遊民ヤギ爺

俳句と映画のゆうゆう散歩

仔 猫

2022-03-16 16:41:00 | 日記

令和4年3月16日(水)

仔 猫 : 猫の子

猫の子は四季を通じて生まれるが、春に生まれる数が

最も多いので、春の季語となっている。

一度に生まれる猫の子の数は4~6匹が普通とされる。

猫の子は生後10日くらいで眼が開くといわれる。

3週間くらいすると巣から出て外で遊びまわるように

なり、約8週間で離乳し約4カ月で独立するという。

仔猫はとても可愛く遊び心や好奇心が旺盛で、互いに

じゃれ合ったり、手毬などに戯れて、遊び飽くことを

知らない。

身近に飼われ常に観察出来ることから、古くから俳句

の題材となっている。

 

「小猫」、「仔猫」、「子猫」の違いは、、、

「小猫」は、小さな猫のことで大人になっても身体の

小さな猫をいう。

「仔猫」は、動物の子供には「イ」ニンベンが付き、

「仔猫」「仔犬」「仔馬」などという。

従って「子」が付くのは人間の子供だけである。

 

今日の1句

戯へ来る仔猫と暫し呆けをり   ヤギ爺

※戯える、そばえる、甘える


社 日

2022-03-15 16:26:13 | 日記

令和4年3月15日(火)

社 日 : 春 社

社日は中国から伝わる習俗。

社日は、雑節の一つで産土神(土地の守護神)を祀る日。

春分(秋分)に近い戊)つちのえ)の日、即ち土気の日で、

春には五穀の種を供え、秋には初穂を土の神に供えて、豊穣を

を祈願する。

今年は、3月16日(火)が「社日」の日となる。

春社の「社」は土地の神のことで、中国の習俗が日本の農村の

生活に融合したものと云われている。

一般には春社の「鎮守祭」の意味にも用いられているが、春社

では五穀の種を供えて豊作を祈り、秋社には初穂を供えて収穫

を感謝する慣わしがある。

「社日詣」は春が多く、詣でれば中風に掛からないといわれる。

 

福岡県の福岡市に在る「笘崎宮」では、毎年春(3月)秋(9月)

の二度、「社日祭」が執り行われる。

春の場合は、春分に近い戊(つちのえ)の日に祭事が行われて、

五穀豊穣、除災招福、家内安全等を祀る日とされ、多くの参拝者

が訪れる。

「社日」は「お潮井汲み」と称して、筥崎浜の真砂をいただいて

「でほ」と呼ばれる竹籠に入れ、玄関や戸口に供えて朝夕に祈願

をする。

亦、田畑等に撒き豊作や害虫除去を祈願する。

この日笘崎宮に詣でて、帰りに「社日餅」(焼き餅)を拝領し

家内で焼いて食べると。疫病退散を願えるという、、、、。

 

今日の1句(俳人の名句)

笘崎の焼餅うまし春社日   村上 岱南


春 田

2022-03-14 16:32:05 | 日記

令和4年3月14日(月)

春 田 : げんげ田

未だ苗が植えられていない田

鋤(すき)で土を返されて柔らかくなった田が黒々と現れ

て居たり、明るく紫雲英(げんげ)が咲き乱れて居たりと、

田植え前の様々な春の田の景が見えてくる。

田植え前の田圃には満々と水が張られ、周りの景色が水鏡

の様に映し出される。

また、微かな風にキラキラとさざ波を立てている田もあり、

代搔きを終えた田に、紫雲英の広がる花田も美しい。

農家はこれから田植えの準備等と、忙しい日々が始まる。

 

今日の1句

げんげ田に束の間の子等喧し   ヤギ爺

※喧し、かまびすし、騒がしい

 


たんぽぽ

2022-03-13 16:25:40 | 日記

令和4年3月13日(日)

蒲公英 : たんぽぽ

キク科タンポポ属の多年草、広く全世界に分布する。

タラクサクム(Taraxacum)はギリシャ語を起源として

「苦痛を癒す」という意味がある。

中国語では蒲公英(ほこうえい)、日本語のたんぽぽ

和名のタンポポの由来は諸説があり、花後の姿が綿球のタンポ

に似ているという説。亦、花茎切り出してその両側を細く切り

裂いて水に浸けると反り返り、鼓の形になるので「タン・ポン

ポン」という音の連想からという説で、江戸時代には鼓草とも

呼ばれていた。

日本では古くはフヂナ、タナと呼ばれ、地方の方言ではツヅミ

グサ、フチナ等とも呼ばれている。

英語名のダンデイライオン(dandelion)は、フランス語のライオ

ンの牙の意味に由来し、ギザギザの葉っぱがライオンの牙を連

想するという。

蒲公英(タンポポ)は世界中何処にでも見られるが、

日本では野原や草原、道端などに多く見られ、草丈は15cm

程で、花は黄色(白色も在る)で多くは関東タンポポを指す。

外来種「西洋タンポポは総苞片が反り返る

在来種は総苞片は反り返らない、

 

都市部では西洋タンポポが増えているようだが、日本では古く

から自生していた在来種(関東、関西、蝦夷,白花等)が在り、

白花タンポポ

関東タンポポ、

 

明治以降に外国から持ち込まれた外来種が多くなった。

タンポポの花茎は時に50cm以上にもなり太く、根はゴボウ

状で葉は土際に根性葉をつくり、倒披針形で縁は羽裂し、春

(3~5月)に花茎を出し乱状花の黄色の頭状花を付ける。

開花した後に果実を付け、白い冠毛が生じて風に乗って飛ぶ。

これを、タンポポの絮(わた)という。

蒲公英は薬草、漢方薬として利用される。

根を付けたまま全草を水洗いした後、天日干しにする。

これを煎じて飲み、健胃作用や解熱、利尿作用、胆汁分泌の

促進に効能があるとされる。

亦、東洋タンポポの葉は東欧などで食用としてサラダ等にして

食べる。(苦みがある)

ロシアンタンポポの茎に含まれる乳液からゴムを抽出して天然

ゴムを採りだし、タイヤの原材料に利用する事も在る様だ。

 

今日の1句

蒲公英を引きも切らずに吾子の摘み   ヤギ爺


さえずり

2022-03-12 16:41:51 | 日記

令和4年3月12日(土)

囀 り : さえずり

鳥が繁殖期に出す特別な鳴き声を囀りと呼ぶ。

一般にメロデイアスで美しい複雑な声をだす。

同種の雄に対する縄張り宣言と、同種の雌に対する求愛の意

味を持つ。

秋にも種類に依っては同様な囀りをする鳥もあるが、多くは

春を告げる鶯を先駆けとして様々な鳥が歌い始める。

五月頃になると南方から夏鳥が渡来して、山地や高原は囀り

の天国となる。

人間の音楽と鳥の奏でる声は密接な関係があり、季節の到来

や変化を知らせる代表的な「季語」となる。

バードソングという英語も人の口にのぼるようになった現代

囀りは全体的に季語とする場合と、個々の鳥の歌声の特徴を

捉えて詠む場合もある。

亦、啄木鳥(秋の季語)の木を叩く習性(ドラミング)は、

囀りの代りとして解されている。

キツツキ

 

時に、喧しいおしゃべりのことを「さえずり」という。

亦、地方の人や外国人などの聞き分け難い言葉をいう。

 

暖かさが増し、ご近所にも「囀り」が聞こえるようになった。

雀の「チュン、チュン」という声はよく耳にするが、、、、

梅の木のあるお宅の庭に、メジロの姿を目にする。

「ピーチュル、チー」「キュル、キュル、キュル、、、」

 

鵯(ヒヨドリ)であろうか、「ヒイーヨ、ヒイーヨ、、、、」

ヒヨドリ

 

先日、白鳥庭園へ吟行に出掛けた句仲間から「真っ青な翡翠

を見たよ、、」カワセミは 甲高い空をつんざくような声で

「キー、キ、キ、キ、キ」と、声はするが姿は中々、、、、

都会では、珍しい鳥で在ろう。

暖かくなり、今日の最高気温は21度超え、木々の芽吹きが

盛んになり、鳥達も活発に動き廻る、、春の到来である。

 

今日の1句

囀りの朝心地よき目覚めかな   ヤギ爺