自 遊 想

ジャンルを特定しないで、その日その日に思ったことを徒然なるままに記しています。

2014年05月13日 | Weblog

 僕は焼き物を観るのが好きだ。もっと若い頃は衝動買いで安物を手に入れ、悦に入ったことがあった。日本の焼き物は土を焼成したものが多い。
 変なことを考えた。土とは何か?
 長大な時をかけ焼かれたものが冷え、固まって風化した、それが地球だ。
 その地球の表層が土だ。土がもし無かったら、多くの植物は生えない。植物が生えなかったら、光合成がなされず、殆どの生物は存在しない。そうすると、仮に僕らが生存できるとしても、僕らの用を成すものの殆どは生育しない。勿論、樹木も野菜も生育しない。
 だから、人間を含む生物は土無しには生きられないのだ。都市部の人々は土に感謝しているだろうか。土が見えないようにアスファルトで覆っているではないか。
 ところで、土を耕す人々が居る。彼らこそ地球の住民だ。土に養分を施し、豊かな土に種を蒔き、植物を育てる。
 その植物を僕らは金で買って食べて生きている。土に密着して植物を育てる人々のお陰で、僕らは生きることが出来る。
 僕らは土から浮遊しているのだ。浮遊者なのだ。
 浮遊者なんだけど、時には土に思いを馳せることがあってもいいのではないか。いずれ土に還るのだから。土と仲良くしておく方が寝心地がいいだろう。