早朝、日が昇り始める頃、
谷戸の景色を見ていると、
黄金色の朝日がそれを覆っていた。
そして、
朝焼けの中半そで姿で谷戸を抜けると、
清々しい大気が素肌をふれ大地と一体となった。
一年で心身ともに爽やかな季節に入り、谷戸の畑からヘチマの香りがする。そして、暑い日がつついているが、街路を歩いていると甘い香りが漂っている。
運動会の花火の音とフォークダンスの音は、小さな胸で嫉妬をしていたことを思い出す。そして、秋の爽やかな微風が大地に吹き、暖かい陽射しは緊張感を和らげる。西の空が赤く染まる秋の夕暮れは、赤い夕陽に赤蜻蛉が背高泡立ち草や薄に止まっている。