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ふるきよきころのいろして冬すみれ 飯田龍太

2020年01月29日 | 俳句
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飯田龍太
ふるきよきころのいろして冬すみれ

冬の一隅に菫を見つけた。何故か故郷の幼い自分が甦る。ふるきよき時代であったと心底懐かしい。あれは昭和の御代だった。貧しかったが心が豊かだっや気がする。子供達は屋外で一日遊びほうけた。屋外の田んぼは遊びのホームグラウンドであった。野球も出来たし昆虫も追いかけた。田の用水路での泥鰌獲りや鮒釣も出来た。そんな良き頃の冬菫が時を隔てて今眼前にある。:角川「合本・俳句歳時記」(2019年3月28日版)所載。
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