ゴールデン・リタイアーズ

S20年生、後期高齢ゾーン、人生最終コーナー「遊行期」の
徒然残日写真録

240805 人生は「砂時計」、日本人男性平均寿命81.09歳、残り少なし!!ビクトール・フランクル、「霧と夜」!!

2024年08月05日 | アフターセブンティ

熱帯夜が続いている。エアコンをきかせて、導眠剤を飲み眠りにつく。明日、ちゃんと眼がさめてくれるだろうか、神のみぞ知るである。先日、北海道のNさんから突然の電話、今、どこに住んでるの?と変なことを聞く。この春に脳出血で入院、おしゃべりのリハビリ中だという。ゆっくりだがはっきり発音できている。2~3年前賀状交換もストップした間柄、久しぶりに猛暑見舞いで電話でもしようと思っていた矢先だ。だんだんこんなことが増えてゆくのだろう。

今日、写真愛好会の例会があり、OBのAさんが癌でなくなったという情報。81歳だったという。

先般、日本人の寿命が発表された。男が81.09歳、女が87.14歳。女は39年連続世界1,男は世界5位。どんな計算式でだされるのかしらないが平均値ということは70で亡くなる人もいれば90まで元気な人もいるということか。水難事故で10代の子供たちの死亡事故も多い。人間には前世の宿縁から定命というのがあるとか聞いた。

先日Eテレの心の時間をたまたま見ていたら「人生とは砂時計のようなもの」という。与えられた平均寿命、男なら81.09年分の砂が入った砂時計のようなもので上半分が余生、未来で砂の落ちている接点が今生きているという現在、下半分に落ちている砂は過去の生きた証、蓄積。

上の砂がなくなった時がいわゆる死ということ。死の中ではすべてのものが不動になり私たち人間はそこではもう何も動かすことができなくなる。

しかし人間は死ぬことで初めて世界の中に生み出されるということもできる。そして自分自身は死ぬ瞬間に初めてでき上ると日本ロゴセラピスト協会会長の勝田芽生は言う。私たちは一般的には自分の人生を奪い去る死を自分の身に起こる最も恐ろしいことだと思い込んでいるがそうではないという。

ホロコースト体験から「夜と霧」をあらわした作家、ビクトール・フランクルから何を学ぶか、ホロコーストからのがれたユダヤ人はどんな心持の人が多かったのか?私はこの本を読んだことがない。

この本は日本で100万部以上売れて読まれて人生のバイブルにしている人がけっこういるらしい。フランクルはウイーン生まれのユダヤ人精神科医師。人間は必ず死ぬのになぜ生きるのか?という疑問から精神科医師になったとか。ナチスの強制収容所に家族もろとも2年余りいれられ親や妻を亡くした。ガス室に送り込まれるか過酷な強制労働においやられるか、ナチス将校の気分できまる。こんな理不尽な極限状態で生き延びた人間はどんなひとだったのか?

無感情、無感動のアパシー状況の中で自分の未来を信じられる現実世界ではない別の世界のチャネルを持っている人間が生き延びた。自殺しようとする人間に対して、「あなたたちは人生に何も期待できないと思っているでしょう?それでも人生はあなたたちからあるものを期待しています、あなたたちを待っている何かがあるはずです。あなたが人生に絶望しても何かが誰かがあなたを待っている!」と説き伏せた。

1946年、フランクルはナチス告発書としてではなく、人生の生き方として「一心理学者の強制収容所体験」を出版、市民大学では「それでも人生にイエスと言う」と講演し出版もした。日本では1957年に下山徳爾訳でみすず書房から「夜と霧」のタイトルで出版された。

フランクルは思考の向きを強調。人間は何かを求め続けると永遠に満足できない存在。人生に何かを求めるのではなく、人生から何を求めらているかを考えなさい。思考の方向を180度変えて自分が求めるのではなく与えることに集中せよ。さすればその瞬間からあなたの人生は幸せになる。ひとは人生を問うのではなく人生から問われていることを知れ!

人生を意味あるものに変えるのに遅すぎるということはない。欲望ではなく使命を求めよ!というのがフランクル思想の根幹らしい。

79になった私の砂時計の未来部分はあと何年か。未来と過去の接点部分が今生きている現在。砂時計の下半分の過去には私の体験価値が詰まってる。接点部分でいかに創造価値、態度価値を変換、高めてゆくかが問われているということか?!

むつかしく考えない。汗水たらして野菜を作る。成果を喜び妻を喜ばせ、隣人に喜んでもらう。高尚な世の中への貢献は不要ということか!常軌を逸した暑さの中、ぜいぜいと生きている。それでも人生はイエス、生きる価値があるとフランクルは言っているのか!!

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