日々是好日

撮った写真や思っていることなどを気の向くままに書いています。

身延山

2021-03-30 07:00:00 | 国内旅行

身延山久遠寺は山梨県身延町にあり、しだれ桜の名所として知られている。

そして日蓮宗の総本山になっている。

 

ちょうど桜の時期に「青春18切符」が発売されていた。

東日本の電車路線はほとんど乗車済みだったが、身延線だけはまだ乗ったことがなく、電車に乗るだけの目的で出かけた。

日帰りで身延線を一周するつもりだった。

ところが途中、中央本線の「勝沼ぶどう郷駅」のホームの桜の見事さに目を奪われてしまった。

本当にすごい、としか言いようのないほどの桜だったから。

そこは18切符の良いところで、すぐに下車し、次の電車が来るまでの間、しばらく桜を堪能した。

同じようにホームで花見をしていた人から、「身延山久遠寺の桜もちょうど見頃」という話を聞いて、ただ電車に乗るだけの予定だったが、久遠寺まで行ってみようという気になってしまった。

 

甲府で身延線に乗り換えて約1時間半、で身延駅に着いた。

駅前に「身延山行」のバスが待っていたので、すぐに乗り込んだ。

終点の身延山バス停は「総門」を通過したところから、もう少し先にあった。

ここまでは約15分だった。

バスを降りたところに観光案内所があり、地図やお寺の案内図などを手に入れた。

 

 

少し歩くと目の前に大きくて立派な門があり、これが「三門」だった。

 

「三門」は身延山のシンボルで、なぜ「山門」ではなく「三門」なのか。

説明によると、「三門」とは「三解脱門」の意味で、仏教の「空・無相・無願」を表わしているということだった。

「身延山」の扁額は79世日慈上人の筆によるものだとか。

パンフレットにはこの「三門」は日本三大三門の一つになっている、と書いてあった。

日本人は三大○○が好きだなぁ、などと思いながら検索してみた。

三大三門は、京都・南禅寺、京都・知恩院、山梨・久遠寺となっていた。

三門をくぐると本堂へと続く287段の石段があった。

この石段は「菩提梯」と言い、上りきれば仏教の安らぎの地へと辿りつくと言われているらしい。

 

 

階段の下に立ってみると、石段の数もそうだが、一段一段が高い、これを登るのかと気後れしてしまった。

でも、階段の右脇に「男坂」と「女坂」と書いた立て札があり、上に続いている道があった。

それぞれが境内まで行けるらしい。

きつい順に「菩提梯子」、「男坂」、「女坂」ということだったので、一番ゆるい「女坂」を選んだ。

きっと、仏教の安らぎの地には行けないかも、と思いながら。

 

(身延山ロープウェイパンフレットより)

 

選んだ「女坂」でも山道だし、きつい場所もあり、20分くらいかかってやっと「甘露門」という場所から境内に出た。

境内も広く、「甘露門」から「五重塔」まで100mくらいありそうだった。

 

本堂で参拝し、境内を歩いた。

本堂脇のしだれ桜は終わりに近づいていた。

他の桜も満開を過ぎて少し葉が出ていたが、花びらがヒラヒラと舞い散っていて、これもまた趣があって良かった。

 

[本堂]

立派で荘厳な建物だった。

本堂も、祖師堂もすべて見学できたのだが、今回はパスした。

 

[本堂脇の桜]

樹齢400年もあるらしい。

 

 

 

[五重塔]

 

 

後になって知ったのだが、車で行った場合、駐車場から五重塔脇までは無料の斜行エレベーターがあるということだった。

階段や山道が無理な人でもお参りできるのはありがたい。

 

境内を散策し、戻り道は下りだからと、「菩提梯子」にチャレンジしてみた。

下りを侮っていた。

一段一段が高いので、足が・・・

やっとのことで階段を降り、門前町のお店などのぞく気にもならず、一目散にバスに乗った。

 

 
計画を立てずに出かけて、思いがけずに素晴らしい桜を見ることができたし、念願の身延線にも途中までだったが、乗ることができて満足した。
 
ただ、自分の体力のなさも気づかせてくれた旅だった。
 
 
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする