
会期:2016.9.7~10.30 休館日月曜日(9/19,10/10は開館)10/11

会場:東京藝術大学大学美術館
アクセス: JR上野駅公園口、東京メトロ千代田線根津駅より徒歩10分のところにあります。
『明治工藝』は、明治時代を中心とした日本の工芸作品です。
この『明治工藝』の一大コレクションが台湾にあり
すべてひとりのコレクターで収集されているのが「宋培安コレクション」です。
2章構成で展示されている100件以上の名品を鑑賞しました。

第1章 写実の追求ーまるで本物のようにー
江戸中期ごろから、工芸の世界では、動物の姿を写実的にとらえ、再現する作品が
みられるようになりました。
代表的な作品として取り上げられているのが自在置物です。

自在蛇 明珍宗春 江戸時代 鉄 長165.5cm
素材は、硬い鉄なのに蛇のくねくねした特徴が忠実に再現されていました。

自在鯱 無銘 江戸時代 鉄 長52cm

塩鮭 加納鉄哉 大正10年 牛角・彩色 長12cm
牛角を素材にして作られた魚の皮の質感が絶妙でした。
第2章 技巧を凝らすーどこまでやるの、ここまでやるかー
江戸時代に高い完成度に達した日本の工芸が、開国後、輸出や内外の博覧会の出品のため
極限の表現の追求に邁進していきます。

留蝉蓮葉水盤(りゅうぜんれんようすいばん)
宮川香山 青磁 色絵

秋草鶏図花瓶(あきくさにわとりずかびん)
涛川惣助 明治時代 七宝
天鵞絨(ビロード)友禅
白いビロード地に図案を染め、部分的にパイルを残したり切ったりして
絵画的表現と立体感を併せ持っています。

厳島神社鳥居図壁掛(いつくしまじんじゃとりいずかべかけ)
無銘 明治時代
どの展示品も丁寧に細密に作られていて、素敵でした。