宝石ざくざく◇ほらあなJournal3

ロシア語をはじめ、外国語学習に関するあれこれを書いておりましたが、最近は…?

好きな文章 分類編

2016年06月07日 | 
コラムニスト中野翠さんの本の中で、好きな「文章」というよりも、世の中や人を見るときの「視点」に、なるほどと思ったもの。

ふと思い出して、どこにあったかなと探してみた。

『厭々日記』(毎日新聞社 『サンデー毎日』連載コラム、主に1998年掲載分をまとめたもの)所収
「女マスコミにも金融恐慌の余波が」の冒頭より

仲よしの編集者が以前力説していたこと(男は「いいか・悪いか」に興味を持つが、女は「好きか・嫌いか」のほうに興味を持つ。男性誌と女性誌をそれぞれそういう考えでつくってきた。でも男女共通して興味を持つこともあって、それは「得か・損か」ということ。男性誌でも女性誌でもこれがたいせつなポイントになる)
を受けて

(引用始)
なるほどねぇ、そうかもしれない、うん、確かにそうだ。
1.いいか・悪いか(善悪)
2.好きか・嫌いか(好悪)
3.得か・損か(損得)
これ、人間の行動の判断基準の三本柱になっているよね。もの凄く大ざっぱに言ってしまうなら、この1.2.3.の優先順位の違いが、その人の個性ということになるかもしれない。
私自身はたぶん2→1→3だと思う。私にとっては2と1はほとんど直結していたりする。3に関しては、あんまり頭が働かない。自分では頑張って計算しているつもりなのに、結果的にはたいていはずしている。
なぁんて私のことはどうでもいいか。とにかく、男女共通して興味を持つことは「損か・得か」ということだ。具体的に言うとオカネ、ね。
(引用終 1.2.3.は原文では丸囲み数字)

「3に関しては、あんまり頭が働かない」というのが、好きなところです^^

(私自身も同じなのだが、私の場合は「『損して得取れ』という諺もあるしな」と一周回って小狡い考えが働いているような気もする・・・

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この文章を探すついでに『この世には二種類の人間がいる』(文藝春秋)を久々にめくったのだけど、そのなかの
「それは 時間をムダにしない人とムダな時間に生きる人だ」
という項に目がとまった。

人生の残り時間を鑑みて、「計画的行動」「時間割」を意識し、『日経WOMAN』のデキる女性のダンドリ術を興味深く読んだりもするのだけれど、どうしても無計画なムダ時間を過ごさずにはいられない。プルースト的というか森茉莉的というか、時の流れに身を任せたボーッとした時間が私には必要なのだー
と、葛藤する(?)今日このごろの私なのであった。