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霜夜明け白鷺空を漂へり 日高降夫

2018年01月25日 | 俳句
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日高降夫
霜夜明け白鷺空を漂へり

白鷺が飛んでいるのは夏の水辺ではない。霜の降った夜明けの空である。何処へ向かうともなく漂っている。仕事か飲み会か日付が変わるまで過ごし今朝のご帰還となった。都市近郊の住宅街と言っても白鷺が飛ぶ静かな街である。後ろめたさを心に抱え何か淋しい。今日一日がずっと暮色の中に在った思いである。尤、喜寿を迎える年齢ともなれば何を見ても暮色を纏って見えてくるのではあるが。:句集『暮色』(2014年3月10日版)所載。

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