映画「小説家との旅路」(原題Best Sellers)は2021年製作の日本未公開のカナダ映画である。
以前はTSUTAYAのDVDコーナーに日本未公開の掘り出し物がいくつかあった。近所のTSUTAYAが潰れ、めっきりそういう作品を見なくなった。今回Netflixの一覧画面を見ているときにマイケル・ケインの主演作品「小説家との旅路」を見つけた。こんなの見たことないやと思い,やはり日本未公開だった。本がテーマなのでなんとなく話に乗れそうな感じを覚えたので見てみる。いい感じだった。カナダ人女性リナロースラーが監督で、復活したベストセラー作家をマイケル・ケインが演じ,出版社の女性社長をオーブリー・プラザが演じる。
親が経営していた出版社を引き継いだルーシー社長(オーブリープラザ)は,経営難を打開しようと父と組んでいたベストセラー作家ハリスショー(マイケルケイン)の小説を出版する。そして,本を売り込むためにトークショーなどで地方をまわるブックツアーに出る。ところが、人嫌いのハリスは方々で突飛な行動を起こしルーシーを戸惑わせる。
ハートウォーミングなロードムービーだ。
掘り出し物のヒューマンドラマである。
恥ずかしながら「ブックツアー」と言う言葉を初めて知った。日本でも出版記念でサイン会を書店で著者が行うことがある。「ブックツアー」は地方のどさ回りをして著者自らプレゼンテーションするプロモーションを行う意味だ。海の向こうではごく普通に行われている作家の仕事のようだ。
まさに偏屈な老人の典型のようなハリスは、奇怪な行動をとる。酒のボトルが離せない。ルーシー社長も酒でハリスを釣ってブックツアーにでる。ハリスは出版レセプションでNYタイムズの書評家を脅したり、自分の本に放尿したりメチャクチャだ。抑えるルーシー社長が大慌てだ。でも突拍子もない振る舞いがSNSで評判になり本は売れる。公開当時は88歳だったマイケルケインが,オーブリープラザと絶妙なコンビを組んでいる。
残念ながらマイケルケインは直近に俳優業からの引退を発表した。助演男優賞で2度アカデミー賞をとっている名優だ。「アルフィー」「ミニミニ大作戦」の主演作は1960年代だ。戯曲の映画化「リタと大学教授」も印象に残る。直近では「サイダーハウスルール」やバットマンの執事のイメージが強い。年齢からしたら引退は仕方ないと思うがクリントイーストウッドやウディ・アレンなど映画界には長寿な人たちがずいぶん目立つものだ。
マイケルケインと一緒にブックツアーに出るオーブリープラザもベテラン相手に一歩も引かず良かった。ラブコメの人気女優もドタバタに付き合わされたいへんだったが、終わり方は悪くない。一方で年老いたマイケルケインも自分の年齢の半分以下の若い女優や女性監督を相手にボケたふりをしながら楽しんでいるように見える。
以前はTSUTAYAのDVDコーナーに日本未公開の掘り出し物がいくつかあった。近所のTSUTAYAが潰れ、めっきりそういう作品を見なくなった。今回Netflixの一覧画面を見ているときにマイケル・ケインの主演作品「小説家との旅路」を見つけた。こんなの見たことないやと思い,やはり日本未公開だった。本がテーマなのでなんとなく話に乗れそうな感じを覚えたので見てみる。いい感じだった。カナダ人女性リナロースラーが監督で、復活したベストセラー作家をマイケル・ケインが演じ,出版社の女性社長をオーブリー・プラザが演じる。
親が経営していた出版社を引き継いだルーシー社長(オーブリープラザ)は,経営難を打開しようと父と組んでいたベストセラー作家ハリスショー(マイケルケイン)の小説を出版する。そして,本を売り込むためにトークショーなどで地方をまわるブックツアーに出る。ところが、人嫌いのハリスは方々で突飛な行動を起こしルーシーを戸惑わせる。
ハートウォーミングなロードムービーだ。
掘り出し物のヒューマンドラマである。
恥ずかしながら「ブックツアー」と言う言葉を初めて知った。日本でも出版記念でサイン会を書店で著者が行うことがある。「ブックツアー」は地方のどさ回りをして著者自らプレゼンテーションするプロモーションを行う意味だ。海の向こうではごく普通に行われている作家の仕事のようだ。
まさに偏屈な老人の典型のようなハリスは、奇怪な行動をとる。酒のボトルが離せない。ルーシー社長も酒でハリスを釣ってブックツアーにでる。ハリスは出版レセプションでNYタイムズの書評家を脅したり、自分の本に放尿したりメチャクチャだ。抑えるルーシー社長が大慌てだ。でも突拍子もない振る舞いがSNSで評判になり本は売れる。公開当時は88歳だったマイケルケインが,オーブリープラザと絶妙なコンビを組んでいる。
残念ながらマイケルケインは直近に俳優業からの引退を発表した。助演男優賞で2度アカデミー賞をとっている名優だ。「アルフィー」「ミニミニ大作戦」の主演作は1960年代だ。戯曲の映画化「リタと大学教授」も印象に残る。直近では「サイダーハウスルール」やバットマンの執事のイメージが強い。年齢からしたら引退は仕方ないと思うがクリントイーストウッドやウディ・アレンなど映画界には長寿な人たちがずいぶん目立つものだ。
マイケルケインと一緒にブックツアーに出るオーブリープラザもベテラン相手に一歩も引かず良かった。ラブコメの人気女優もドタバタに付き合わされたいへんだったが、終わり方は悪くない。一方で年老いたマイケルケインも自分の年齢の半分以下の若い女優や女性監督を相手にボケたふりをしながら楽しんでいるように見える。