浦和河童便り

埼玉・浦和のオヤジ(浦和河童)が「吹奏楽メインで、時々、オーケストラのコンサートに行ってみた」という話

国立音楽大学 第55回ブラスオルケスター定期演奏会

2014-07-16 11:44:43 | 吹奏楽

国立音楽大学ブラスオルケスターの演奏会にやってまいりました!
今年で3回目になるでしょうか?
私は、この団体のテーマである「パリ・ギャルドの伝統をくにたちの響きで」という演奏理念が大好きです。
それは、パリ・ギャルド・レピュブリケーヌ吹奏楽団は、私にとってナンバーワンの吹奏楽団であり、憧れのサウンドであるからです。
だからこそ、毎年、ギャルドの楽長(首席指揮者)であるフランソワ・ブーランジェ氏を迎えての国立音大の演奏会は、非常に楽しみにしているコンサートなのであります。

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国立音大には、吹奏楽団が2つあって、ひとつが「シンフォニック ウインド アンサンブル」、そして、この日の演奏が「ブラスオルケスター」です。
前者が吹奏楽曲中心の活動を行うのに対して、後者がオーケストラの編曲モノを演奏すると言ったスタイルです。
昨年も「シンフォニック ウインド アンサンブル」の演奏会を聴かせて頂くために国立音大まで行かせて頂きました。
名前が変わっただけで、メンバーもあまり変わってないようなのに、指揮者によって、こんなにサウンドが変化するものだろうかと驚いたのを覚えています。
それだけ演奏者の皆さんの技術が優れているということでしょうか?

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2014年7月4日、金曜日。
私は、これまで通った回数がイチバン多いと思われるコンサートホール、東京芸術劇場へ向かいました。
何度来ても良いホールだと思いますし、逆にある意味“ホームグラウンド”のようで安心感すら、あるような…。
素人ながらも、客席の位置によって、大まかな“聴こえ方”も、わかって来たような気がします。(あてには、ならないかも知れませんが…。)

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いずれにせよ、あの“甘いサウンド”を今年も聴かせて頂きます。
間もなく開演のようです。

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[演奏]国立音楽大学ブラスオルケスター
[指揮]フランソワ・ブーランジェ
(パリ・ギャルド・レピュブリケーヌ吹奏楽団第9代楽長)

[クラリネット独奏]武田 忠善(国立音楽大学教授)

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◆ バレエ音楽《ロメオとジュリエット》作品64(S.プロコフィエフ/arr.Y.E.ゴアス)
    1. 騎士の踊り
    2. 仮面舞踏会
    3. 情景
    4. マドリガル
    5. ティボルトの死

◆ 歌劇「リゴレット」の主題による演奏会用幻想曲(L.バッシ/arr.本田 沙紀)
◆ 生きる喜び(R.ブートリー)

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=休 憩=

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◆ 組曲《惑星》作品32より(G.ホルスト/arr.G.スミス)
    4.木星
◆ 交響詩《ローマの松》(O.レスピーギ/arr.F.J.ブラン)
   1.ボルゲーゼ荘の松
   2.カタコンブ付近の松
   3.ジャニコロの松
   4.アッピア街道の松

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最初の曲は、プロコフィエフですね。
学生時代も好んで聴いた覚えがあります。
演奏が始まりました…。
うーん、今年も、あの“甘いサウンド”は健在です!
この音色は木管楽器が軸になったサウンドなのだと感じます。
そして、透明感がありますね。
特にクラリネットがステキです。
本当にいい音楽を聴かせて頂きました…。
それにしても、弦バスが6人いたのは壮観でした。

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次はオペラを題材にした曲のようです。
国立音大の武田忠善教授によるクラリネットソロを交えての演奏ですか。
あたり前の話ですが、武田先生のクラリネットが素晴らしかった。
それこそ、イチバンの“甘いサウンド”でした。
武田先生はプロフィールを拝見しますと、フランスに留学されていらっしゃったようですので、そのためか、ギャルドのサウンドに共通するものがあるのだなと思った次第。
全体的にも曲がサウンドに合っていて聴きやすかった。

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さて、前半、最後の曲は、ブートリーの曲です。
私のようなオヤジの吹奏楽ファンには、パリ・ギャルド・レピュブリケーヌ吹奏楽団と言えば、やはり、ロジェ・ブートリーの名前を思い浮かべます。(ブートリー指揮、ギャルドの“ディオニソスの祭”は若い頃、数え切れないくらい聴いたものです。)
この日の指揮者、ブーランジェ氏(パリ・ギャルド・レピュブリケーヌ吹奏楽団首席指揮者)の前任者ですね。
それに、何と国立音大の吹奏楽団の定期演奏会(1981年、1996年)でも2度、指揮をされたとの事。
調べてみますと作曲家としても、たくさんの曲を残しておられるようです。
この「生きる喜び」も創価学会関西吹奏楽団から1987年に委嘱され、ブートリー自身の指揮で初演されました。
私は、初めて聴かせて頂く曲でしたが、面白い曲だなと思いました。
独特のリズムがあったり、ジャズぽいフレーズがあったりして、聴く方も演奏する方も楽しめる曲だと感じましたね。
楽譜が手に入るのであれば、いろんなバンドで取り上げてほしいです。
ちなみに、この日の演奏会では唯一の吹奏楽曲でした…。

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休憩中。
やっぱり、この団体のサウンドは好きだなぁと今さらながらに認識しました。
こんなサウンド、個人的に、たまらなく好きなんですよ。
アメリカ的な演奏もカッコいいと思いますけど、やっぱり、“ギャルド”的な音色には負けます。(個人的意見です。)
素人なもので、これを読まれている方に、うまく説明できませんが…。
“論より証拠”、一度、お聴きになってみては…。

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後半、最初は「木星」。
個人的に言うとこの曲、吹奏楽での演奏は、あまり好きじゃないんですよね。
出だしのところが、弦楽器じゃなくて、木管楽器だと間抜けに聴こえるし(個人的意見です。)、メロディラインも壮大さに欠ける演奏になってしまうような気がしてならんのです。
国立音大B.O.の演奏は素晴らしかったのですが、上記の先入観があるためか、物足りなく感じました。(またまた、個人的な意見です。)
これは、演奏者が悪いのではなく、曲の特性のようなものだと思います。(やっぱり、個人的意見です。)

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さて、最後の曲は、「ローマの松」です。
前日に東京藝大ウィンドオーケストラの素晴らしい「ローマの祭り」を聴きました。
2日続けてレスピーギ。
幸せなことです。(私は、レスピーギが大好きなので。)
おっ、東京藝大と同様、パイプオルガンも参戦(?)しますな。
素晴らしい演奏でした。
ギャルド風のサウンドを保ちながら、弦楽器を意識した、スケールの大きな演奏に感じました。
大いに盛り上がりましたし、トリにふさわしい演奏だと思いました。
ブラヴォーです!
(4曲目“アッピア街道の松”では、バンダに16名の皆さんでファンファーレを吹かれていました。素人なのでよくわからないのですが、よく見るパターンとしてトランペットとトロンボーンがバンダとして演奏することが多いですよね。でも、この日は、コルネット類が8、ユーフォニアムが4、バリトンのような楽器が4という編成でした。遠くからみていたので間違っていたら、ゴメンナサイ。非常に新鮮な光景でしたので、思わず書いてしまいました…。)

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アンコールは以下の通りです。

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今年も楽しませて頂きました。
「パリ・ギャルドの伝統をくにたちの響きで」と言う素晴らしい試みをこれからも続けて頂き、素敵なパフォーマンスを見せて下さい。
楽しみにしています。

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また、12月14日には、国立音大でシンフォニックウインドアンサンブルの演奏会があります。
出来れば、今年も伺いたいと思います。
そして、ブラスオルケスターとの“対比”を楽しみたい。
そう考えてしまった浦和のオヤジでした…。

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また、演奏会から10日以上経ってしまいました…。
スミマセン…。


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