映画とライフデザイン

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ツーリスト  アンジェリーナジョリー&ジョニーデップ

2011-08-11 22:27:37 | 映画(洋画:2006年以降主演女性)
「ツーリスト」は当代きっての2人の俳優アンジェリーナジョリー&ジョニーデップによるラブサスペンス映画だ。ヴェネチアを舞台にしてスパイ陰謀に満ちた映画をとる。デイヴィッドリーン監督キャサリンヘップバーン主演の「旅情」を思わせるヴェネチアの情景にはうならさせられる。ただ一つ違うのは、片やロマンスに対して、この映画は陰謀に包まれただましあいサスペンスということだ。



パリのオープンエアーのカフェに主人公の一人ことアンジェリーナジョリーが一人たたずむシーンが映し出される。そこに郵便配達人が手紙を届ける。彼女は逃亡中の国際指名手配犯アレキサンダー・ピアースの恋人とみなされパリ警察の捜査官が張っている。「8時22分、リヨン駅発の列車に乗り、僕の体型に似た男を捜せ」中身を一瞥して手紙をすぐに燃やしてその場を立ち去る。あわてる捜査官たちはすでに焼けている手紙を鑑識に出す。

指定されたパリ・リヨン駅発~ヴェネチア・サンタルチア駅行のユーロスターの列車にアンジェリーナは乗る。そしてある男に声をかける。その彼はアメリカ人旅行者のフランク・トゥーペロことジョニーデップであった。いきなり飛びきりの美女が来て驚くジョニー。

そんな二人の様子は列車に乗った捜査員に見張られていた。鑑識で文字が解読されたのだ。捜査員はジョニーの顔をメールでロンドン警察に送信した。しかし、ジョニーはごく普通の数学教師であることが判明した。結局彼は駅で検挙されずにヴェネチアの町へ。そこにボートでアンジェリーナジョリーが迎えに来る。戸惑う彼をよそに、ヴェネチアの高級ホテルにジョニーを誘う。。。。。その後、普通の旅行者ジョニーデップはワケもわからぬまま、警察やマフィアから襲われ逃げ回るハメになるが。。。。。

本作ではアンジェリーナジョリーが魅力的な衣装をふんだんに見せてくれる。ドキッとさせる。疲れ切った女性の役を演じる時もあるが、彼女にはゴージャスという言葉が似合う。逆にジョニーデップはとっぽい数学教師を演じる。対照的に派手さがない。ヴェネチアでアンジェリーナジョリーに誘惑されて、おどおどしている。どういうことだろうと思わせる。
この映画にはいくつもの迷彩が施されている。観客の裏の裏をかこうとして仕掛けがたくさん隠されている。それはそれでおもしろかった。

古典的映画でいえば、ケイリーグラントとオードリーヘップバーンの「シャレード」が連想される。謎の紳士グラントとヘップバーンが大金の行方を追う。ヘップバーンのジバンシーの着こなしは国士無双のあでやかさである。この映画は喜劇役者の使い方もうまく実によくできた映画であった。
また、ヴェネチア観光案内の色彩が強いデイヴィッドリーン監督キャサリンヘップバーン主演の「旅情」の影響も感じられる。「旅情」はサンタルチア駅に着く寸前の海が見渡せる車窓からスタートした。ここでも同じように映す。何度も行ったことがあるように我々を錯覚させるかがごとく「旅情」と同じような風景が映し出される。
そんな映画の影響こそあれど、現代版ラブサスペンスにうまく作り上げられている。やはり当代きっての人気俳優の共演というのは娯楽としての基本にかえって見ていて楽しいものである。

コメント (2)
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