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葡萄一粒一粒の弾力と雲 富沢赤黄男

2017年10月05日 | 俳句
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富沢赤黄男
葡萄一粒一粒の弾力と雲
人間の肌に気持ち良い気候となった。葡萄がたわわに実り空にはのんびりと雲が浮かんでいる。手を触れれば葡萄の一粒一粒の弾力が伝わってくる。生きている実感をしかと噛み締める。この広い地球の上の何処かで今日も戦禍に苦んでいる人々がいる。銃弾の乱射に見舞われた悲惨な報道も飛び込んでくる。見渡せば自らの周辺の何と平和な事だろう。こんな時間が何時までも続いて欲しいと願う今日この頃である。:彩図社『名俳句一〇〇〇』(2006年11月10日版)所載。

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