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雪の嶺の霞に消えて光りけり 鈴木花蓑

2019年02月05日 | 俳句
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鈴木花蓑
雪の嶺の霞に消えて光りけり

遠く棚引く霞の彼方に雪嶺が眩しい。霞んではいるがしっかりと光っている。土地人の待ちに待った春の到来である。ワラビ、ゼンマイ、コゴミ、タラノメと山菜の恵みが待っている。気が付けば野鳥の声が姦しい。水が温んでお玉杓子の卵が蠢いている。そして旅人の目にもまた春の景は眩しい光を放っている。:山本健吉「定本・現代俳句」(2000年4月10日)所載。
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