浦和河童便り

埼玉・浦和のオヤジ(浦和河童)が「吹奏楽メインで、時々、オーケストラのコンサートに行ってみた」という話

東京佼成ウインドオーケストラ 第119回定期演奏会(大井剛史 正指揮者就任披露演奏会)

2014-05-01 23:22:29 | 吹奏楽

約1ヵ月ぶりのコンサートです。(待ち遠しかった!)
しかも、久々のプロの吹奏楽団の演奏が聴けます。
東京佼成ウインドオーケストラ。
一昨年の暮れ以来の二度目の定期演奏会です。

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場所は、私がコンサートでイチバン訪れているであろうホール、東京芸術劇場。
2014年(平成26年)4月27日、日曜日。
まるで初夏のような陽気の池袋でした。

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前にも申し上げたことがありますが、東京芸術劇場は池袋西口公園の中に建っています。
この日は、日曜日で、しかも公園内で“古本まつり”というのをやっておりまして、かなりの人出でした。
そんな雑踏の中を東京芸術劇場へと急ぎました。
大ホールへの長いエスカレーターに乗りながら、これから始まるであろう“幸福な時”を想像しながら、思わず笑みがこぼれてしまう浦和のオヤジでした。

Moden

ホール内に入ります。
おっ、今日はパイプオルガンが姿を現しています。(だいたい、反響板で覆われ、隠れていることが多い。)
しかも、オーソドックスな外観の方ですね。(東京芸術劇場大ホールのパイプオルガンは回転式になっていて外観がクラシカルなものとモダンなものの2種類があります。)

Classi

程なくして開演です。

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[演奏]東京佼成ウインドオーケストラ
[指揮]大井 剛史(正指揮者)

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◆ 科戸の鵲巣~吹奏楽のための祝典序曲(中橋 愛生)
◆ 吹奏楽のための交響曲 変ロ長調(P.ヒンデミット)
◆ Paganini Lost in Wind(長生 淳)[初演版]

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【休憩】

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◆ アルメニアン・ダンス PartⅠ,Ⅱ
   第1楽章[パートⅠ]
   第2楽章[パートⅡ 第1楽章]ホヴ・アレク(農民の嘆願)
   第3楽章[パートⅡ 第2楽章]クーマル(結婚の踊り)
   第4楽章[パートⅡ 第3楽章]ロルヴァ・ホロヴェル(ロリ地方の農耕歌)

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なかなか私好みのプログラムです。
最初の曲は、近年、大人気の「科戸の鵲巣」。
この曲は、防衛庁設立五十周年記念作品として陸上自衛隊中央音楽隊の委嘱で作曲された曲です。
やっぱり、プロの演奏はスゴイ!
スケールが違いますね。
ダイナミクスのふり幅が大きいので、とてもメリハリが効いているように感じます。
非常に迫力のある演奏でした。

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作曲者の中橋愛生先生が会場にお見えになっていて、演奏後、舞台に上がられて挨拶をなさいました。
挨拶の後、ご自分の席に戻った中橋先生を目で追っておりましたら、何と隣の席に長生淳先生がいらっしゃるではありませんか。
そう言えば、この後、長生先生の曲も披露されるんですよね。
それでか…。

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次の曲は、ヒンデミットの「吹奏楽のための交響曲」です。
本当に懐かしいですねぇ。
学生の頃、よく聴いていた曲。
TKWOの演奏で気持ちまで昔に戻った気がしました。
格調高く上品に聴こえたように思います。
いやあ、嬉しかったです。

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前半最後の曲は、長生先生の「パガニーニ・ロスト・イン・ウインド」。
個人的に、この曲、非常に好きなんですよね。
最近、の曲の中では“イチバン好き”と言っても過言ではありません。
何回か生演奏を聴いた事がありますが、プロの演奏を聴くのは初めて。
とっても、ワクワクしています。
期待以上の演奏でした。
やっぱり、表現力が違いますよね、アマチュアとは。
今まで聴いた演奏だと、どうしてもメロディライン以外のところで、“不明瞭”に感ずるところがあったのですが、TKWOの演奏だと全てのアンサンブルが正確に曲に馴染んでいて、一体になって聴こえました。(プロだったら、当たり前の話でしょうけど。)
素晴らしかった!
個人的好みで言えば、この日イチバンの演奏でした…。(ちなみに、先程、申し上げました通り、作曲者の長生先生も舞台に上がられて挨拶なさいました。)

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前半が終わりました。
今回の演奏会は、大井剛史氏が正指揮者に就任記念の演奏会でもあります。
素人ながら、申し上げますと指揮者と楽団が非常にマッチしているような気がします。(ナマイキ言ってスミマセン。)
だから、とても良いサウンドに聴こえるんです…。
「いい演奏会に来たなあ」って、思えるんですよ。

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あと、残念なこと。
東京芸術劇場は、かなりの数のコンサートを聴いているので、「聴き辛そうな席って、どんな風に聴こえるんだろう」という、くだらない好奇心がありました。(今まで一般的に、“無難な席で”演奏に臨んでいたように思います。)
そのため、今回は、舞台脇の席(ちょうど演奏者を横から、のぞき込むようなカタチ)に陣取りました。
失敗だった…。
打楽器のためにメロディラインが“埋没”してしまう“瞬間”が若干あったので…。

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さて、後半は、名曲アルメニアンダンスの全曲です。
アルメニアンダンスは、吹奏楽の演奏会では非常にポピュラーな曲ですが、パートⅠ、パートⅡが同時に演奏されるのは、めずらしい。
どちらかというとパートⅠを聴く機会が多いですが、私はパートⅡの方が好きですね。
演奏が終わりました。
素人には出せないエキゾッチックな雰囲気を出している名演でした。
正直なところ、今までの演奏会で、この曲の名前がプログラムに書いてあると「また、アルメニアンダンスかよ。」と思ってしまう自分がいました。
ところが、この日の演奏は、こんな気持ちを吹き飛ばしてしまう新鮮な気持ちにさせてくれました。
ブラヴォーです!

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観客の大きな拍手の中、プログラムは終了しました。
そして、1曲、アンコールの曲が演奏されました。
ヤン・ヴァン=デル=ローストの「カンタベリー・コラール」です。
いやあ、心に沁み入りましたね。
感動です。
何十年も前の関東一高の演奏をレコードで聴いてから、大好きな曲でしたが、この日はあらためて、この曲の良さを認識しましたね。
アンコール曲ではありましたが、この演奏を聴いただけでも、この日の演奏会に来た価値がありました…。

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と、とても幸福な気持ちになって、埼京線の車中の人となった浦和のオヤジでした…。
これからも、大井剛史&TKWOに注目していこうと思います。


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