ぼんくら放浪記

Blogを綴ることによって、自分のぼんくらさを自己点検しています。

オスプレイがやって来た

2014-10-21 05:00:00 | 田舎

台風19号が過ぎ去った先週の水曜日に串本に来ています。今回は誰も釣りに来ないので、山登りや佐本のキイジョウロウホトトギスを観に行こうと思っていましたが、何と言ってもCさんから教えて貰っていた19日の串本町の防災訓練にオスプレイがやってくることを楽しみにしていました。私は米軍が日本国内に基地を置くことを容認しませんし、1991年の試作機以来9度も事故を起こしているオスプレイが沖縄に配備されることにも懸念していました。しかしながら日本政府は沖縄どころか岩国基地にもオスプレイを配備することを容認、日本の何処へでもオスプレイを展開させる姿勢でいることに怒りさえ覚えます。そして今回は自治体主催の防災訓練では日本初となるオスプレイの参加を和歌山県で実施させたのです。戦争遂行のための飛行機であるオスプレイが日本の上空を飛ぶことには反対なのですが、実際にオスプレイってどんなヘリなのか、実際に自分の目で確かめることとは別問題、おそらく実際に近くで見ることなど二度とないであろうと思われるので、日曜日の朝が来るのを楽しみにしていたのでした。

       

串本町が沖合でM8,7の地震が発生したとする防災訓練をすると言うので、私はてっきり町民全員が防災放送などを聞いて、近所に設けられた避難所に走っていくものだと想定していましたが、そのような訓練ではなく、ただ単に潮岬の望楼の芝へオスプレイが物資を運んで来て、選ばれた町民がバケツリレーの如く物資を運び、負傷者をオスプレイに乗せるという訓練だったので、これはもう全くオスプレイの為のデモンストレーションのようなものです。

私は9時ごろに望楼の芝へ着けば良いと思っていたのですが、何故か8時半過ぎには着いてしまい、早過ぎたかと思ったのですが、もう展望タワーの前の駐車場は満杯、愚車を何処へ停めようかと車をゆっくり走らせたら、瓜田渡船の駐車場は未だ駐車している車が少なかったので、後から停めるであろう車があるといけないので、帰る時に出せないかもと思いつつ、奥の方に停めておいたのでした。望楼の芝の西側には訓練用の車両がいっぱい並び、観光タワーの屋上に見物客を確認したのが8時50分、オスプレイが飛来するのが10時ごろと聞いていたので、未だ1時間以上も待たなければなりません。

             

そんな時間なので未だ人は集まっておらず、来ている人は殆どカメラかスマホ・ケータイを手にしています。三脚に一眼レフのデジカメを用意している人も少なくありません。やはりオスプレイが珍しいのでしょうね。訓練見物場所などを設けているなんて、実際に地震が起きた時にどのように避難する訓練でないことは明白、このような訓練は町民にとって何の役に立つのでしょう。オスプレイを国民の身近なものにしようという政府の魂胆が見え見えです。

       

少し小高い場所から見ると望楼の芝の中央付近に芝を丸く刈ってあるのが確認でき、きっとここにオスプレイが着陸するんだろうと思える目印が作られてあり、その周りは遠巻きに虎ロープが張られて、見物人は近寄れなくなっています。辺りでは迷彩服を着た自衛官や和歌山県庁の人、それに警察官とおぼしき目つきの悪い人が行き交います。望楼の芝の中で最も見晴らしが利きそうな丘は自衛官によって占拠され、一般の人は立入禁止、頂上では自衛官がこともあろうにビデオカメラを用意していました。

         

このような催しにオスプレイが飛んでくる以上、それに反対の声を上げる人が絶対来ていると思っていて、遠くにゼッケンを付けた人が居たのを見つけたので、近づいたら負傷者役の人たちでがっかりしました。実際には来ていたようでしたが、私の目にはとまりませんでした。この催しを教えてくれたCさんも来ていて、大きな艦が来ていると教えてくれたのですが、私には見えなかったので、海の手前まで行ってみましたが、木の陰から少ししか見えませんでした。Cさんの居る所に帰ろうかと思ったのですが、見物人はあまり居ないものの、スタッフが前に居るので写真を撮るのに邪魔になると思い、海側から見るとあまりスタッフが居ないので、そこでオスプレイが飛んでくるのを待っていました。もう10時を回っていましたが飛んでいるのは新聞社のヘリコプターばかり、なかなかオスプレイはやってきません。10時13分、俄かに周りが騒然とし始め、展望タワーに上がっている人たちが一斉に西側の同じ方向を見ています。

             

芝の上の見物客には爆音は聞こえるけど何も見えていません。そして10時14分、南西の空からオスプレイが独特な姿を現しました。初めて見るオスプレイの現物ですが、未だこの時は遠くでした。