方がないのだ・・・)
そこで出た意見によると、おそらく因果関係は、コーヒーやお茶を飲むことと記憶力低下防止ではなく、フィーカ(喫茶)タイムに社交的な団欒を楽しむことと記憶力低下防止にむしろあるのではないか? ということ。つまり、コーヒーやお茶を飲むときには、たいてい職場や近所の人々、芸能人などのゴシップや噂ネタが出るもの。歳を取ってからもおしゃべり好きで、そんなゴシップばかり意見交換していれば、記憶力の低下が抑えられても不思議ではないのでは、ということだ。その推論で行けば、女性にだけ効果が観察された理由も、おのずから明らかになるではないか!
さて、この推論が正しいのか・・・?
そんなスウェーデン人に、朗報が飛び込んできた。しかし、女性にだけ。
------
フランスのある研究チームは、コーヒーやお茶を飲んだ効果を調べるために、4年間にわたって7000人の個人のコーヒーやお茶の習慣を追跡調査した。その結果、65歳以上の女性がコーヒーやお茶を一日に3杯以上飲む場合、せいぜい1杯しか飲まない場合に比べて、老化による言語的な記憶力、および視覚的な記憶力低下の可能性が小さいことが分かった。しかも、この効用は歳を取るにつれて大きくなるため、3杯以上飲む人とせいぜい1杯しか飲まない人の記憶力低下の差は歳とともに大きくなることも分かった。(コーヒーやお茶を1日に3杯以上飲むことによって、65歳の女性は記憶力低下の確率が30%減るのに対し、80歳以上の女性はその確率が70%も減ることが分かったのだ。)
しかし、この効果は女性に対してだけで、男性に対しては大きな効果は観察されなかったという。
ネズミを使った実験では、カフェインが記憶低下の原因となる脳内たんぱく質の生成を抑えてくれることが分かっている。しかし、今回この調査を行ったフランスの研究チームは、なぜ女性にのみ効果が観察されたのか、その理由は分からないのだそうだ。
しかも、今回の調査は、コーヒー・お茶飲用と記憶力低下との関係性のみで、果たして、カフェインが痴呆症(認知症)の予防に効果があるのか、というところまでは解明されておらず、今後の課題だという。
DNの記事より
------
ここからは余談。
さて、この話題が経済学部・研究棟の喫茶ルームで、昼食のときに話題になった。(日ごろから、各種統計を扱い、回帰分析などを行っている人々が多いので、この様な調査結果を聞くと、果たして回帰分析のモデルが正しいのか、とか、得られた有意性は非説明変数と説明変数の直接の因果関係を反映しているのか、それとも、背後に他の要因があるのではないか、などなど、気になって仕方がないのだ・・・)
そこで出た意見によると、おそらく因果関係は、コーヒーやお茶を飲むことと記憶力低下防止ではなく、フィーカ(喫茶)タイムに社交的な団欒を楽しむことと記憶力低下防止にむしろあるのではないか? ということ。つまり、コーヒーやお茶を飲むときには、たいてい職場や近所の人々、芸能人などのゴシップや噂ネタが出るもの。歳を取ってからもおしゃべり好きで、そんなゴシップばかり意見交換していれば、記憶力の低下が抑えられても不思議ではないのでは、ということだ。その推論で行けば、女性にだけ効果が観察された理由も、おのずから明らかになるではないか!
さて、この推論が正しいのか・・・?
来週から2週間そちらに行きますよ。かなり期間が短いので、ヨーテボリには伺えそうにないのですが、久しぶりのストックホルム、ウプサラを楽しもうかと思います。
メールも送りましたが、ウプサラ・ストックホルムの辺りで会えたら嬉しいです。