シンガポール戦観戦日記

疲れは取れない。
○本経済新聞の最悪選手採点をみて更に疲れた。
(↑あれに対して８～６．５の高得点のオンパレードですよ？）

行ってきました。埼玉。
スタジアムに着いてもさほどテンションも上がらなかったが、
スタメン発表時にはやはりボルテージも上がってきた。
消化試合とは言え、今まで控えに甘んじてきたこの日のメンバーにとってはアピールの場。
そう思えば、緩んでいた気持ちも引き締まった。
「さぁどんな気迫を見せてくれるのだろうか」

その期待も前半半分ぐらいですっかり萎えてしまった事は言うまでも無い。
彼等が気持ちを見せてくれたのは玉田の得点までだった。
というよりか、シンガポールの選手たちが若さゆえ、
ゲームの立ち上がりは全くと言っていいほど守備が揃わず、マークにもつけていなかった。
日本は再三シンガポールＤＦの裏をとることが出来た。
その中で生れた玉田のゴールだった。
本当にあの時得点できて良かったと心から思った。
あれで得点できていなければ、もしかしたら日本は負けていたかもしれない。
もちろん玉田のゴールもそれまでの日本の攻撃もよかったと思う。
しかしその得点によりシンガポールは守備の修正を行った。
トップには必ずマークをつけるようにし、サイドでは必ず２人のＤＦが行くようになった。
それによって日本の攻撃はほとんど通用しなくなってしまった。
通用しなくなったにもかかわらず、日本は暫く同じ形を繰り返した。
セットプレーを得意とする日本が、昨日の試合では実に中途半端。
皮肉にも途中出場した「レギュラー組」のアレのコーナーが一番ドキリとした。

とても楽しみにしていた左サイド。アツ。
感想としては…気の毒ってとこかな。
試合を通して一番アツの動きを追っていたのだけれど、
彼が左を駆け上がろうとタイミングをはかってコースを見極めた時に
アピールしているにもかかわらず全然ボールが回ってこない。
ボールが回ってくるときにはすでに相手ＤＦに前を封じられ、
横か後ろに戻すしかない。
彼が孤立している場面を多く目にした。
彼の力を引き出してくれる選手が昨日の試合にはいなかった。
結局アツは最後までこれといった仕事はできず終わってしまった。

ＦＷに関しても、中盤も良かったのは前半の前半だけ。
あとは存在感がほとんどなかった。
「あっそういえば○○いたんだよね」
という言葉が思わず、口から飛び出した。
決して嫌味からでた言葉じゃなく、正直な気持ちからでた言葉だ。

藤田にしろ、本山にしろそれなりの気持ちは伝わってきた。
しかしそれは技量なのかコンディションが原因なのかはわからないが、
あと一歩というところで何かが足りないような気がした。

全体的に思ったのは「気持ち」のなさ。
実力がありながら控えに甘んじている彼等が、どれだけ意地をみせるのだろうかと
期待に心を躍らせた試合前。
ジーコの「功労者招集」にも、「俺達がやってやるんだ」とＮＯと言い、
日本の層の厚さがどれだけのものなのかを見せ付けてくれる試合だと思っていた。
しかし試合終了のホイッスルをきいたときには、それらは全て幻想に過ぎなかった
のかと思い知らされることとなってしまった。
若手でやってきたシンガポールに対してあの内容。
シンガポールも以前より強くなっていると口にするものは多かったが、
自分にはそうは思えなかった。スピードは確かに凄い。
しかしそれだけだった。少しも強いとは思えなかった。
日本代表の控えとは言えども、控えに甘んじているには実に惜しいメンバーだと
思っている彼等の実力があの程度なのか…
いや気負いすぎて実力を出せなかったのだと私は思いたい。
そうでなければ救われない。

何よりも悔しかった、いや悲しかったのは気迫の無さ。
全然感じなかった。
力を見せ付けてやるという気持ちが。
レギュラーをとってやるんだという気持ちが。
もうどうせ控えは控えなんだろ？とふてくされてるのか？
それだったらジーコにも責任があるのかもしれないが、
そうふてくされて昨日のような試合しか見せられないのなら、
ジーコが彼等を控えにしておく理由も理解できるような気がする。
ジーコは確信しただろう。「やっぱりレギュラー固定でいく」と。
彼等もアピールになければならなかったことは十分理解していたはず。なのに…
得点した時点で「もういいだろ？」とでも思っていたのか。
ジーコに、そしてレギュラー組に挑戦状を叩きつけたのは松田だけだったようだ。
私は「功労者」案には反対していた。
しかしあれではもしかしたらカズらの方が「レギュラーを獲ってやる」という
気持ちが今でも強いのではないかと思えてしまう。
そしてレギュラー組。すでにレギュラーの座を手にし追いかけられてる彼等の方が
追いかけなければならない者達よりも泥臭く、一生懸命に試合に対して挑んでいる。
レギュラー組にしても内容を問われれば、決して十分に満足行くものではない。
しかしアジア杯にしろその気迫はとてつもなく凄いものだった。
これでは差が広がるばかりではないか…

監督にとっても、協会にとっても、そしてサポーターにとっても昨日の試合は
紛れも無く「消化試合」だった。
しかし少なくとも控え組の彼等にとって昨日の試合は「真剣勝負」だった。
でもそれは違ったようだ。
ある選手は言った。「勝利と言う結果がでて良かった」
果たしてこれでよいのだろうか。
もちろん結果が全てである。しかし昨日に関して求められていたのは結果だろうか。
結局、控え組にとっても昨日の試合は「消化試合」に過ぎなかったということなのだろうか。
出口ですれ違った男性が「入る気しねーよ…」とつぶやいた。
全くその通り。頷くしかなかった。

最終予選まであと３ヶ月か。。。


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