ゴールデン・リタイアーズ

S20年生、後期高齢ゾーン、人生最終コーナー「遊行期」の
徒然残日写真録

111118:人生は邂逅(出会い)と謝念(感謝)」・・平岩弓枝さん講演

2011年11月18日 | アフターセブンティ

九州市民大学にでかけた。平岩弓枝さんの講演、「出会いの不思議さ」という演題でおこなわれた。あいかわらず中高年のおばさまをメインに1000名近く集まっている。今まで10回で5回の出席、スケジュールが重なったり、その気にならなかったり。地域の文化祭の準備が3時すぎまであり、いつものボーリングの例会は欠席し天神にでかけることにした。講師のイメージがパッと結びつかなかったが、時代小説「御宿かわせみ」の作者とわかり出かけることにした。

 平岩弓枝さんは日本女子大国文科卒の才媛だが作家戸川幸夫に師事し、後、劇作家の長谷川伸門下に入り、直木賞、吉川英次文学賞はじめ文学界のあらゆる賞を総なめした大作家だが彼女を取り巻く友人たちとの御蔭で現在あることや長谷川伸がS38年亡くなるときの病床でのやりとりなどを感動的に、79歳とは思えないつややかな声で語っていただいた。長谷川伸の主宰した新鷹会には山手樹一郎、山岡荘八、池波正太郎など層々たる面々がいて、現在、平岩さんが会長をしているとのこと。人生の機微、義理人情の世界を描く時代小説をえがく作家が多い。「御宿かわせみ」は30年もシリーズ作品が続いている。すごいことだね。

 出会いで思い出すのは若いころ読んだ亀井勝一郎(1966年没、作家、思想家)の人生論のなかにあった「人生は邂逅(出会い)と謝念(感謝)である」という言葉。
亀井勝一郎は親鸞との出会い、親鸞は法然との出会い、平岩弓枝さんは長谷川伸との出会いが人生を開眼させてくれたということだろう。
 人生とは出会いと別れの連続、出会いの歴史がその人の人生なんだろうが邂逅というのはその人生で1回あるかないかの決定的な出会いだという。波風のない安穏とした人生にはこんな決定的な出会いはないんだろうね。

振り返るに自分の邂逅とは誰だったか、すばらしい人との出会いとそれ以上に悪影響を与えられた人間との軋轢、いろいろあったね。人間はその人の性格にあった出会いをするとも言われる。函館に亀井勝一郎さんの記念碑がある。
「人生邂逅し 開眼し 瞑目し」と刻まれているとのこと。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする