やんまの気まぐれ・一句拝借!

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名を持たぬ道の多しや小鳥来る 山口蜜柑

2018年11月07日 | 俳句
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山口蜜柑
名を持たぬ道の多しや小鳥来る
散策をするのに調度よい気候である。あの道この道と気ままに歩く。別に名のある道ではないがそれはそれで思わぬ発見もある。大通りからは見えなかった小さな稲荷社とか団栗の零れる小公園とか。と赤い色が視線を走ったと思ったら小鳥の鳴き声がした。社のご神木の天辺で鵙が一鳴きした。秋本番歩け歩け!。:俳誌「はるもにあ」(2018年1月号)所載。
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山茶花の一たび凍てて咲きし花 細見綾子

2018年11月07日 | 俳句
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細見綾子
山茶花の一たび凍てて咲きし花
めっきり寒くなった。とは言え寒暖の波が繰り返して昨日の寒さから今日は小春日和のぽかぽか陽気。いったん凍ててしまった山茶花が生き返ったように咲いている。心の中に温かいものが流れて来る。尉鶲だろうか暫し遊んで立ち去った。そういえば昔この家に三姉妹が住んでいた。山茶花の垣根越しに聞こえてきたピアノの音も今は聞こえない。幸せに暮らしているだろうか。:備忘録より。
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