今、話題の恋愛小説。”みずみずしい感性”というのは、なんとなく感じました。が、どうも自分の琴線には触れなかったようです。たぶん、私自身のその手の感性受容体の有効期限が切れているのかもしれません。1週間前に読んだのですが、今、ブログに何を書こうかと思っても、あまり何も残っていません・・・・。残念。
何事も、タイミングが大切ですよね。本を読む順番というのもあります。私の場合、この本を読む前に、”阿片王”というノンフィクションで、世界を舞台に闘った日本人のスケールの大きさに、かなり新鮮なショックを受けたところだったので、このなんというか、どーでもえーよーなことにウジウジしている男と、それに執着する19歳の女の子という世界が、あまりにチマチマしすぎて、全然世界に入り込めなかったのです。
10年前の私だったらどう思うんでしょう。確かに、狭いウジウジした世界を描いていた、吉本ばななの”白河夜船”という作品に、結構感動というか、共感していたから、その頃の私ならば、ナラタージュも、ぐぐぐぐっときたかもしれません。そうだ、一度、白河夜船を読み返して見よう。今、あれを読んで自分がどう感じるか、自分でちょっと興味あります。その違いが、私のこの10年を象徴しているかもしれないしね。
”世界の中心で愛を叫ぶ” よりは、読んで損はない。恩田陸の”夜のピクニック”ほど、少女漫画的ではなくて、小説としての読み甲斐はある。と言うところでしょうか。星は、せいぜい3つでした。
あー、この本を読んで感激できる自分になりたい。