映画とライフデザイン

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映画「アメリカンサイコ」 クリスチャン・ベール

2019-06-26 17:50:14 | 映画(洋画:2000年以降主演男性)
映画「アメリカンサイコ」は2000年公開のアメリカ映画だ。
アメリカン・サイコ
クリスチャンベール


「アメリカンサイコ」の「サイコ」の文字が気になる。何かありそうだ。80年代後半のニューヨークを舞台にクリスチャン・ベール演じる金融系リッチの主人公が優雅な生活をしつつも、殺人鬼の一面をもつというストーリーだ。まさにマイケルダグラス主演映画「ウォール街」の登場人物が改めて飛び出すような既視感がある。まだ、「バットマン」シリーズに出ていない頃のクリスチャンベールが性格の悪さがにじみ出ている人格破壊の金融系リッチを演じる。鍛え切った精悍な身体をつくり、クリスチャンベールはこの映画以降のキャリア同様に完璧な役作りをしている。


1980年代のニューヨーク、パトリック・ベイトマン(クリスチャン・ベール)は、ウォール街のリッチなビジネスマンだ。高級マンションに住み、ゴージャスな生活をしている。恋人のイヴリン(リース・ウィザースプーン)から早く結婚するよう求められるがスルーしている。そのほかに愛人コートニー(サマンサ・マティス)もいるし、秘書のジーン(クロエ・セヴィニー)は彼に恋い焦がれていた。そんな彼は同類項というべきビジネスマンであるポール・アレン(ジャレッド・レト)にムカついていた。そして、強い衝動に襲われてベイトマンは、アレンを自宅に呼び出し殺害した。

そんなベイトマンの前に、失踪したとされたポールのゆくえを調査している探偵キンボール(ウィレム・デフォー)が現われ、ベイトマンから話を聞き始めるが、平静を装う。それでも、ベイトマンは殺人衝動が暴走する。別の人格が主導して残虐な行動を繰り返すのであるが。。。



1.金融系リッチマンの裏の姿

ベイトマン(クリスチャン・ベール)のふだんの顔はハーバードのビジネススクールをでたエリート金融マンである。自分の周りの人物はほぼ全部格下とみなして態度がでかい。クリーニング屋ではシミが取れないと異様な大騒ぎ。すべてをバカ扱いするイヤな奴だ。たまに高級レストランでわがままお嬢様の恋人イヴリン(リース・ウィザースプーン)とデートする。でも早く結婚しようよと言われても上の空だ。高価なスーツを着てパーティに出て、普段は似たような金融リッチとサロンでだべったりする。そんな彼はイェール大学出身のポール・アレン(ジャレッド・レト)がえらそうにしているのが気に入らない。それだけで殺してしまう。


ベイトマンは、前に買ったことのある娼婦クリスティ(カーラ・シーモア)を街角で見つけると3P可能かと聞いて自宅へ連れて、もう一人とたっぷり3Pを楽しむ。金持ちの悪趣味っぽいこれが露骨でエロイ。ベイトマンはヒットチャートマニアなのか、ヒューイ・ルイスやホイットニー・ヒューストン、フィル・コリンズなどの曲を取り上げてライナーノートのようにうんちくをいいながら女を抱いていく。かなり変態だ。


2.完璧な美術と色彩設計
自室のパウダーコーナーにはたくさんの男性用化粧品があり、顔にパックしたり、いかにもスポーツジムで鍛えたような身体に身につける。金融リッチとのサロンでの会話ではジバンシーをはじめ、高級ブランドの名前が多数でてきて、自慢をしあう。

そういう連中を映し出す映像のバックをアレンジする美術はいかにも完璧である。高級マンションのインテリアもすばらしくコーディネイトされ、高級レストランの料理もキメが細かく意匠的にきれいでゴージャスだ。アメリカ映画らしい美術の見事さだ。しかし、ここでの色彩設計の基本カラーはどう考えても噴出した血の色すなわちレッドであろう。


3.残虐な殺人

ウォール街のエリートビジネスマンの実態といかにもその性格の悪さを誇張する映画なのかと思っていたら、「サイコ」の名のごとく残虐度が強烈にエスカレートする。自宅には、殺しの道具の刃物がたっぷりある。手斧、ナタに電動ドリル、これを殺しに使うとするといやはやむごい。未遂も含めて目をそむけたくなるシーンが続く。それでもこの殺人が真実なのか、それとも妄想なのかどうか??途中で観客に疑問視させる場面となるのであるが。。。





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