本が好き 悪口言うのもちょっと好き

読書日記です。っていうほど読書量が多いわけではないけれど。。。

レイクサイド 東野圭吾

2006-04-16 | 小説

  レイクサイド 東野圭吾 文春文庫

 

 たしか、映画かドラマになったんですよね。少し前に本屋で新書サイズの本で見た気がするのですが、今は、文庫版しか売ってないのかしら・・・・。その新書版のときに、映像化されるというような帯がついていたように思いますが、殆ど話題になりませんでしたね・・・・。内容的には映画にするほどでもなく、特別版2時間ドラマで調度よいくらいの、軽さかな。

 

 妻の連れ子の中学受験のための合宿所の傍の別荘で親達も一緒に寝泊りしている。そこで、夫の愛人が殺され、妻が自分が殺したのだと言う。他の親達は、なぜか警察には通報せず、積極的に事件の隠蔽に手を貸す。夫は、その姿に胡散臭さを感じ、すこしずつ事件の真相を掴んでいく。

 

 本当に軽い、読みやすいミステリーですが、最後に東野さんだなーと思われてくれる”オチ”があります。

 

 登場人物は、子供の中学受験に必死になっている親達で、子供のいない私には、その姿は共感できないところもあり、主人公の夫”並木俊介”の目線で、やや冷たく彼らのことを見ています。ところが、最後まで読むと、登場人物達が、とても人間臭くて、憎めない人たちだなぁと思わせてくれます。

 

 渾身の作というようなものではありませんが、良質の時間つぶしが出来る一冊だったな。ちなみに、私は耳鼻科の待ち時間があまりに長いので、途中抜け出して、本屋でこの本を買い、その後、待合室に戻って、診察までの間に殆ど読めてしまいました。