よく耳にする「日本三大○○」という言葉がある。
日本人は場所、自然、歴史などすべての物に優劣をつけるのが好きなのかもしれない。
その中の一つに三大香木というものがあって、香の強い樹木を三種類選んであり、その香りの好き嫌いはあっても、その香りで季節を感じられるような樹木が選ばれているようだ。
春の香りは、「ジンチョウゲ」、夏は「クチナシ」、秋は「キンモクセイ」が三大香木となっている。
冬はないのかと思ったら、「ロウバイ」を加えて四大香木とする説もある。
春の香木「ジンチョウゲ(沈丁花)」
[ウスイロジンチョウゲ]
[シロバナジンチョウゲ]
学名:Daphne odora
英名:Daphne,Winter Daphne
和名:沈丁花
科名:ジンチョウゲ科
属名:ジンチョウゲ属
原産地:中国
常緑低木で、春先に小さな花が毬のような塊になって咲く。
株が大きくなると移植が困難になる。
夏の香木「クチナシ」
[クチナシの実]
学名:Gardenia jasminoides
科名:アカネ科
属名:クチナシ属
原産地:日本、台湾、中国、インドシナ
夏の気配を感じた頃から咲き始め、花は白からクリーム色に変化する。
乾燥させた実は古くから黄色の染料として利用されてきた。
秋の香木「キンモクセイ」
学名:Osmanthus fragrans var.aurantiacus
英名:Fragrant orange
和名:金木犀
科名:モクセイ科
属名:モクセイ属
原産地:中国
香りが遠くまで届くので「千里香」とも呼ばれている。
一般的にモクセイとは「ギンモクセイ」のことで、そこから変化したのが「キンモクセイ」で、香りはキンモクセイの方が強い。
[ギンモクセイ]