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エンデイングノート書きそむ夜長かな 大槻祐二

2018年11月15日 | 俳句
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大槻祐二
エンデイングノート書きそむ夜長かな
人生の季節は千秋の落日を迎えた感あり。そこで今のうちにエンデイングノートを書留めておく気になった。おりしも秋の夜は永い。あらためて思いやる来し方行く末の思いは茫々と果てし無い。母の事父の事。先の戦争又戦後の事。妻と巡った旅の数々。仕事は大した業績を残せなかったがまずまずの満足である。ふと最後に、何て書いて締めくくろうかで筆が止まった。愛の言葉か感謝の言葉か、間違っても恨みつらみは書くのをよそう。長い長い夜が続く。:俳誌『春燈』(2018年1月号)所載。
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