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TULIP DIARY

届くといいな やさしい風に乗って

センスは知識からはじまる

2019年02月12日 | 読書日記
センスは知識からはじまる 水野学 著 朝日新聞出版
くまモンなどを手掛けたクリエィティブディレクターの作者が、センスとは何か、今最も求められているスキルである「センス」を磨くために必要な手法が論理的に説明されていた本でした。「センスのよさ」とは数値化できない事象のよし悪しを判断し、最適化する能力であると作者はこの本の中で定義されています。戦後、日本は技術力、ものづくりの国として成長してきたのですが、世界の中で技術力や商品の完成度では世界のトップクラスとはいえ、トータルではいろいろな国と肩を並べているあるいは抜かれてしまっている原因がセンスにあると説明されています。世界の歴史や日本の歴史を取り上げ、技術が劇的な進化を遂げるとセンスの時代が来て、しばらくするとまた技術の時代がやって来るというサイクルが感じられるということで、現代は、高度経済成長期の技術から美意識を重んじるセンスの時代への揺り戻しの時代に入ってきていると書かれていました。こうした時代に、日本企業が必要なのはつくり手にも経営陣にもクリエイティブなセンス、クリエイティブディレクターが必要だと説かれています。現代は、どんな職種でも、仕事においてでなくても、個人においても、このセンスのよさを磨く必要が求められる時代だということでした。そして、センスは特別な人に備わった才能ではなくて、誰もが等しく持っているものだと書かれていました。誰もが、そのセンスを磨くには、あらゆることに気が付く几帳面さ、人が見ていないところに気が付ける観察力が必要だということで、良いものと悪いものが分かり、普通は何かを知ることが大事ということでした。そのためには、知識の集積が必要だと書かれていました。知識を集積するには、王道から解いて行き、今流行しているものは何かを知り、共通項や一定のルールがないか考えてみるといいそうです。知識の精度とクオリティを上げていく研鑽を積み、センスを磨く意味が力説されていました。この本の中で一番印象に残った文章は、「知識というのは紙のようなもので、センスとは絵のようなものです。紙が大きければ大きいほど、そこに描かれる絵は自由でおおらかになる可能性が高くなっていきます。(中略)すべての仕事は価値を創造していくことで対価を得ています。」と書かれていた文章でした。センスは先天的なものではなくて、誰にも備わっていて、努力と研鑽でセンスを磨けば誰でも「センスのよさ」を得ることができるという新鮮な驚きを教えてくれているような本でした。
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京都タワー

2019年02月12日 | 読書日記
「センスは知識からはじまる」の本を読み終えて思い出したのは昨年の12月にNHKで放映されていた『京都タワーを作った男』という番組でした。この番組では、京都タワーをデザインされた建築家山田守氏が取り上げられていました。この方は武道館も作られた方だったそうです。この番組で、当時、日本で初めて景観論争を巻き起こした建築物でもある京都タワーが建設されるときの苦労の数々や裏話が放送されていました。京都タワーがなぜ曲線の建物にデザインされたかとか、建物の上にタワーを建てた意味や、京都タワーの色を白にした理由などが取り上げられていました。この本を読んでいたら、京都タワーをデザインされた山田守氏のセンスのよさはこの本に記載されていたことほとんどが当てはまるなあと思いました。
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家から一歩も出なかった日

2019年02月12日 | ひとりごと
昨日は、どこにも出かけずに家から一歩も出なかった日になりました。おかげで溜まっていた家事が捗りました。残った時間で本も読めました。本を読んでいた間、サイモン&ガーファンクルのCDを聴いてみました。先日、テレビで放送されていたフィギュアスケートの四大陸選手権大会で、サイモン&ガーファンクルの曲、冬の散歩道、ブックエンド、旧友のメドレーに合わせて演技されていた方がおられたので、久しぶりに自宅にあったCDを聴いてみました。スカボロフェアやサウンドオブサイレンスなどの懐かしい歌を久々にバックグランドミュージックにしながら本を読んでいました。この3連休、ゆっくりできました。今日から仕事です。しかも今日は会議がある日でした。休みボケを正して今週も乗り切らないといけないと朝から気分を引き締めています。
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