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飯島晴子
葛の花来るなと言つたではないか
人里を離れた小道に葛の花が咲いている。独り在りたい事情があってやって来た。何を心配してかその人は追って来た。街の煩はしさを逃げて来たのに付き纏う人間関係。ああ煩はしきは人間関係なり。放っといてよと言われれば尚更放っておけないのである。こんがらがった茂みの中に毒々しくも葛の花が顔を出している。『角川・俳句』誌(2015・09)より引く:やんま記
飯島晴子
葛の花来るなと言つたではないか
人里を離れた小道に葛の花が咲いている。独り在りたい事情があってやって来た。何を心配してかその人は追って来た。街の煩はしさを逃げて来たのに付き纏う人間関係。ああ煩はしきは人間関係なり。放っといてよと言われれば尚更放っておけないのである。こんがらがった茂みの中に毒々しくも葛の花が顔を出している。『角川・俳句』誌(2015・09)より引く:やんま記
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