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世界の覚書

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グリーンピア南紀の泥ドロ

2007年05月22日 | 経済・エネルギー・交通
初稿:2007-05-05
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グリーンピア、再開の全9施設赤字 公金投入も8億円超(朝日新聞) - goo ニュース
年金資金がつぎ込まれ、国内13カ所につくられた大型保養施設「グリーンピア」の跡地で、ホテル事業などが再開された9カ所は初年度の収支がすべて採算割れの状態だったことがわかった。(中略)グリーンピア跡地をめぐっては、南紀(和歌山県)で、中国の開発業者がホテル再開を見送り、再生の事業計画が全国で初めて頓挫する事態になっている。
民間に運営委託しているケースが多いようだが、中々うまくいかない。
しかし、グリーンピア南紀のケースはひどい。大型詐欺の疑いもあるのでは。

グリーンピア南紀、再生頓挫 業者は構想示し放置(朝日新聞) - goo ニュース
紀伊半島の南端、那智勝浦町と太地町に広がるグリーンピア南紀(360ヘクタール)は公的年金122億円がつぎ込まれ、経営難で03年に閉鎖された。最盛期には年間4万人超が訪れた5階建ての白いホテル(58室)が中核施設だった。
再生事業は05年12月、中国・香港の「ブルー・オーシャン・アジアン・オリエンテーション・リミテッド」(香港ボアオ)が、跡地の8割を約8300万円で買い受けた那智勝浦町から請け負った。同社のオーナーは、中国出身で東京在住の蒋暁松氏(55)。
蒋氏側が提出した事業計画書などでは、跡地に総事業費57億円で「健康と癒やしの里」が整備される構想だった。06年4月にホテルをリニューアルオープンさせ、同年6月に温泉の掘削に着手。今年1月から「超高級宿泊施設」10棟の建設を始め、開業3年で200人の雇用を生み出す、としていた。
だが、これらの計画はまったく実行されていない。地元関係者には最近になって、蒋氏から「この規模では採算が見込めない」と、ホテル再開を見送る意向が伝えられた。朝日新聞が今月3日に取材した際も、蒋氏は再開見送りを認めたうえで「いずれ一流ホテルをつくるが、実現には時間がかかる」と説明した。
蒋氏は、二階議員の「友人」として、町長や年金資金運用基金(06年3月解散)の最高幹部らと面会し、再生事業の請負先に選ばれた。グリーンピア跡地の大半が公募で請負先を決めている中では異例だった。二階議員は蒋氏を関係者に紹介し、契約書への署名の場にも同席した。
グリーンピアの跡地には、公共利用と10年間の「転売禁止」が課せられている。南紀の契約では、賃貸借期間が10年に設定され、その後に土地・建物を蒋氏側に無償譲渡する「特約」も盛り込まれた。10年間の賃貸料は計1億6000万円。初年度分の1億3000万円と2年目分の300万円は町に支払われた。
蒋氏について、町側は当初、「中国・海南島のリゾート開発などに実績がある実業家で信頼できると判断した」と説明してきた。しかし、蒋氏がオーナーの香港ボアオは営業実態のない「ペーパーカンパニー」であることが昨年6月の町議会で表面化した。また民間信用調査機関によると、蒋氏が別に経営する海南島のリゾート開発会社は昨年度の収入がゼロの赤字企業で、負債は約5億2000万元(約80億円)にのぼっている。
蒋氏との契約を批判してきた町議の一人は「国とパイプがある二階議員の権力は絶大で、町は言いなりになってしまった。町民の財産の無償譲渡を決め、地元には雇用や経済効果ももたらされない。一番の被害者は町民だ」と憤る。
朝日新聞の取材に対し、那智勝浦町の中村詔二郎(しょうじろう)町長は「事業の遅れは遺憾だが、ホテルは予定通りやってもらえるものと理解している。(契約撤回は)考えていない」と話す。二階議員は業者を紹介した経緯や理由には答えず、「町が厳正な審査を行った結果、(業者に)決定されたと聞いている」とのコメントを出した。
ああ、あの著名なる二階俊博衆院議員(和歌山3区)の絡む話だ。これほどの事案がスキャンダルにならないとは、鷹揚(おうよう)なものである。1億6千万円で販売しただけの物件であるが(10年後に所有権移転)、利用されないのであれば、転売目的としか考えられない(要するにハゲタカファンド的行動)。で、どういう「厳正な審査」があったのだろう。蒋氏のビジネスは実は大赤字なのだから、資金力があるという理屈が立たない。

蒋暁松氏のプロフィール

朝日新聞への通知文(グリーンピアの事実関係について)那智勝浦町役場 産業課
グリーンピア南紀跡地利用に関しまして、皆様には何かとご心配をお掛け致しております。平成19年4月15日の朝日新聞朝刊記事について、事実関係をご理解していただきたく、町長から朝日新聞社に対し、平成19年4月25日に次のとおり文書を送付致しました。
これを読むと多少の説明はあるが、どうも隔靴掻痒の感がある。公共利用の条件についても、「ボアオ」が履行して条件を満たすかどうかは、今後次第で、不透明の感は免れない。報道されて、衆人環視の目がきつくなった事が、よいプッシュにはなるだろうけど。

紀伊民報:再協議求め元区長 断食 グリーンピア南紀の跡地開発
那智勝浦町が中国企業と結んだ、グリーンピア南紀(2003年廃止)跡地の賃貸借契約は、開発時に県と町、地元区(市屋と下里区長連名)の3者で交わした覚書違反で無効だとして同町市屋の元区長、引地暎治さん(82)が、当時の覚書を確認する3者協議を求め、跡地で 10日から無期限断食を始めている。当時、区長として覚書に調印した引地さんは「要求が通るか、わたしが死ぬかだ」と話している。
(中略)引地さんは10日正午ごろ、跡地の「与根河(よねご)の池」えん堤にテントをはり断食に入った。池はグリーンピア南紀の敷地内にあるが、古くから市屋区と近くの下里区が池の水を生活や農業用に利用しており、いまも市屋区有のまま。池周辺の区民らの所有林計約40ヘクタールが、1973年5月28日付で県に売却された。売却時の覚書には「開発は地元住民の意思を反映する」「池周辺の変更は地元区と事前協議する」「買収した山林、土地は目的に反した使用はしない」など8項目がある。引地さんは「区との事前協議はなく、企業への売却は目的に反し、住民の意思を反映していない。町の違反行為は明らかだ」と指摘する。
(中略)グリーンピア南紀は、年金資金運用基金が同町と太地町にまたがる山林を開発して1986年に開設。約360ヘクタールの敷地内にホテルやスポーツ施設、キャンプ場などが整備された。経営難から2003年3月で廃止。05年7月、同基金から那智勝浦町がホテルと一部の施設がある敷地の約85%300ヘクタールを8000万円で、太地町が野球場などほとんどの施設がある残りを約1億9000万円で購入した。
> 池はグリーンピア南紀の敷地内にあるが、古くから市屋区と近くの下里区が池の水を生活や農業用に利用しており、いまも市屋区有のまま。

市屋区の財産を町は売ってしまったのか(?)。グリーンピアに売り、今度は中国人に。なんか話が泥ドロである。断食はその後どうなったのだろう。

#追記1:断食のその後は、コメント参照。ご無事なようですが、大変だったでしょうね。
#追記2:池は市屋区有のままで、池周辺の山林(私有)が県に売却されていた次第(池は敷地の中で囲まれているようだ)。でも水源を守る山林であるのは自明のように思われる。

関連:ぼやきくっくり:「ムーブ!」二階俊博とグリーンピア南紀
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追記:5月21日保坂展人のどこどこ日記:「グリーンピア南紀」はどうなっているか

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3 コメント

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Unknown (まる)
2007-05-05 14:55:26
断食老人は7日間水だけの断食の後
救急車で緊急入院しました。
断食の為の低血糖で昏睡一歩手前でした。
今は市屋区の区長を持ち
町長、役場、中国企業、二階、相手に
市屋地区全体で戦おうとしています。
300数十年も守ってきた祖先が造った池を守り続ける為、詐欺行為をした町長、行政、二階を許さない
為に。
返信する
応援団結成を! (応援団)
2007-05-05 21:42:26
引地さんを国民レベルで応援できませんでしょうか?
返信する
単なる一地方の問題ではない! (フリー)
2007-05-22 02:08:30
以前から「G南紀」跡地の追跡取材をしています。

町民は、この件に、疑問と怒りを感じていますが、今のところ自分の腹が痛むわけではない。
これが大方の本音です。唯一、真の闘いをしているのは、市屋区のみ。
町の内からの”変革の実行動”をどれだけ期待できるか?残念ながら、疑問です。

町長や町議は、単なる2Fの傀儡。
2Fの本拠地は、田辺・御坊市ですが、那智勝浦町に予想以上に強い支持基盤を今も確保しています。
温泉街。建設・土木業者。組織。公務員・・・etc

引地さんを始めとする市屋区の闘いは、困難を極めるでしょう。
2Fを最終ターゲットにしなければならないのなら、
仰る通り、国民レベルでの”盛り上がり”を強化しなければなりません。
そのためには、外からの攻めがまず必要です。
極端な話・・・右翼の街宣車でもいい、外からのなんらかの行動を闘いの狼煙にすれば、ターゲットにより接近できるでしょう。

町長や2Fは、町民などまだ騙せると思い、その場凌ぎの愚作・詐欺的方便を繰り返しています。
6/1に、BOAOから、町民への説明があるとか?

私も、ひとつの地方の出来事として済ますつもりはありません。



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