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本が好き 悪口言うのもちょっと好き

読書日記です。っていうほど読書量が多いわけではないけれど。。。

ベネルクス紀行 松村千恵子

2012-08-04 | 絵本

 最近、読書ペースが超スローになっております。  読み切れない本も多いし、読み終わっても感想がまとめられない本も・・・。  夏バテかしらん。  しかもオリンピック始まっちゃったし、ますます遅くなりそうです。

ベネルクス紀行―ベルギー、オランダ、ルクセンブルクへの誘い
松村千恵子
東洋出版

 さて、私のオランダ旅行まであと2か月を切り、 

 コースも決めて、ホテルもとりあえずは押さえました。

 私の中の盛り上がりも、ずーっと高止まりしている状況なんですが、

 うちの旦那のあごに皮膚がんが見つかってしまいまいた。

 検査の結果を聞いたとき、最初に思ったのが、

 ”旅行に行けるのかしら!?”

 だったことは旦那には内緒です・・・。

 ごく初期で、皮膚なのでお腹を切ったりするわけでもなく、日帰り手術。

 今のところは旅行には影響なさそうです。

 病院の帰りに、隣にある図書館で借りたのがこの本です。

 (鬼嫁でしょうか・・・)

 

 著者は、ご夫婦でよく海外旅行に行かれるようで、

 本書はベネルクス3国をご2週間程度旅行された際の紀行文です。

 読みやすい文章で、面白くないわけではなかったのですが、

 本にするほどのことかなぁ・・・っていうのが正直な感想です。

 プロフィールに年齢が書かれていないので、著者がおいくつなのかはわかりませんが、

 シニアライフの提案や健康に関する執筆が多いということで、

 本書が出版された2004年ころに50代後半か60代だったのではと想像します。

 だとすれば、その世代の人向けなのかもしれません。

 私は、真の大人(大人という定義は難しいが、ここでは年齢に関係なく、精神的に自立している人という意味)であれば敢えてカップルで行く個人旅行をおすすめしたい。理由は簡単「旅は道連れ」とは」よく言ったもので、旅での感動は、ひとりよりふたりの方がきっと大きいに違いないから。そして、その感動も、普段身近にいる者同士だからこそ分かち合えるものだと信じているからだ。

 私もこの年になったら、一人より道連れが欲しいし、気を使わない旦那と行けるのはほんと幸せだと思うので、著者のおっしゃることがわからないわけではないのですが、”大人ならカップルで”・・・と一般化しようとすのはどうかなぁと。

 私も、ツアー旅行より、個人で飛行機をとって旅行した回数の方が多いです。

 インドは一人で行く自信がなくて、ツアーにしたんですが、

 15人くらいのツアーで、そこで知り合った人たちとの交流もすごく良い思い出で、

 どっちがいいなんて比べられない。

 それに、本書を読んで思うのは、ご夫婦で動いておられるので、会話が二人で完結しちゃってあまり現地の人とも、旅行者の人とも殆ど会話らしい会話がない。

 ブリュッセルで同じ日本人の熟年夫婦と何度もすれ違っているのに、話をしようともしない。

 旅行記を書こうとしているのに、そういうところでもっと貪欲にいろんな人と話をしなければ、ありきたりの事しか書けないと思うんですよねぇ。

 そんなことを思いながら、プロフィールにあった著者の主宰する「世界の旅の情報サイト」もチェックしてみましたが、もはや存在せず、著者自身の情報もAmazonの本書のページしか見つかりませんでした。

 ま、そうだろうなぁと納得。

 とはいえ、来月からこの辺旅行すると思えば、それなりに、参考になる情報もありました。

 放置しすぎて、またまたランキング外・・・。

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おさがしの本は 

2012-01-04 | 絵本

 図書館というのは究極的に、ないし本質的に、じつは救急医療センターや市営住宅と全く変わりのない施設だからです。

おさがしの本は
門井 慶喜 著
光文社

 (最近多くなってきた)ライトノベル風というか、コミックの構成風の小説です。

 この手の作風は、あまり好みではないのですが、 これから小説家を志す人たちは、本好きであればあるほど、コミックも読んで育った人たちで、その表現方法にあまりにも慣れ親しんでいるから、自然にこういうものになっていくんでしょうね。

 ま、関西で吉本新喜劇を見て育ったら、その表現方法が自然と会話などのコミュニケーションに顕れてしまうのと同じかもしれません・・・。

 図書館に勤める和久山隆彦という職員と、図書館にやってくる人々、また勤める人々のエピソードが5つの短編で続いていきます。

 クライマックスは、市の財政難から図書館を廃館にしようとする館長との対決。

 図書館は、殆どの市民にとっては本当に必要なものではないかもしれないが、それなら、救急医療センターや市住だって、殆どの市民は使わないではないかという主張が、目からうろこが落ちる感じで納得でき、面白かったです。

 ただ、残念なのが、コミック風のパターン化された人物設定。

 融通が利かないが、上司にもきちんと正論を吐く主人公。そんな彼の良さにひかれていく、負けず嫌いな女性職員。図書館の敵のようだが、実はすごく本好きな館長・・・などなど。

  読めば、著者の知識の広さや読書歴がかなりのものだなと言うのはあきらかで、この人はこの先どうしたいのかなぁ・・・とちょっと興味深いです。

 本当に書きたいのが、この手の本なのか、それとも売るために書いているのか。

 1970年生まれという年齢と現在の知名度を考えると、厳しい時期かもしれません。

 

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The Arrival (アライバル) ショーン・タン

2011-07-19 | 絵本
The Arrival
Shaun Tan
Arthur a Levine

 

 今、話題になっている絵本です。

 絵だけで構成されていますが、話は伝わってきます。

 妻子を置いて、故郷を離れた男性が、様々な困難を経験しながらも、仕事を見つけ、友人を作り、家族を呼び寄せる。

 著者のShaun Tanは、オーストラリア人ですが、両親は、マレーシアからの移民ということで、両親を含む、多くの移民の人たちの人生が背景にあるのは間違いありません。

 記号のようなおかしな文字は、異文化へ足を踏み入れた時の不安を、とてもよく象徴していて、

 おかしな食べ物や、動物も、遠くの物や情報が簡単に手に入る今では想像しづらいけれど、

 戦前の日本人が、ニューヨークやロンドンに行けば、きっとそんな風に見えたに違いない。

 主人公がたどり着いた町は、まるで異星のような都市だけれど、ニューヨークにしか見えない。

 この本には、文章がない代わりに、本当にたくさんの人の表情が丁寧に描かれています。

 文章がない分、何度も何度も読み返してしまうので、

 子供のころは、こんな風に絵本を読んでいたのかなと思ったりします。

 ところでこの本、新聞でも、テレビでも紹介されていましたので、興味が湧き、近くの本屋2軒で聞いてみましたが、どちらも売り切れ。

 基本、それほど本は買わないのですが(買えよ!)、手に入らないと思うと欲しくなり、Amazonで見てみたら、2625円 

 高い。

 でも、さすがアマゾン、洋書だと、1497円。

 迷わず洋書の方を買いました。

 英語は苦手でも、この本は絵だけなので、絶対こちらがお得です!

 

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