ゴールデン・リタイアーズ

S20年生、後期高齢ゾーン、人生最終コーナー「遊行期」の
徒然残日写真録

111224:歴史認識のむつかしさ、歴史を知ることの重要性。

2011年12月24日 | 辛口ひとりごと


 NHKラジオ第1放送6時43分、月~金曜日まで「ビジネス展望」を毎日聞いている。今日は評論家寺島実朗さんの当番。世界は多極化から全員参加の枠組みへ変わりつつあり、アメリカ一辺倒の日本が世界へ何を発信するかが来年問われるという。
この10年で世界人口が10億人ふえて70億人になった。30年後には90億人になる。その時日本は1億人を割り込む。一体日本は世界でどんなポジションを占めているだろうか

 北朝鮮の金正日総書記が死去し3男の正恩氏に国家リーダーが移行するという。今時、2300万人と推定される人口を有する組織が世襲制で権力継承される国があるのはまったく驚きの現実である。
先般、韓国大統領が来日し、従軍慰安婦問題をもちだし、野田首相に首相権限で善処せよと迫った。人道的観点から対処しますと首相は回答したと報道されている。韓国の反日感情については簡単には理解できない

 今、10年以上前に購入した産経新聞社がだした西尾幹二(新しい歴史教科書をつくる会、編)著になる「国民の歴史」を読んでいる。なにしろ800ページ近い分厚い本で、ぱらぱらしか読んでいなかった。あらためて読み始めてみると「そういうことか」と思わせる今まで認識すらしていなかったことが随所にでてくる。
 NHKで足かけ3年かけた司馬遼太郎原作の「坂の上の雲」が放映されている。
私は今まで、大国ロシアの戦いで勝利したことが日本の陸海軍に変な自信を与えてしまい、第一次大戦の戦勝組に名を連ね、一躍世界の大国の仲間入りをはたし、山本五十六はじめ戦争反対論者がいたにも関わらず、ついに真珠湾奇襲作戦で超大国アメリカへ戦線布告してしまったと思っていた。

 明治維新から敗戦までの日本近代史のなかで「ん?」と感じたのは以下の指摘。
1、明治維新後、ロシアが朝鮮を占拠したら日本は列強の侵攻から逃れられないという恐怖感が旧態依然たる朝鮮李朝や中国清王朝をみかぎり、自らロシアと戦わざるを得なかった。イギリスは日本との同盟をうけいれ、みずからの代わりに日本に戦わせた。日本は破産一歩手前で紙一重の差でなんとか大ロシアを退けた。日露戦争の目的は日本を含めた東アジアの解放のためだった。

2、日本の勝利を列強は快く思っていなかった。特にアメリカは人種差別思想が強く黄色人種が列強の仲間入りするのを嫌い、日本を最初に仮想敵国としてとらえ、次々と日本抑え込みの手を打ってきた。たのみの日英同盟も破棄され、日独伊三国同盟、第二次大戦につながってゆく。1941年9月、真珠湾攻撃に先立つ3カ月前にアメリカ軍が日本本土の大爆撃を計画していた公文書が最近発見され公開された。いつ機会をつかまえて日本をつぶそうと考えていたのはアメリカで有るというのだ。

 米英仏がアジア諸国、太平洋諸島を占拠、植民地化する帝国主義と人種差別思想の嵐の中で日本は孤軍奮闘、戦わざるをえなかった。欧米はそれら植民地へ武器供与し、現地人に日本と戦わせた。日本は孤独の中でせいいっぱい生きて戦った。戦争となった以上正邪善悪の入る余地は小さくなる。そう考えたほうがよいというのが著者の見地である。

映画「山本五十六」が封切された。どんな描き方をしているか観てみよう!
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