食いしんぼうの私としては、この話題を記事にしないわけには・・・
到着した日の夕方、市民の台所「近江町市場」を訪れました。
京都もそうですが、街の中心にこういった市場があるのは
とてもうらやましいことです。
さすが北陸・・・ということで、市場のお店はカニだらけでした。
カニをそのままなんて買ったことがないから、
価格の感覚がないのですが、たぶん東京で買うより安いのでしょうね。
そのほか、立派なブリや、ノドグロといった、
北陸ならではの海の幸も並んでいました。
八百屋さんには、加賀野菜が・・・
加賀れんこんは、粘りが強くておいしいのだそうです。
キッチンがすぐ近くにあれば色々料理をしてみたいところでしたが、
そういうわけにもいかないので、見るだけにしました。
夕食はお寿司にしました。
・・・といっても回転寿司ですよ。
ただ、金沢の回転寿司はレベルが高いということをすでに調査済み。
行きたいと思ってチェックしていたお店は、
ホテルからかなりの距離だったので、
駅前のビルに入っている「もりもり寿司」というお店へ。
口コミでもかなり評価が高かったので、まあ大丈夫でしょう・・・
早めに入ったので、
ベルトにはあまりお寿司が並んでいませんでしたが、
注文すれば握ってくれるとのこと。
しかも、メニューにはないのですが、お刺身も作ってくれるというのです。
注文したのは、左から、ガザエビ、ノドグロ、ホタルイカ。
いずれも北陸ならではの海の幸です。
かなりのおいしさでした。
回転寿司なので、もちろんお皿の色と数でお会計をするわけですが、
私たちの横には一番高い色のお皿がけっこう並びました。
まあいいか・・・今日くらいは値段を気にせず食べよう・・・
手前にあるのは、ぶりてんといって、
いわゆるマグロでいえば赤身のところだそうです。
アッサリしていておいしかったです。
お味噌汁は、香箱ガニ・・・
これも北陸の今の時期にしかないもので、雌のズワイガニのことです。
小ぶりなので味が濃厚なのだそう・・・
いつのまにか、お店は満席。
待っているお客さんもいました。
気になるお会計は、
オナカいっぱい食べて、お酒も飲んで、2人で8500円ほど。
東京では望めない価格ですね。
ちゃんとしたお寿司屋さんも多いと思いますが、
私たちにはこれで十分でした。
金沢にいらしたら、ぜひ回転寿司へ・・・!
この他にもまだまだオイシイものがある金沢です。
次回はお菓子編・・・しつこいかなあ・・・スミマセン・・・
兼六園から少し歩いた先に、
行ってみたかった金沢21世紀美術館がありました。
この美術館は、
世界的に著名な建築家、妹島和世氏と
西沢立衛氏による設計事務所SANAAが設計し、2004年に建てられました。
ガラスで囲まれた丸い建物です。
誰もが、気軽に、どこからでも入れるようにと、
この美術館には正面がなく、エントランスは四方に4ヶ所設けられています。
全景の写真を撮りたかったのですが、建物を取り囲む公園が工事中で、
柵が立てられ、ちょっと残念な景色でした・・・
白が基調の明るい館内には、様々な作品が展示されています。
いちばん見てみたかった「スイミング・プール」
1973年ブエノスアイレス生まれという若い作家、
レアンドロ・エルリッヒの作品です。
一見本物のプールに見えますが、
のぞきこむと、揺れる水面の下にうごめく人の姿が見えます。
実は、プールに張られた強化ガラスの上に10cmほどの水があるだけで、
その下には水色の小部屋が存在しているのです。
中ではたくさんの人が入れ替わり立ち替わり動いているので、
ずーっと見ていてもあきません。
これも作品・・・?と思わせるような椅子たちもありました。
もちろん実際に座ることができます。
ハートとも、ウサギとも見てとれる木の椅子。
カワイイ~
建物や作品や、その中に置かれているものは、
遊び心にあふれたものもあり、
そして、どれも美しいフォルムでした。
兼六園やお城のあるエリアのすぐそばに建っているこの美術館。
日本の伝統が息づく街の中にあるからこそ、
新しいものの美しさが際立って見えるのかもしれません・・・
金沢への旅行を計画した時、
北陸フリーきっぷというものがあることを知りました。
富山や高岡、和倉温泉など、金沢周辺のエリアが乗り放題で、4日間有効です。
しかも、金沢の往復は、新幹線と特急の乗り継ぎのほかに、
寝台特急「北陸」のB寝台やソロ(個室)が選べるようになっており、
鉄道ファンの方々にはかなり魅力的なきっぷなのです。
ただ金沢を往復するだけでも、
普通に切符を買うよりかなりお得なので、迷わず決めました。
寝台特急の個室を予約しようと、
1ヶ月前当日に駅で聞いてみましたが、すでに売り切れ~
調べてみると、この寝台特急は、3月末で廃止になるらしいのです。
テツオさんやテツコさんがすでにおさえた感じでした~オソルベシ・・・
・・・そんなわけで、
上越新幹線利用で越後湯沢まで行き、
「はくたか」という特急に乗り換えて金沢まで向かいました。
地図で調べて海のそばを走ることがわかったので、海側の席を予約しました。
右は日本海、そして、左は立山連峰という車窓の景色を楽しめるのも
列車の旅ならでは・・・
テツコみたいだ~
越後湯沢のあたりは雪景色でしたが、
富山や高岡を通るころにはすっかり雪もなくなり、到着した金沢は晴天。
ホテルは駅前の「ドーミーイン金沢」を予約しましたが、
リーズナブルな上に(朝食付きで2人で9600)キレイだし、温泉の大浴場があるし、
言うことなしでした。
温泉はお肌ツルツルになりました~
まずは兼六園へ。
そんなに寒くないし、お天気もいいのでそれはそれでいいのですが、
雪景色が見られなかったのはちょっと残念。
松以外は、枯れた感じの色におおわれていたので、
写真もそれほどキレイには撮れなかったですね。
でも、立派な松がたくさんありました。
逆光で撮るとこんな感じですが、
順光ではこのように・・・
根上がりの松という名前がついていました。
自然の力ってスゴイのですが、
世話をして維持する人間の力もあるわけで・・・
自然と人間の協力による芸術ですね。
園内には梅の木もありましたが、まだまだつぼみはかたく・・・
そんな中で、唯一鮮やかな色を見つけました。
寒桜です。
こちらもほとんどがつぼみでしたが、咲いている花を見つけてパチリ。
青空とのコントラストがキレイでしょ・・・
他にも見所がたくさんある金沢ですが、
意外に移動距離が短くて済むので、1日で色々見て回ることができました。
しばらくの間、
日本の伝統・・・というような風景にお付き合いください。
いつまでもシツコク話題をひっぱって申し訳ありません。
これで最後の旅行記です・・・
町のランドマーク、国立歌劇場から数分歩いたところにあるカールス教会。
20年前、講習会でウィーンを訪れた時は、
このあたりに宿泊していましたので、私にとっては懐かしい場所でした。
1713年、ウィーンはペストの大流行に見舞われ、たくさんの人々が亡くなりました。
そのペストが終息した時、当時の皇帝カール6世が、
神への感謝をあらわすために命じて作らせたのがこのカールス教会です。
バロック建築の最高傑作といわれています。
建築を担当したのは、
以前ご紹介した世界一美しい図書館を設計した
フィッシャー・フォン・エアラッハ親子です。
人気の建築家だったのですね。
建設には20年を要したそうです。
こちらも以前と違い、入場料を支払うようになっていました。
6ユーロでした。
18時の閉館間際に入ったので、ほとんど人はおらず、シーンとしていました。
美しい主祭壇にタメイキが出ます・・・
柱などはすべて色大理石で作られていました。
ダンナさんが一言・・・
「なんでもないように見ているけど、ものすごく贅沢だよね・・・」
たしかに・・・!
振り返るとこれもまたタメイキ・・・の美しいパイプオルガン。
天井画は、オーストリア・バロックを代表する画家ロットマイヤー作だそうです。
天井画は修復中らしく、足場が組まれて、
簡易エレベーター(右手)が設置されていました。
意外に簡単な足場です・・・
エレベーターは立入禁止ではなかったので、上ってみることにしました。
けっこうコワイです~
エレベーターを下りると、天井画は間近で見ることができます。
そして、更に階段が・・・
ダンナさんがどんどん上っていくので、ついて行くことに・・・
これがけっこう揺れるんですよ・・・
高所恐怖症ではないんですが、ちょっとコワイ~
一番上まで上ると、ハトが飛んでいました。
窓の外は、ウィーンの町を一望・・・でした。
(窓が小さくて格子が入っていたので、あまりいい写真が撮れませんでした)
けっこう高いところまで上りました・・・
よくよく考えてみれば、この足場は、修復をする人たちのもので、
観光客用ではないのかも・・・
おそらく日本なら、立入禁止でしょうね・・・
イタリアの有名なピサの斜塔も、危険なところに行く方が悪い・・・と
手すりなどはついていないと聞いたことがあります。
まあたしかに・・・
以前訪れた際には、このような足場はなかったので、いい経験をしました。
ヨーロッパの建築物は、石作りなので、声や靴音がよく響きます。
静かな空間の中で、そんな音を聞くことも、非日常・・・でした。
私の稚拙な語学力のため、
たいしたものが食べられなかったウィーンでの夕食ですが、
少し慣れて、まあまあ思うものが食べられた日の話題です・・・
Augustiner Keller(アウグスティーナーケラー)
ガイドブックにも載っている老舗のレストランです。
Keller(ケラー)とは、ドイツ語で本来は「地下」なのですが、
地下の酒場という意味もあります。
アウグスティーナ教会の隣にあるので、
この名前がつけられたようです。
ちょっと穴倉のような雰囲気のある店内。
入口の近くはバーになっていて、
たくさんの人でにぎわっていましたが、
私たちは、奥の静かな席に通されました。
Herr Oberは、ちょっと忙しいらしく、
すぐには注文をとりに来なかったので、
だいぶゆっくりメニューをながめることができました。
まずはビール。
こちらでは、どんな小さなグラスにも目盛りがついています。
この目盛りよりも少し多く飲み物が入っていないといけないらしいです。
あ、これは、もう二口くらい飲んじゃった後です・・・
前日、ダンナさんが、じゃがいもを揚げたものと
ザワークラウトが食べたいと言っていたので、
こんな感じで注文しました。
ソーセージは、とても長いものが2本。パン付きです。
ちなみにこれでサイドメニューなんですよ。
ソーセージにはなにやらタグが・・・
ウィーンのナントカのソーセージ・・・と書いてあります。
(調べておきます・・・)
ゆでてあり、シンプルな味でとてもおいしかったです。
マスタードが合いますね~
ビールのあとはワイン。
ウィーンでは、白ワインが主流です。
この時期にしか飲めないと聞いていたSturm(シュトゥルム)
・・・手前のグラス・・・
を頼んでみました。
シュトゥルムは作りかけ、発酵中の新ワインです。
日本でいうどぶろくみたいなものでしょうか。
ジュースのようにフルーティー。
私は普通のワインの方がいいな・・・
なんだか物足りない感じだったのですが、
これでメインを頼む勇気はなく・・・
隣のテーブルのドイツ人らしきグループの方々は、
すごく大きな肉のかたまりをワシワシ食べていました・・・
結局サイドメニューのインゲンとベーコンの炒めものになりました。
でもこれが普通の味でとてもおいしかったです・・・
Herr Oberには、サイドメニューばかり頼んでいるヘンな東洋人・・・
と思われたと思いますが、
まあ気にしないキニシナイ・・・
食べたいものが食べられてマンゾクでした。
ホテルまでは地下鉄で帰りましたが、
駅までの道には国立歌劇場がありました。
ライトアップされてとても美しかったです。
ウィーンの旅行記。
もう一つリクエストをいただいている話題がありますので、
また後日紹介させてください・・・(シツコくてスミマセン)
さて、明日は、S先生門下のミニコンサート。
私はシューマンを歌います。
ちょっとバタバタしそうなので、明日のブログはオヤスミさせていただくかも・・・
今日はとてもいいお天気ですね。
皆さん、よい休日をお過ごしください。