木村和司と2011シーズンの終わり

2011-12-31 | 横浜F・マリノス

明日の決勝戦を前に、マリノスはシーズンを終えました。
―おまえらまだまだ甘いんだよ。―
あの人にそう言われているような気がします。


そしてシーズン終了と共に駆け抜けた、和司解任報道。


木村和司。
私は嘗て和司のファンでした。(本当だよ・・・)
三ツ沢で行われた和司の引退試合も小学生の頃だったけど、しっかりと覚えています。
和司の足から繰り出されるパスが大好きでした。魔法のようなFKが最高に好きでした。
考えてみれば和司が好きだったから、俊輔を初めて高校選手権で見た時、一目惚れしたのかもしれない。
その和司が監督になると聞いた時、嬉しさとともに不安もありました。
何せ和司には監督としての経験がない。
結局、不安は的中してしまいました。
就任1年目は、まぁこれからだよと。
しかし今季は「もうこれ以上、失望させないでくれ」と思うこともありました。
序盤はとても緻密な戦略を立てていたと思うんですけどね。

夢半ば。
きっと和司はそう思っているでしょう。
夢を見るだけならいいんです。
でもチームは夢を実現させなければならない。
夢を実現させるためには、漠然としたものではなくて、しっかりとした”道筋”がなくてはならない。
結果を出すには最低でも3年、2年では短すぎるとも思います。
しかし2年では結果が出ずとも、それにはちゃんとした目標があるべきで、目標達成へのプロセスが示されているはず。
目標が、そして手段が見えなければ皆、道に迷ってしまう。
監督が就任し、1年2年と過ごしてきましたが、
結局最後まで、マリノスはどういうサッカーを目指していたんだろう、その答えは見つからぬままでした。

おそらく、今回の解任はリーグ戦の結果、そして今回の天皇杯の結果を受けて・・・
というよりも確立されたビジョンの欠如、そしてこれからもそれが見込めないことにあったのだと思います。
結果は悪くないですから、解任される理由はない。
しかし自分の進退を賭けた天皇杯・京都戦においても采配の迷走が見られたように、
和司は様々な面で”ブレ”がありました。
そしてそれを選手達も感じていた。
・・・ということなのではないのかなと。あくまでも主観なんですけどね。


この年末に、また社長はやってくれたなと。
しかし根っからの企業人なんですよね、あの人。
シーズン最後の挨拶を聞いてりゃわかる(笑)
それもあの怒涛の時代の日産を事実上動かしていた人「らしい」なと。
自分が怨まれることなんて全く気にしていない。
それよりも企業を動かし続けること、変わっていくことが大事なんだよね。
結局”公約”だった自らの辞任は回避になるらしいし、これもサポーターの大反発を受けると思う。
和司の解任について、報道では「サポーターの声を真摯に・・・」というのがあったし、
自らの進退についてもリーグ最終戦での弾幕の件があったし、
”サポーターの声”による決定かのような報道に取れるけど、事実は”スポンサー”にあるのではないかと思ってます。
この時代、特に今年においてスポーツにかけるお金なんて二の次。
なでしこのような歴史的なことを起こせばスポンサーなんて簡単につくけど、
タイトルも無い、日本代表も1人しかいないチームにお金を出すなんて・・・
正直、今や俊輔のネームバリューだって市場においては低い。
なら何故スポンサーが取れるか・・・社長の手腕に他ならない。
それを考えれば、嘉悦社長が退かない理由にはスポンサーの要請もあるのかなと勝手に想像しています。
企業人として嘉悦さんはそれだけの人物ですから。


個人的には、社長に多くは望んでいません。
サッカーの何がわかるんだ!そんな議論もナンセンス。
社長は補強のためチームの経営に全力を注いでくれればいい、そう願っています。
あとは経営という部分で、試合とは別に、ファンを増やすにはどうすればいいか、
以前より少なくなった選手とファンとが触れ合う機会の創造とかも子供達のことを思えば考えて欲しいと思います。
そういうところでファンに耳を傾けて欲しい。
アイデアを引き出して欲しいと思います。

同じサポーターの中でもプロスポーツチームにおける”社長”という存在に何を求めるかによって評価は違ってくるんだよね。
失礼な言い方ですが、少なくとも1経営人としてあの社長を逃すのは惜しいと思うだけです。

ま、真実なんてどこにあるかわからない。
ここに書いたことも全て私の妄想にすぎません。

物事は表面上からしか見なければそれまでだけど、
色んな側面から見ようとすれば、答えはひとつじゃなくて沢山あるのだと思います。
そう単純なことばかりじゃない。

だってさ、去年の今頃は「来年のマリノスはこのままじゃダメになる」って叫んでたわけじゃん。
サッカー専門誌だって”2011降格するチーム”として結構高い%でうちが挙がってたわけだし。
でも結果は誰もが知ってる通り。
専門家だって、私を含めてサポーターだって結構いい加減だってこと(笑)
でもそれでいいじゃん。
樋口さんの昇格だって正直疑問だけど、これだってやってみなきゃわからないことだから。
(優秀なコーチは必要だと思うぞ!)


ただ、一つだけ確かなこと。
来季もマリノスは優勝を目指して闘い、
その中で闘う選手達がいて、
あいかわらずマリノスが大好きで大好きでしょうがないサポーターがいて応援し続ける、
それだけは間違いないということだけです。
それだけで十分なんじゃね?
愛するマリノスを馬鹿だと思うくらいに信じたい。



最後に。
京都戦敗戦後、自分では久々に相当ショックを受けました。
ほんとキツかったんだよね。
色んな想いがあった分。
絶対獲りたかった天皇杯だったから。
しかし、試合後の兵藤のコメントに救われたような気がします。
”自分はもっとできる””もっとやってやる”
最近はいい意味でも、悪い意味でもとても淡泊な選手が多いと思う。
どこか第3者的な見方をしているというか・・・。
でもね、若い選手が多い分、ウザいくらいに、もっともっとオレがやってやるって威勢のいい奴が出てきて欲しいと思うんです。
そういう選手が、評価され、試合に出て、結果を出す、来季はそういうシーズンであって欲しいと思います。

今年もあと1時間。
2012年は、全ての日本人にとって、世界の人々にとって、
そしてマリノスにとってサイコーの年になりますように!
今年もありがとうございました!


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