お魚三昧生活

鹿児島の定置網で獲れる魚や市場の魚、鹿児島大学総合研究博物館魚類ボランティア(魚ボラ)の事などを紹介します!

オニヒラアジ?ロウニンアジ?

2017年10月31日 | 市場
 台風22号が通過し今日から定置網漁も再開。台風の置き土産を期待したが漁模様は面白い魚は無く、平凡なものであった。ところが帰港すると市場には大きなヒラアジ類がたくさん揚がっている。漁協やうちのお隣の定置網で獲れた模様。見た感じでは体高が低く吻背縁の角度が浅いのでオニヒラアジに見えるのだが、各部位をよく見るとオニヒラアジにしては口が大きく尾鰭の色が上葉下葉共に同じく暗色である。体高を除けばロウニンアジのようにも思える。イトウオニヒラアジは大きなサイズを見たこと無いが、ネット上に上がっている個体を見ると幼魚の時よりも特徴が良く出ており、尾鰭上葉先端の黒色がハッキリと表れているので違う感じである。仲買人からもこの魚は何かと聞かれるが、結局答えは出ず。今日は台風明けという事で魚も多くて水揚げも忙しく、水揚げ作業が終了した時には既に入札も終わり沢山揚がっていたこの魚も運ばれてしまっており、小さなひとタンクが残っているだけである。標本用に確保して精査したいところではあるが大きいうえ高値がついてしまう。唯一の救いは、ひとタンクだけ残っていたので簡単ではあるが写真に収める事が出来た事である。だが、写真に収めた事でやはりこの魚に対して疑問が残り、悩み、確保できなかった事を悔やむことになる。


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