わかる放射線 (テクノ・アプローチ) | |
近藤民夫 著 | |
共立出版 |
引き続き、原発問題に関連する本ということで、放射能のことを書いてある本を借りてきました。
人間は、”わからない” ことに恐怖を感じる。
だから、やっぱりその恐怖の対象を理解することが大事!という、立派な志をもって、読んでみたのですが、
前の記事でも書いた通り、”わかる”というタイトルに関わらず、私にはわかりませんでした・・・。
残念・・・。
学校でちゃんと化学や物理を勉強しておけばよかったなぁ・・・・。
とりあえず、わかったこと。(こんな私のまとめですから、随分あてになりませんが)
・放射線は波長が超短く、周波数が超大きい電磁波。
・原子の中の陽子、中性子や、電子が、飛び出しているのが放射線
・こうやって原子が壊れて、より安定的な原子になっていく。つまりそもそもは自然現象
・1秒間に1つの原子が壊れるのをベクレルという値で表現している
・紫外線を大量に浴びれば健康に影響があるように、放射線も大量に浴びれば影響がある。(あたりまえだけど)
ここまでは、本書の1/3くらいまでに書かれていたことで、実はこれで、私の頭は飽和状態になりました。
それ以降は、基本的に、放射線がこれまでの歴史でどのような使い方をされてきたか、どのような可能性があるかということが書かれていました。
医療利用、原子力発電などはもちろん、ほんとうにこんなところまで!?という身近なものまで紹介されていて、びっくり。
たとえば、じゃがいもの芽が出ないように、放射線を照射しているとか、ミバエ駆除に、放射線をあびせて不妊化したメスを放して絶滅させたとか、とにかく私たちの生活でどれだけ利用されていることか・・・。
こういうことを知っている人たちは、少ない量なら健康に影響がないと言えることを良くわかっていて、自信をもって、”ただちに影響を及ぼすレベルではない”という表現になるんでしょうね。
でも、この”乱用”が、ゆっくりと人間に影響を及ぼした結果が、日本人の死亡原因の第一位が、”がん”ということ???
などなど、いろいろ考えてしまいました。
著者は、決して放射能の危険性を甘くみているということはなく、いろいろな課題があることはきちんと認識されており、とてもフェアな書き方だと思いますが、それでも、基本的には、”きちんと管理されていれば安全だ”という立場です。
もちろん、私にとっては、福島第一原発の事故がなければ、読もうとは思わなかった本ですが、もし、事故の前に読んでいたらきっと、すっかり納得しちゃったでしょうね。
だって、”きちんと管理されていれば” という条件が、あくまでも仮定であるということが分ってしまったのですから・・・。
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