白糸の滝に初めて行った。紅葉の季節や厳寒の氷瀑の季節などさらに景観がよいにちがいない。その下流域のN小学校の卒業証書授与式の撮影に行った。去年のリピートオーダーがフォト企画Eからあり5時起き、6時に自宅をでて学校には7時半についた。1年ぶりの社会と接する仕事。新任の校長とあいさつ。赴任1年なんとなく固い感じ、前任の関西出身の校長は3年間どっぷりN小学校にひたりきっている感じがあってアットホームだった。会場の体育館が改装されてまばゆいばかりの光が差し込んでいた。去年は曇りがちで集合写真のストロボをたいての撮影データをみるとF4、45分の1。ことしは早いシャッタースピードOK。
8時50分やっと卒業生18名が教室に揃い5年生からブーケをつけてもらう。例年地元の趣味の会から贈呈されているブーケ、華やかにできている
この学校は生徒数も少ないからして学年間の交流指導体制が大変評価されている。6年生のとなりの部屋が1年生とかで配慮がされている。ありがとうという感謝の文字があふれている
集合写真は卒業生の家庭に個別にわたされるので失敗できない緊張感がある。去年の反省は前列の足の不統一や手の置き方、顔の出具合などチェック不足があった。目をパッチリあいて笑顔の集合写真、なかなかタイミングがむつかしい。5~6枚とってOK。まあデジカメだからすぐ確認はできるがスケジュールに追われるのでゆっくりチェックというわけにいかない。レリーズボタンをおすときに目で確認しながらやるしかない。
卒業生入場で式がはじまり開会宣言、国歌斉唱と続き、担任の先生が卒業生の名前をよみあげ、ひとりづつ校長が修了証書を授与する。現役時代、セミナーをやるときには常に「目的と狙い」を明らかにしてやっていたが小学校でもきっちりと卒業証書授与式の計画案ができており狙いが明確に記されていた。立派なものだ。式がすすみ卒業生、在校生の言葉、エール交換がある。蛍の光や仰げば尊しが歌われないかわりに、卒業生は6年間の思い出や先生、両親、関係者への感謝の言葉や決意を順次発表してゆき、4~5年生の後輩は卒業生への感謝や伝統を引き継ぐ決意を発表してゆく。この段階で参加者の涙腺がゆるみハンカチで目頭をおおう姿がみえはじめる。感動のフィナーレへとつながってゆく。閉会。卒業生が教室にしりぞき最後の授業。先生も感、極まる。
12時、下級生のつくる花のアーチを担任、卒業生と親がくぐり最後のお別れ。卒業とは終わりの意味ではなく新たなスタートをきる節目ということ。6年生ともなれば体格も立派な子も多く、女の子などは男よりも成熟が早い。完全精鋭教育、きめこまかい愛情で育てられた生徒たち、中学でも活躍する子がおおいらしい。
24節季では今頃は啓蟄の末候、「菜虫蝶と化す」。冬を過ごしたさなぎが羽化し、蝶に生まれ変わる頃をあらわす。やわらかな春の日をあびて羽がみずみずしく輝くとある。まさに6年間の学び舎を巣立ち、今、彼らはあたらしいステージに立とうとしている。はつらつとやってもらいたいものだ。担任のM先生は教え子たちに、夢をもて、果敢にチャレンジせよ、自らの個性に自信をもち、努力を継続せよ、そしてベースには素直な心を忘れるなとはなむけの言葉を贈られた。きっとひとりひとりの心の奥底に届いていることだろう。
1時前、撮影のしごと完了。去年いけなかた白糸の滝に立ち寄り帰宅の途につく。2歳半の孫(長男)が風邪をこじらせ肺炎の疑いで入院するというメールがはいる。いやはや人生、大変だ。
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