映画とライフデザイン

大好きな映画の感想、おいしい食べ物、本の話、素敵な街で感じたことなどつれづれなるままに歩きます。

サヨナライツカ  中山美穂

2010-08-13 22:11:49 | 映画(日本 2000年以降主演女性)
原作を読んでから映画というよりも、映画で初めて接することの方が多い。
「サヨナライツカ」は以前原作を読んだことがあった。中山美穂の夫でもある辻仁成の作品は芥川賞をもらった「海峡の光」を堪能してからしばらく追いかけていた。この本も読んでいた。性のとりこになった二人の男女の物語として印象に残った。あとで触れるが原作とは違う部分がある。その展開には疑問が残る。



航空会社のタイ支社に着任した西島にはフィアンセの石田ゆり子がいた。結婚は決めてきたが、半年ほどたってからの妻の移動が決まっていた。会社の仲間と飲み屋に行ったときに、「謎の女」と友人たちが称している中山美穂が席に寄ってきた。初対面であるが軽くお互いを意識した。その後彼が野球の試合で活躍するのを見に来ていた中山美穂が、いきなり彼の部屋を訪れた。そして二人は抱き合う。彼女はホテルの高級スウィートにずっと滞在していた。その後恋のはじめの強い吸引力にとりつかれて二人は逢引きを繰り返すようになるが。。。。

タイの街も映像にするときれいである。しかも、舞台になったホテルの素晴らしさにはうならされた。映像にこまかい気が利いている。



かなり激しい二人のからみがあると原作で知っていたので、実際にどう映像で表わすのか気になっていたが、さほど激しくはなかった。もう少し豊満な肉体であれば別だが、中山美穂の場合は人々の目にさらすほどのナイスバディでないので仕方ないであろう。最近の外国映画で同世代の美人女優が全裸をあらわにするのとは違う。
映画love letterでの中山美穂を絶賛した。でもここではその評価まではいかない。たしかに今でもきれいだ。相手とのトークは、30代半ばの女性との恋愛で感じさせる独特のムードを感じさせる。別に外してはいない。それでも昔の方が男性から見るとよいと感じるのかも?「遠い街のどこかで」のころの彼女の方が好きだ。

ネタばれに近いがあえて言及する。
原作と大きく違うのは、婚約者石田ゆり子と浮気相手の中山美穂を会わせることである。原作では二人は会わないし、婚約者は浮気相手の存在を知らないまま夫婦関係が進むのである。これは女性映画であることを意識したせいなのか?よくよく考えるとこの二人が一緒に散歩すること自体不自然である。辻仁成の男性目線での原作の方が現実的であろう。原作では空港での別れの直前まで、お互いの体が一つになったかのように交わっている。ここに凄味を感じたのであるが、ちょっと違う気がした。


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2 コメント

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いつもコメントありがとうございます (erabu)
2010-08-17 12:49:34
>原作では二人は会わないし、婚約者は浮気相手の存在を知らないまま夫婦関係が進むのである。
なるほどこちらのほうが理解できますね。
邦画ならば原作通りに作られたと思います。
イ=ジェハン監督は韓国風にアレンジしたのでしょうか。
脚本もキャスティングも残念な作品でした。
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ありがとう (wangchai)
2010-08-18 10:32:10
>邦画ならば原作通りに作られたと思います。
イ=ジェハン監督は韓国風にアレンジしたのでしょうか。

なるほど
男女間の考え方がもしかしてちがうのかも?

でもちょっと違いますよね。
返信する

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