浦和河童便り

埼玉・浦和のオヤジ(浦和河童)が「吹奏楽メインで、時々、オーケストラのコンサートに行ってみた」という話

デアクライス・ブラスオルケスター 第4回定期演奏会

2013-05-13 19:07:49 | 吹奏楽

いやあ、いい天気でしたね。
そして、半袖のシャツでいい、いや、半袖じゃなくちゃダメなくらい暑かった。
埼京線で池袋まで、そして地下鉄の丸ノ内線に乗り換えて後楽園駅まで。
地上に出ると目指す“文京シビックホール”は目の前です。
もう、何度来ましたかねぇ、ここにも。
いいホールだから、人気があるんでしょうね。

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2013年5月12日の日曜日。
この日は、昨年の全日本吹奏楽コンクール職場一般の部で見事、金賞を獲得されたデアクライス・ブラスオルケスターの第4回定期演奏会に馳せ参じました。
昨年はこのブログでも、度々ご紹介しているとおり全国大会(職場一般の部)を拝見するために宇都宮市文化会館までまいりました。
ですので、デアクライスの演奏も聴かせて頂きました。
バイバイ・ヴァイオレットが自由曲でしたが、その力強い演奏に好印象を持ったのを覚えています。
あっちこっちの演奏会に出没しますといろんな吹奏楽団のコンサートのチラシを貰います。
その中にデアクライスの定期演奏会のものがあったので、興味を持ち、この日に至った次第であります。

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ホールに着きました。
本日は全席自由席(しかも無料!)なので、今まで聴いた事のない2階席に陣取ることにしました。
2階最前列の席に座ることができました!
開演まであと10分。
ステージでは楽団員の皆さんが少人数でプレコンサートをやってます。
まもなく開演ですね。
さあ、楽しみましょう!
プログラムは以下のとおりです。

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[演奏]デアクライス・ブラスオルケスター
[指揮(常任指揮者)]佐川 聖二

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【第1部】

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● HEY!  (T.マー)
● 勇者のマズルカ「2013年全日本吹奏楽コンクール課題曲Ⅰ」  (三澤 慶)
● 束の間の恋の歌  (井澗 昌樹)
● 歌劇「トゥーランドット」より  (G.プッチーニ/arr.後藤 洋)

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【第2部】

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● オリエント急行  (P.スパーク)
● 「ハイランド讃歌」組曲  (P.スパーク)
  Ⅰ)アルドロス城
  Ⅱ)アラデール
  Ⅲ)ダンドネル

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指揮は元東京交響楽団の佐川聖二先生ですね。
いろんな団体でご指導されているので、いろんな演奏会でお目にかかります。
その中でもやはり、個人的には文教大学の印象が強いです。
これからも吹奏楽界を盛りたてて頂きたいですね。

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1曲目は「HEY!」。
私はいつも、演奏会のようにたくさんの曲を演奏する時は最初が肝心だと思っています。
私の拙い経験からでも、最初の曲がミスが多かったり、気持ちの入っていない演奏をされると心が萎えてしまうのを何度か経験したことがあります。
しかるにこの日はどうであったか。
この曲は作曲者と仲の良い友人の会話を表現したものなんだそうで、短くはありましたがファンファーレを中心にした華やかな曲でした。
デアクライスの皆さんは自分たちの明るいサウンドを生かした演奏に仕上げていました。
これならば、演奏会を爽やかな気持ちで聴くことが出来ますよ、きっと。
2曲目は課題曲Ⅰですね。(5月6日に東京芸術劇場で聴いた「なにわ《オーケストラル》ウィンズ」の素晴らしい演奏が耳に残っています。)
そして、デアクライスの皆さんに期待します!
うーん、私の耳がおかしいのでしょうけど、少し音量が…。
けっこう、うるさく感じてドタバタしているように思いました…。(個人的意見です。)
3曲目は昨年の自由曲の作曲者、井澗昌樹氏の作品「束の間の恋の歌」。
曲名とは印象の違う、激しい曲でした。
気合いが入った演奏のように感じました。(コンクール自由曲なのかなぁ?)
でも、やっぱり、私には少しだけ、ウルサカッタ。
それにしても、作曲者の井澗先生(イタニと読みます。)はピアノソロが好きなんでしょうか?
バイバイ・ヴァイオレットにもあったような気がするのですが…。
前半最後は「トゥーランドット」。
それも、コンクール等でもポピュラーな後藤洋先生の編曲です。
前の曲とは対称的に響きと音量がモノを言ったように思います。
少し大きすぎるくらいの音がオペラの雰囲気をより際立たせ、ドラマチックな世界を作り上げていたように感じました。
特に曲ラスト部分の佐川先生による少し泥臭いとも言えるテンポ回しが非常に効果的だったのでは…。
とても良い演奏だと思いました。
ただ、惜しむらくは、最後のロングトーンの前の不揃いなアインザッツによって、“物語の中”にあった私の意識が少しだけ現実に引き戻されたかもしれません…。
前半全部の曲を聴いて思うにホルンパートに不安定さがあったように感じました。

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休憩の15分間で思ったのは、ホールの響きについてでした。
「饗宴」の時にも感じたのですが、少し演奏の音量が大きすぎると思ったことが何度かあったのです。
それって、このホールがよく響くからなのでしょうか?
それとも、私の耳がおかしいのでしょうか?
いや、私が未熟な観客だからでしょうか?
どうなんでしょう?

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さて、第2部の2曲とも、フィリップ・スパークの作品です。
「オリエント急行」は聴いたことがありますが、「ハイランド讃歌」は初めてですね。
どちらも素敵な演奏でした。
特に「ハイランド讃歌」はスコットランドのハイランド地方をモチーフにした曲との事ですが、スコットランド民謡満載でとても美しい曲でした。
印象的にはホルストの組曲の現代版っていう感じでしょうか?
デアクライスの皆さんもメロディを歌い上げステキだったと思います。

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アンコールの曲は以下のとおりです。

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アンコールの1曲目で楽器(ピッコロ)の調子が悪くなり、途中で演奏を止めて、楽器を修理している間に佐川先生が会話にてその場をつなぐという、微笑ましい“アクシデント”もありましたが、とても温かい雰囲気の中で演奏会は終了しました。
楽しかったです。

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最後にひとつの疑問。
文京シビックホールという立派なホールで演奏会だというのに何故、入場料無料なのでしょう?
それなりにお金がかかると思うのですが…。
プログラムに企業等の広告も載ってないし、どうしてるんだろう…、なんて下世話な事まで考える浦和のオヤジでした。

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とにかく、素晴らしいパフォーマンスをみせて下さったデアクライス・ブラスオルケスター。
今後の活躍に期待します。
この寂しい中年を喜ばせるような“音楽”をこれからもヨロシクお願いします。
(デアクライス・ブラスオルケスターの事を知りたくて、PCで検索すると様々な情報を知ることが出来ました。過去にいろいろあったようですが、とにかく頑張って頂きたいと思います。)

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それにしても、いろんなバンドの演奏会に行くと情が移ってしまい、応援するところが増えてしまう。
どうしよう…。