日々是好日

撮った写真や思っていることなどを気の向くままに書いています。

小笠原の旅② 母島

2020-03-26 07:00:00 | 国内旅行

母島へ。

この日も波は静まってくれず、相変わらず高かった。

「ははじま丸」は運行するが、途中で引き返すかもしれないとアナウンスがあった。

引き返さないように願いながら、更に南へ約2時間。

どうにか母島に到着した。

 

母島ではハイキングをする予定を立てていた。

ここではネイチャーガイドさんが待っていてくれ、自らの車で案内してくれた。

小笠原は品川陸運事務所の管轄なので、その車は品川ナンバーだった。

しかも、インターネットで購入したと言っていた。

 

午前中は島内観光。

最初はロース記念館。

母島開拓に貢献したドイツ人、ロルフスによって発見されたロース石を使って建てられた郷土資料館で、母島の歴史が学べるようになっていた。

島の北に向かうと、今は廃村になってしまったが、かつては賑やかに栄えていたであろう北村があって、そこには北港や、北村小学校があった。

今では北港は桟橋の名残があり、旧北村小学校は完全にカジュマルに覆われていて、校門と基礎くらいしか残っていなかった。

北村の南東方面には東港があり、捕鯨も行われていたようだ。

東港から少し走ると「砲台跡地入口」と標識があり、その山道のようなところを下っていくと、ジャングルの中に野ざらしになった大砲が3門あった。

ちなみに大砲は、1門、2門と数えるらしい。

その大砲は米軍の指示により、使用できないように日本軍が破壊したそうだ。

 

そしてそのまま都道241号線を南に走ると、木道が整備されている「桑の木山」があった。

そこではでは亜熱帯特有の木性シダが茂っているの森の中を歩いた。

ここはかつては”オガサワラグワ”がたくさんあったのに、薪として移植した”アカギ”が繁殖し、固有植物を脅かしているので除去しているらしい。

 

 

午後からは南崎へハイキングに行った。

母島の一番南にあり、タコノキやビロウなどが茂る中をしばらく歩き、頂上に近づいたら結構きつい登りとなった。

このハイキングツアーを申し込んだときに、山登りの経験を聞かれた。

ある程度歩ける人でないとダメらしい。

そんなこんなでやっと南崎に到着した。

絶景だったけれど帽子が飛ばされないか心配なほど強風だった。

その後は「御幸之浜展望台」でガイドさんが持ってきてくれたパッションフルーツを食べて一休み。

この浜の名前は、昭和天皇が母島を訪れた時に、この場所で生物採取をされた事に由来するらしい。

休憩所と展望台があり、展望台からはホエールウォッチングもできるのだが、この日は現われなかった。

崖にはリュウゼツランが海岸に向かって花茎を勢いよく伸ばしていた。

 

 

 

これで母島のハイキングツアーは終了した。

この日の夜はペンション近くの「脇浜なぎさ公園」のウミガメ産卵保護施設に産卵を見に行ったが、残念ながらその様子は見られなかった。

 

ガイドさんからいただいたパッションフルーツが珍しかったし、おいしかったので、町に戻ってからすぐに農協の売店に買いに行った。

小笠原ではポピュラーな果物らしく、驚くほど安く売っていた。

そのほかにガイドさんのお勧めは母島のトマトと島寿司、アオウミガメ。

母島トマトはおいしくて本土に渡る前に島で消費されてしまうらしい。

島寿司とアオウミガメは父島で食べた。

寿司種にはサワラのヅケ、ワサビの代わりに練りがらしが使われている。

 

今でこそ東京都になっているが、その昔小笠原は無人島だった。

そのため「ブジン」→「ムニン」→「ボニン」と変化して呼ばれるようになったらしい。

小笠原でしか見ることのできない物にはすべて「ボニン・・・」「ムニン・・・」と名前がついている。

例えば、小笠原諸島自体がボニンアイランド、海の独特の色合いを「ボニンブルー」、「ムニンヒメツバキ」等々。

また、父島に「おがさわら丸」が入港して出港するまでがサイクルになっているので、小笠原の1週間は6日で回転しているようだ。

そして、驚いたことにこの島の平均年齢はすごく若いと聞いた。

もちろん昔から住んでいる人や役所関係の人もいるが、海に憧れる人、自然な暮らしをしたい人なども集まるようだ。

自分で住む場所を選べる時代だから、こういった暮らしも選ぶのも良いのかもしれない。

 

 

ムニンヒメツバキ

 

 

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小笠原の旅① 父島

2020-03-25 07:00:00 | 国内旅行

一度は行ってみたいと思っていた小笠原に、念願が叶って行くことができた。

船しか行く方法はなく、それも週に一便、24時間の船旅。

竹芝桟橋から小笠原丸に乗船した。

一番下の階の2等和室だった。

和室でも個人のスペースは区切られていた。

2等和室

 

この日は波が3メートルくらいあって、船はすごく揺れた。

最初は調子よかったが、東京湾を出る頃になったら、船酔いが始まった。

頭を上げるのさえも辛くなってきた。

あと20時間あまりを耐えなければならない、ただただ寝るだけだった。

あとで聞いたらこんなに揺れたのは滅多にないことだったらしく、島の人も大勢乗っていたがほとんどの人が酔ってしまったらしい。

 

やっと父島に着いた。

島内の観光を頼んであったので、ガイドさんが待っていてくれた。

まず島に関するレクチャーを受けてから三日月山展望台へ。

ここは島が一望できるスポット。

ここまでの途中には戦争時の弾薬庫などが残っていた。

展望台からの風景

ガジュマルの中の弾薬庫

さすが南国、そこで珍しい花を見た。
ゲットウ(月桃)、まだ蕾。

 

ガジュマルの森の中を歩いた。

ガイドさんお勧めのフォトスポット

 

小笠原では宿泊施設が少ないので、最初に宿を確保してから船を予約しないといけないと聞いた。

せっかく船に乗れても島に着いてから宿の空きがないことも多いらしい。

この日の宿はメイン通りにある民宿だった。

そして、夜は昼と同じガイドさんとともに小笠原の夜行性生物を見るツアーに行った。

ガイドさんがあちこち走り回ってくれて、大きなヤドカリ、緑色に光るグリーンペペ(ヤコウタケ)、オガサワラオオコウモリなどを見つけてくれた。

ヤドカリはすごく大きく、道路にも海岸にもたくさんいて、気をつけなければ踏んでしまいそうだった。

グリーンぺぺは木の幹に小さな緑色の光があり、よく見るとキノコ。

回りが暗いので分かるが昼間なら絶対に分からないと思う。

ガイドさんは車を運転しながら森の中のグリーンぺぺを見つけては教えてくれた。

きっとある場所はほとんど同じなのかもしれない。

オガサワラオオコウモリはガジュマルの木にぶら下がっていた。

闇の中での黒いコウモリなので見つからないと思ったが、糞が落ちている場所の上にいるらしい。

その後は「オレンジぺぺ」の愛称がある国立天文台の巨大電波望遠鏡アンテナがオレンジ色にライトアップされているのを見学した。

こんな小さな島にこのような、日本に3ヶ所しかない施設があるのには驚いた。

最後に町の方に戻りトビウオ桟橋のあたりで、サメやエイが普通に泳いでいるところを見てナイトツアーは終了した。

 

オレンジぺぺのライトアップ

 

父島での2日目は南島への上陸とイルカ、ホエールウォッチング。

南島は父島の南西にある無人島で、小笠原で一番きれいだといわれている島。

そこはガイドさん同行でなければ上陸できないし、島を保護するためには決められたルート以外を通ることも禁止されていた。

そして島には「扇池」という海の透明度が半端ないビーチもあるという。

こういった禁止事項の多い場所に対しては期待値も大きくなるものなのだが・・・。

南島・この洞窟のような場所の裏側が「扇池」

 

ところがその日は波が高かった。

南島には桟橋がなく、カヌーで行くか、船から直接岩の上をよじ登らなければならないのだ。

だから波が高いと上陸は無理だと判断された。

こればかりはしょうがないけど、船の中の全員がガッカリした。

そこで、諦めてイルカウォッチングに切り替えた。

波が高いせいかあちこち走ってくれたがなかなか見つからない。

途中、波が静かな湾になっている場所でシュノーケリングをしたりして、その日一日中イルカやクジラを探し回った。

そしてやっとイルカの群れを見つけることができた。

イルカの群れを何回か見てから港に戻った。

 

夜になって島の人たちが歓迎の会を開催してくれた。

たくさんの観光客と地元の人たちが集まって、島に伝わる踊りを見たり、太鼓の演奏を聞いたりした。

 

次は母島へ行く予定。

このところずっと波が高い、「ははじま丸」が運行できるかどうか危ぶまれていたが、波が静まるのを願うことしかできなかった。

 

小笠原は東洋のガラバゴスと言われているくらい植物や動物など固有種が多い。

それらを外来種から守るためにいろいろな取り組みがなされていた。

その規模を見ると、さすが東京都だと思う。

例えば「グリーンアノール」の駆除。

グリーンアノールは別名アメリカカメレオンと呼ばれるトカゲの一種で、繁殖力が強く、肉食のため昆虫などの生態系に大きな影響を与えている。

それを駆除するために木の枝にたくさんのトラップが取り付けられていた。

ゴキブリホイホイを小さくしたような物で、その数がハンパないほどだった。

それを取り付けたり、回収したりするために何人か雇っているらしい。

外来種だけでなく、野良猫も多くなっているらしく、猫の捕獲器もあった。

捕獲された猫は本土に送っているという。

 

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麒麟山温泉 古澤屋

2020-03-24 07:00:00 | 温泉・宿

阿賀野川沿いにはたくさんの温泉があり、そのうちの麒麟山温泉にある古澤屋は雪ツバキの宿と名がついている通り、敷地内にたくさんの雪ツバキが植えられていた。

2000本も植えてあると言われているほど広い敷地で、阿賀野川に面している斜面は全部この宿の敷地のようだった。

広い玄関を入ると板敷きの手入れの行き届いた廊下が続いていて、建物は古いが気持ちの良いほど掃除されている感があった。

 

今まで宿を選ぶ基準は一に温泉、二に食事と決めていた。

その点で「古澤屋」は満足のいく宿だった。

料理は一品一品、手が込んでいて、季節の物を上手に取り入れた懐石料理だったし、接客も丁寧で好感が持てた。

そして温泉については、昼は目の前の阿賀野川のゆったりとした流れを眺めながら、夜はその川がライトアップされていて幻想的な景色となっているのを見ながら、のんびりと入ることができた。

 

次は雪ツバキの咲いている時期に来たいと思った。

ここは落ち着いた雰囲気の大人向けの宿だと思う。

 

 

 

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フルーツトマト

2020-03-23 07:00:00 | 食べ物

 

友人からおいしいトマトをいただいた。

真っ赤に完熟したフルーツトマト。

ピンポン玉くらいの大きさで、パックには「華小町」と書いてあった。

普通のトマトの糖度は4%くらいなのに、このトマト8%もあるらしい。

フルーツのような甘さで、皮も気にならず、本当に美味しかった。

 

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花山温泉 薬師の湯

2020-03-22 07:00:00 | 温泉

 

何かの本で堆積物の多い温泉という特集があり、花山温泉が載っていたので、機会があったら行ってみたいと思っていた。

 

実際に花山温泉に来てみたら、堆積物よりも炭酸泉が売り物だったようだ。 

ヨーロッパなどでは炭酸泉が多く、その温泉で心臓病などの治療をしているという。

そして炭酸泉は濃度が高ければ高いほどその効果を発揮するといわれている。

日本では高濃度の炭酸ガスを含んだ天然の炭酸泉に出会うことは非常にまれなようで

ここ花山温泉は関西で最も炭酸の濃度が高い温泉らしい。

堆積物については本に書いてあった通り、温泉の成分が「湯の花」となって堆積していて、風呂場全体が茶色く見えるほどだった。

温泉旅館となっていたが、ほとんどが日帰りでの利用らしく、常連のような人もたくさんいた。

町の中にこのような温泉があるのが珍しいと思った。

 

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