映画とライフデザイン

大好きな映画の感想、おいしい食べ物、本の話、素敵な街で感じたことなどつれづれなるままに歩きます。

オバマとシドニーポワチエ

2008-11-07 06:00:36 | 映画(洋画 89年以前)
オバマさんが見事米国大統領の座を勝ち取った。
黒人大統領はすばらしいことだと思う。
ライバル共和党所属の故リンカーン大統領もさぞかし喜んでいるだろう。

南北戦争時代を描いた映画はもとより、60年から70年代初めの映画を見ても誰もが黒人の大統領を予測したであろうか?
初めてアカデミー主演男優賞を受賞したのは、シドニーポワチエだ。
彼が主演した「夜の大捜査線」をみても、人種差別が60年代でも強く根付いていたのがわかる。
フィラデルフィア警察のエリート刑事なのに、南部の田舎町で誤認逮捕される。
その後誤認逮捕の真犯人を追って捜査するが、白人たちにこっぴどく妨害される。
この映画を見て初めて、人種差別のすさまじさを知った。
シドニーポワチエは「招かれざる客」でスペンサートレイシーとキャサリンヘップバーン夫婦の白人娘に求愛する黒人男性を演ずる。娘が自分が結婚したい相手ということでシドニーをつれてきて両親があっと驚くという設定。
もちろん今でもそうは変わらないであろうが、こういう設定で生まれたのがオバマさんなのであろうか?

シドニーポワチエが両方の作品で演ずるのは、黒人としてのパワーを前面に出すというよりも、黒人としてはある意味異色のエリート的地位のある存在である。そんなところはオバマさんとだぶる。

今回オバマさんが当選した時に、一つ感じたことがあった。
以前オスカー俳優デンゼルワシントンが、他の黒人たちからの非難を恐れて白人とのラブシーンを拒否しているということだ。ジュリアロバーツなどの美人女優と共演してもラブシーンを演じなかった。「タイムリミット」でのエヴァメンデスとのキスシーンは彼女がラテン系だからなのかとも思っていた。
しかし、ここでオバマさんが当選すると、黒人白人の混血が大衆に承認されたことにもなる。映画のラブシーンも変わって行くかもしれない。
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