新・空と鷹と鉄の間に

ヒコーキ、ホークス、鉄道好きのブログです。

夏の北海道ふたりたび〜5

2023-08-29 19:57:06 | 旅行

0730定刻に札幌を稚内ゆきの特急宗谷号は発車。同時刻発車の千歳・室蘭線東室蘭ゆき特急すずらん2号と白石までデットヒートを繰り広げます。電車特急と互角に並走したディーゼル特急は、しばしのデットヒートを終えて函館本線を旭川へと進路をとります。


そろそろ駅弁で朝ごはんにします。札幌駅の駅弁売り場で買ってきたのはえぞ海鮮賞味弁当。カニ、うに、いくら、ホタテ、鮭と北海道の海鮮オールスターズのお弁当です。アクセントに入る北海道は昆布を切り抜いたものでした。美味しくいただきました。
旭川までは1時間半。北海道の景色を楽しみながらのんびりと過ごします。

ここで今回使用したきっぷを。ANAきた北海道フリーパスです。新千歳空港駅の指定券券売機でのみ発売のきっぷで、新千歳空港から道北、富良野、美瑛、小樽方面のJR北海道線の特急、普通列車自由席に乗り放題で14150円です。きっぷの他に新千歳・旭川・稚内空港のANA FESTAで利用できる1000円分のご利用券がついています。札幌から稚内まで往復乗車券だけで12000円近くかかるので、乗れば乗るほどお得です。ただし今回は往復指定席を確保しているので果たしてお得だったのかどうか…。


ちなみに新千歳空港駅のマルス端末には日本でここだけの航空会社の2レターコードが入っています。上はJAL、下はANA。新千歳空港は改札口を挟んでJAL側の到着口とANA側の到着口双方から通路が伸びていて、両側に自動券売機が置かれています。東京駅など複数のマルス端末がある場合は乗降口と通し番号で処理しますが、新千歳空港駅はJLとNHの2レターコードを使うユニークな券面表示となっています。
さて、そんなことを話しているうちに旭川に0858に到着。2分停車ののち最北の鉄路へと足を踏み入れます。

この日は旭川から宗谷線沿線活性化推進協議会による地元特産品の販売が行われました。車内販売の他、1号車の売店スペースでの販売となっていました。とくに買わなかったですが、ゆかりんは士別の天サイダーと急行礼文のヘッドマーク缶バッチを買っていました。急行礼文はかつて旭川ー稚内間を走っていた急行列車で、キハ54形2両で運転されていました。その頃は宗谷線は急行列車天国で、札幌ー稚内間に昼行で急行宗谷号と急行サロベツ号が、夜行で急行利尻号が運転されていました。その補完列車として急行礼文号が運転されていたように記憶します。
初めて宗谷線に乗ったのは学生時代。札幌から夜行急行利尻号の自由席に乗り、朝の船で利尻島へ渡ったのはいいが、帰りの船が欠航になってしまい、やむなく利尻島に一泊。翌日、船で稚内へ戻って昼過ぎの急行サロベツ号で札幌へ戻りました。

またまた余談が過ぎましたが列車は次第に人家稀な区間へ入っていき、それが北海道らしい景色を見せてくれます。名寄からも列車の速度が落ち、のんびりと走ります。道中はゲームをやったり本を読んだりして過ごします。幌延から先は酪農地域。広大な牧草地と、放牧される乳牛の姿が目につくようになります。

そして遠くに利尻富士の姿も見えてくるといよいよ最北の地も近くなってきます。この辺りで生産される牛乳は北海道のコンビニ、セイコーマートの乳製品に使われ、北海道ではおなじみのものとなっています。

抜海ー南稚内間の海沿いに出る区間では減速サービスもあり、海の向こうに見える利尻富士がやや霞んで見えました。

そして、この数時間後には下の道路を通過する予定です。

札幌から長旅を終え1242定刻に終着稚内に到着。5時間半ほどの長旅でした。下車すると思わず「寒っ」と言ってしまうほどひんやりしていて、連日の猛暑が嘘のようです。

東京から1547キロとは思えば遠くへ来たものです。寒いはずです。

日本最北端の駅の表示を撮って駅の改札を出ます。もちろんきっぷはしっかりといただきました。

駅の外の温度計は驚きの20度切り。連日35度越えの世界で暮らしていた身には驚きの気温です。風もあるのでどおりで寒いわけです。とりあえず予約しているレンタカーを借りにレンタカー屋へ向かいます。昨年来た時よりも明らかに人が多く、人気のラーメン店には行列もできていました。