僕の感性

詩、映画、古書、薀蓄などを感性の赴くまま紹介します。

山形地鶏の親子丼

2009-11-30 16:32:14 | Weblog
10月18日地球号食堂で紹介した親子丼のレシピです。




材料(一人前)
鶏もも肉・・・1/4枚
鶏胸肉・・・1/2枚
赤ねぎ・・・1/2本(赤い部分)
マッシュルーム・・・3個
卵・・・2個
クレソン・・・3本
ケチャップ・・・適量
ぶどうの皮・・・3個分
オリーブオイル・・・適量
米・・・1/2合
白ワイン・・・約250cc
荒塩・・・適量

【ブイヨン】
鶏胸肉・・・1枚
赤ねぎ・・・1/2本(青い部分)
岩塩・・・1つまみ

【ブイヨン】
1 鶏の胸肉にだしが出やすいよう切れ目を入れる。赤ねぎは3cmくらいに輪切り。
2 材料を深めの鍋に入れ、材料が隠れるぐらいの水を入れ中火にかけ、あくが出たらこまめに取り除く。
3 あくが見えなくなったら弱火にし、ことこと1時間ほど煮込む。
4 味見をし、よいだしがでたら材料を取り出し完成。
5 濁ってる場合はキッチンペーパーなどを敷いたざるでこす。
【温泉卵】
1 蓋付のなべに水1リットルを入れ沸騰させる。
2 沸騰したら火を止め200ccの冷水を加える。
3 常温に戻しておいた卵を鍋に入れふたをする。
10~15分置いて完成。冷水に入れ冷ましておく。
【親子丼の作り方】
1 米をとぎ、水の代わりにブイヨンをいれ炊飯器で少し硬めに炊く。
2 白ワインを小鍋で煮詰めて(9分の1ぐらいまで)酸味を引き出しておく。
3 鶏もも肉を一口大に、赤ねぎは厚めの斜め切りに、マッシュルームは垂直に3ミリ程度にスライスしておく、またブドウの皮を剥いてバーナーで炙っておく。(中身は2に加えても良い)
4 胸肉に塩をしてソテーする。皮面から焼きよく焼き色をつける。
5 焼き色がついたら2を少量ずつ加え水分を飛ばすように焼き、ある程度火が通ったらアルミホイルに包んで保温しておく。
6 フライパンに、ブイヨンとコンソメ、鶏もも肉、スライスした赤ねぎを加え煮込む。
7 5を薄めにスライスしておく。
8 6に温泉卵の卵白だけを入れ温まる程度に加熱する。
9 器にご飯を盛り、6をご飯にかけ、マッシュルーム、7、クレソン、温泉卵の黄身、ブドウの皮の順で盛り付ける
10 EXオリーブオイルをかけ、好みでトマトピューレを適量散し完成。

欧陽修

2009-11-30 10:03:31 | Weblog
生査子
去年元夜時 花市燈如晝
月到柳梢頭 人約黄昏後
今年元夜時 月與燈依舊
不見去年人 涙滿春衫袖


(佳節に寄せて)
去年(こぞ) 元夜の時、
花市の灯は 昼の如くに、
月は 柳梢(りゅうしょう)の頭(うえ)に上り、
人は 黄昏(たそがれ)の後を約しき。

今年(ことし) 元夜の時、
月と灯は 旧に依れども
去年の人を見ずして、
涙は 春衫(しゅんさん)の袖に満つ。



訳 去年の元宵節の夜のこと

花の市は月と灯火で昼のように明るかった。
月は柳の梢の上に昇り
あの人はたそがれ後に会うことを約束してくれた。

今年の元宵節の夜は
月も灯火も去年と変わらず明るいが
去年のあの人には出会えないまま
涙が新春の単衣の袖をしっかり濡らしている。


元宵節は、古代中国で唯一女性が出歩くことができる日だったようです。

この詞を作った欧陽修という人が、文章を作るときに、優れた考えがよく浮かぶ三つの場所として、馬上、枕上、厠上をあげました。枕上というのは、普通は、夜、寝床に入ってからの時間に思われるが、そうでなく、朝、目を覚ましてから、起き上がるまでの時間になります。
日中考えたり記憶したことが、睡眠によって整理されるので、思わぬ妙案が朝生まれることが多いということでしょう。
スコットランドの詩人・作家である「ウォルター・スコット」も、ドイツの数学者「カール・フリードリヒ・ガウス」も科学者の「ヘルマン・フォン・ヘルムホルツ」も世紀の大発見が朝になっておどりでたということです。

私たちもテスト前など一夜漬けで夜通し勉強するよりもじっくり睡眠をとって
本番に臨むほうがよい結果が生まれるようです。


母べえ

2009-11-30 00:42:15 | Weblog


母べえのDVDをレンタルして観ました。

日中戦争が泥沼化しつつある頃、野上家では、ドイツ文学者の夫、滋と妻、佳代、そしてしっかり者の長女、初子と天真爛漫な次女、照美の4人が貧しくも明るく暮らしていました。

お互いを「父べえ」「母べえ」「初べえ」「照べえ」と呼び合う仲睦まじい家族でしたが、昭和15年2月、滋が治安維持法違反で検挙されてから苦難の日々が始まったのです。

そんな折、滋の教え子・山崎徹が訪ねてきます。それ以降、徹は一家の手助けをするのでした…。
山崎徹を演じる、浅野忠信が良い演技を見せてくれました。
どこまでも野上家に対する慈しみの心は深く、見るものに爽やかな感動を与えてくれます。

また吉永小百合演じる母べえの、夫、滋への愛情、そして深いこどもたちへの思いやりがやさしい時間の流れの中に溶け合っています。
薄給の代用教員を務めながら、自分は贅沢せず二人の子供にトコトン尽くす温かい眼差しは、日本の愛すべき母親の典型のように思えます。

話は佳境に入ってきます。
戦地の船上で没した山崎の遺志が復員した戦友によって野上佳代に伝えられます。

「僕はここで死ぬ。・・・けれど僕の魂は永遠に佳代さんとその家族を見守り続ける。」
涙を誘う場面でした。戦争によって本来潰えるべきものではない、幸せ、家族、人間を余すことなく表現した山田洋次監督の手腕は評価できると思います。