駅のベンチ

以前は駅のホームにいくつものベンチが置いてあったと思います
私は懐かしく思うことがあるのです
それはまだ忙しくお仕事をしていた頃のことですが夜のホームで帰りの電車を待ち
ながら熱中できることがあったのです

それは茶道の伝物の点前を空で行うことだったのです
始めの頃では空の操作というものは実体がないことですので点前の中のお道具の
位置が掴めなくてイライラしたものです
でも慣れてくると空中で描けるようになり集中できてこんなにも楽しいことは
ないものと思えるようになりました

夜のベンチに座って今日は何のお点前をしようかと我がこころの領域が拡がるのです
「行の行台子」「大円草」や四ケ伝などそれは充実できたものです
考えてみますとその積み重ねが私の今日を支えていると思えるのです
いつか淡交会の月刊誌「淡交タイムス」に空でお点前することは倍の実力がつくという
意味のことを述べられている記事がありました
それにいたしましてもJR駅のホームのベンチ何処に行ったのでしょう
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梅の花大分ひらいてきました