キキ便り

アメリカ便り、教員・研究者生活、シンプルライフ、自閉症児子育てなど

Battle Hymn of Tiger MotherとExtra Credit

2011-02-28 14:58:07 | 映画・本・テレビなどを語る

 

このブログで先週も紹介したこの、Extra Creditをやるのはアジア人の子どもの特徴みたいなことが言及されていたので、それについて少し書いてみます。本の中では、娘さんがExtra Creditをやらずに、Recess〔昼休みに校庭で遊ぶ)を選んだということを知り、Chua氏はカンカンに腹を立ててしまいます。

Extra Creditというのは、私も最初馴染みがなかった言葉ですが、授業のコースワークで生徒・学生たちがさらに高得点を取得することができるように、本人の意思によって選択する課題・宿題・活動・ペーパーのことです。目的としては、クラスの中でさらにチャレンジを与える課題を与えることで、やる気や実力のある学生がさらに高得点をとるのを助けること、あるいは成績があまり芳しくない学生たちを助けるためにセカンド・チャンスを与えるといってもいいでしょうか。学期の中間や終わりに行われる教員評価への参加を促すために、Extra Creditとして位置づけ、参加した学生に3-5ポイントを与えるとシラバスに明記する場合もあります。

私が院生の時にはExtra Creditなんて全くなかったと思うのですが、今どきの学生たち、学期の半ばごろ、思った成績がとれない場合、Extra Creditがないのかと要求してきます。原則としては、シラバスに書いてないことを学期の途中で与えるのは、ルール違反だと批判されるかもしれませんが、学生の気持ちも分かるので、1つ2つ、Extra Creditを出すと学生は大喜びで、感謝されるのが常です。 

日本に比べ、アメリカの学生たちの方が好成績をとろうと、GPAを上げようと必死です。大学の奨学金制度が浸透しているアメリカでは、成績のよしあしは死活問題なので、Extra Creditもそのアジェンダの1つにあがってくるみたいです。

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先日も、8年生の息子の音楽コンサートへの参加が、Extra Creditでした。「行きたくないなぁ」とめんどくさそうにしている息子の姿を見て、

「だめよ、ちゃんと行きなさい。Extra Creditなんて、貯金みたいなものなのよ。病気になったり、テストで失敗したり、万が一のための貯金なのよ。だから全部やりなさい!」とはっぱをかけた私は、タイガーとまでいかなくても、ネコみたいなものなのかもしれません。

コメント
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