うさたろうの 気儘なフランス散歩

2年の予定が丸7年。赤貧学生としてのフランス生活にも終止符。約4年8ヶ月続けてきた日記、改め、気儘なフランス散歩…

地下鉄の検札

2005-12-08 05:32:03 | フランス(教育・学問・社会)
夕方地下鉄に乗っていて、初めて車内検札に合いました。
びっくり!

駅の改札付近での検札や、バスでの車内検札は経験していましたが。
まさか、地下鉄で車内検札をやっているなんて思いも寄らなかった…

地下鉄に乗ると、最近は気の緩みではないと思うのですが、つい本を読むようになっています。
なので、乗車して空席をみつけ、早速着席。
そして、読書に没頭していたのでした。

が、ある駅を発車するときに、「ボンジュール」という男性の声が聞こえました。
あ。。。また、「お金か食券をください」のヒトが乗ってきたんだな、ヤレヤレ。(一度「この車両のアジア人は誰もくれなかった」と捨て台詞をはいて降りていった方がいて。「恵んだがどうかで、人種差別なんてしないで!」と思ったこともあったので。お願いされたからって寄付できない状況の私はやっぱり複雑な思いに胸が痛むのです)思いつつも、いつのまにか、また本の世界に戻っていました。

すると暫くして、突然「マダム、マドモワゼル…」と女性の声が、すぐ近くから呼びかけるではありませんか。

顔をあげると!
地下鉄の制服を着た女性が2人。
「チケットを見せてください。」
何も考えるまもなく、慌てて地下鉄カードを探し提示。
彼女たちは殆ど見もせず、ハイ、いいですよ!と去って、行きました。

そっかぁ。
だから、「ボンジュール」の後に何も聞かなかったんだな。
(物乞いのヒトはフツー、挨拶をした後、ひとしきり自分の困った状況を大きな声で述べたて、廊下を徘徊します。)

私のサイドは女性の二人連れだったのですが、反対側は男性二人の検札官だった、ということに初めて気がつきました。

たまたま私は、そうこうした次の駅で、降車したのですが。
その際に、一人の中東アジア系の女性が、「とりあえず降りましょう」と促されていました。
彼女は、必死で切符を探していたみたいですけど。
…みつからなかったら、相当な罰金なんでしょうね。

というわけで。
もしパリに日本の方が来て、改札の通り方がわからない、とか、たまたま切符は通らないけど構内中に入れちゃう、なんてときに、
「ま、いいや、このまま乗っちゃえ」というのは、絶対避けたほうがいいと私は思ったのでした。
最近、かなり厳しいみたいです。



そういえば。
確かに、以前頻繁に見かけた「改札飛び越え」のヒトが最近少なくなっている印象を持っていたのは、ひょっとしてこういう地道な人海作戦がある程度功を奏しているのかもしれませんね。