阿賀野川沿いにはたくさんの温泉があり、そのうちの麒麟山温泉にある古澤屋は雪ツバキの宿と名がついている通り、敷地内にたくさんの雪ツバキが植えられていた。
2000本も植えてあると言われているほど広い敷地で、阿賀野川に面している斜面は全部この宿の敷地のようだった。
広い玄関を入ると板敷きの手入れの行き届いた廊下が続いていて、建物は古いが気持ちの良いほど掃除されている感があった。
今まで宿を選ぶ基準は一に温泉、二に食事と決めていた。
その点で「古澤屋」は満足のいく宿だった。
料理は一品一品、手が込んでいて、季節の物を上手に取り入れた懐石料理だったし、接客も丁寧で好感が持てた。
そして温泉については、昼は目の前の阿賀野川のゆったりとした流れを眺めながら、夜はその川がライトアップされていて幻想的な景色となっているのを見ながら、のんびりと入ることができた。
次は雪ツバキの咲いている時期に来たいと思った。
ここは落ち着いた雰囲気の大人向けの宿だと思う。