スウェーデンの今

スウェーデンに15年暮らし現在はストックホルム商科大学・欧州日本研究所で研究員

ヴェッテルンルンダン(2) -いよいよスタート

2007-06-21 08:24:42 | Vatternrundan:自転車レース
私の古い自転車を取り、再びMotala(モータラ)へ戻ってきた。

この大会は毎年、夏至祭の直前の金曜日から土曜日にかけて行われる。17000人に及ぶ参加者とその家族は、早い人で木曜日からMotala入りする。参加者はスタートに先駆けて、ゼッケンとICチップを受け取らなければならない。各参加者はこのICチップを足に付けることで、スタートとゴールの時間、そして、途中3カ所の経過時間を自動的に計測してもらえるのだ。

町の中心の広場。ここでゼッケンをもらう。

人口わずか3万人前後のMotala市だが、この自転車大会の開催される週末はそれ以上の観光客がドッと押し寄せるのではないだろうか。町のあるスポーツ(兼自転車)ショップの売り上げは、この週末は通常の5倍に跳ね上がるというし、町の中心にいくつかあるレストランも、この大量の旅行客の腹を少しでも満たすべく、スパゲッティー+ミートソースなど、安上がりで大量に調理できるものを準備している(当然ながら味は表現できたものではないが・・・。まあ、スウェーデンだし)。

私と父は、ここMotala市に住むHolm一家で毎年、間借りをしてお世話になっている。子ども部屋を空けてもらって、そこに泊めてもらう上に、家のガレージも使わせてもらって、そこで自転車の組み立てや整備を行うのだ。Holm家には我々のほかにも参加者数人が同様に寝泊りする。Holm家のSonnyとIngela夫妻は、毎年、その家に寝泊りする大会参加者のゼッケン番号とスタート時間をリストアップし、途中経過を随時、インターネット上でチェックして、あとで紙にまとめてくれるのだ。台所も使わせてくれる。

他の参加者はホテルや民家などに泊まったり、キャンプ場や自家用車の中で寝泊りする。今年は初めての試みとして、ヨーテボリのある自転車クラブが貸切列車をヨーテボリからチャーターしてきたという。寝台車や普通の客車のほか、ビストロ、パブ、ディスコ専用車、自転車用の貨車など全部で10両以上の大掛かりな列車だ。これで140名が参加するという。

これがチャーター列車

さて、大会の本格的なスタートは金曜日の夜8時以降だが、高齢の参加者など、完走するのにもっと時間が必要!という参加者向けに、特別グループが夜7時にスタートする(20~30人くらい)。そして、夜8時以降は1グループ60人ずつ、2分ごとにスタートしていくのだ。町の郊外にあるスタート地点に皆それぞれ集まり、スタートする。最初の2~3kmはバイクに先導され、町の中心部をゆっくりと走って行き、国道に出たところで解放される。

金曜日 午後8時の空

今回、私は初めて午後8時のスタートを見に行った。このスタートは特別らしく、白バイの先導の後に、自転車警官が6名、その後に60人の参加者が続いた。

白バイの後に

自転車警察が続き、そのあとに大会参加者がやってくる


上の写真をクリックすると動画が見られます(音声あり)

何グループかの出発を見送って、カメラに収め、ひとまずHolm家に戻る。私の出発グループは第96グループ、出発時間は23:10だ。だから、しばらく一寝できる。