ひとつの事柄を表すにも幾つもの表現の仕方があります。それこそ種々様々、色々です。大辞泉でそれぞれの意味を調べてみましょう。
しゅ‐じゅ【種種】
[名・形動]《古く「しゅしゅ」とも》数多くの種類があること。また、そのさま。副詞的にも用いる。さまざま。とりどり。いろいろ。「―な(の)やり方」「治療を―試みる」
さま‐ざま【様様】
[名・形動]物事がそれぞれ違っていること。また、そのさま。いろいろ。種々。「各人が―の感想を述べる」「―な思い出」→色々(いろいろ)[用法]
いろ‐いろ【色色】
?[名・形動]
1 異なる事物や状態が数多いこと。また、そのさま。さまざま。種々。「虫の―」「―な品物を買う」
2 さまざまの色。
「―の紙をつぎつつ手習ひをし給ひ」〈源・須磨〉
3 襲(かさね)の色目の名。薄色・萌葱(もえぎ)・紅梅・蘇芳(すおう)などの、さまざまの色を重ねること。
「女房―を三つづつ匂はして」〈栄花・根合〉
?[副]さまざま。あれこれ。種々。「―(と)やってみたが駄目だった」「種類が―(と)ある」
しな‐じな【品品】
?[名]
1 さまざまの品。「祝いの―」
2 さまざまの種類。
「三尺の御厨子一よろひに、―しつらひすゑて」〈源・紅葉賀〉
3 さまざまな身分・家柄・階級。
「その―やいかに」〈源・帚木〉
?[副]種類がたくさんあるさま。いろいろ。
「舎人どもの禄―賜はる」〈源・蛍〉
結局は「種々」はいろいろ・さまざま」といった具合に言い換えられることができ、はっきりした意味の違いはないようです。
因みに「くさぐさ」は漢字では「種種」と書きます。大辞泉で意味を調べてみましょう。
くさ‐ぐさ【種種】
種類や品数の多いこと。さまざま。いろいろ。「―の意見」
「種々」「様々」「色々」「品々」、言い方はあるけれど、どれをとってもあまり変わりはないようです。
お疲れさまでした。
したっけ。
手紙で「前略~草々」と書きますが、この草々は種々とは全然関係ないものなのでしょうか?