今日の「 お気に入り 」は 、清少納言 の「 枕草子 」
の 冒頭のくだり 。
「 春はあけぼの 。やうやう白くなりゆく山際 、
少し明かりて 、紫だちたる雲の細くたなびき
たる 。
夏は夜 。月のころはさらなり 、闇もなほ 、
蛍の多く飛びちがひたる 。また 、ただ一つ
二つなど 、ほのかにうち光て行くもをかし 。
雨など降るもをかし 。
秋は夕暮れ 。夕日の差して山の端いと近う
なりたるに 、烏の寝所へ行くとて 、三つ四
つ 、二つ三つなど飛び急ぐさへあはれなり 。
まいて雁などの連ねたるが 、いと小さく見
ゆるは 、いとをかし 。日入り果てて 、風
の音 、虫の音など 、はた言ふべきにあらず 。
冬はつとめて 。雪の降りたるは言ふべきにも
あらず 、霜のいと白きも 、またさらでも
いと寒きに 、火など急ぎおこして 、炭持て
渡るも 、いとつきづきし 。昼になりて 、
ぬるくゆるびもていけば 、火桶の火も 、白
き灰がちになりてわろし 。」
初めてこの文章を目にしたのは 、60年ほど前の 、筆者が
高校生だった頃のこと 。「 古文 」の授業の担当教官で 、
筆者を中世国文学の世界に誘ってくれたのは 、国文学者
で 教育者でもある 坊城俊民 さん ( ぼうじょう としたみ 、
1917年〈大正6 年〉3月29日 - 1990年〈平成2年〉4月6日 )。
高名な学者であること 、堂上華族の嫡子で 、三島由紀夫
と縁浅からぬ人であることなど 、無論 露知らず 、先生の
醸し出す雰囲気と 授業内容だけで 、古文が好きになり 、
味気ない高校生活や受験勉強の慰めとしていたことを 今
懐かしく思い出します 。
( ´_ゝ`)
( ついでながらの
筆者註:「 『 枕草子 』( まくらのそうし )とは 、平安時代
中期に 中宮定子に仕えた女房 、清少納言により執筆
されたと伝わる随筆 。ただし 本来は 、助詞の「 の 」
を入れずに「 まくらそうし 」と呼ばれたという 。
執筆時期は正確には判明していないが 、長保3年
( 1001年 )にはほぼ完成したとされている 。「 枕
草紙 」「 枕冊子 」「 枕双紙 」とも表記され 、古
くは『 清少納言記 』『 清少納言抄 』などとも称さ
れた 。また 日本三大随筆の一つである 。」
「 清 少納言( せい しょうなごん 、旧字体: 淸
少納󠄁言 、康保3年頃〈966年頃〉 - 万寿2年頃
〈1025年頃〉)は 、平安時代中期の女房 、作
家 、歌人 。随筆『 枕草子 』は 平安文学の
代表作の一つ 。歌人としては 中古三十六歌仙
そして女房三十六歌仙の一人でもある 。
名 前
正確な生没年や本名は不明である 。生没年は 、
岸上慎二による推定である 。」
「 『 清少納言 』は宮中での女房名で 、『 清 』
は清原姓に由来するとされている 。『 少納言 』
は官職少納言に由来するものと見られるが 、
当時女房名に官職名を用いる場合は 父親や近
親者がその官職にあることが通例であった 。
清原氏の近い親族で少納言職を務めたものは
おらず 、『 少納言 』の由来は不明である 。 」
「 語呂の関係からか 今日では『 せいしょう・
なごん 』と発音されることもあるが 、上述
しているように『 清 』は父の姓から 、
『 少納言 』は役職名が由来であるため 、
本来は『 せい・しょうなごん 』と区切って
発音するのが正しいと思われる 。
出 自
父の清原元輔は 、受領などを務める下級貴族
であったが 、『 万葉集 』の読解と『 後撰和
歌集 』の選者( 梨壺の五人 )を務めた著名
歌人として知られていた 。曽祖父( 系譜によ
っては祖父 )は『 古今和歌集 』の代表的歌人
である清原深養父 。兄弟姉妹に 、雅楽頭為成・
太宰少監致信 、花山院殿上法師戒秀 、および
藤原理能( 道綱母の兄弟 )室となった女性が
いる 。」
「 紫式部は『 紫式部日記 』において 『 清少納言こ
そ 、したり顔にいみじう侍りける人 。さばかり賢し
だち真名書きちらして侍るほども 、よく見れば 、
まだいと堪へぬことおほかり 。かく人に異ならむと
思ひこのめる人は 、かならず見劣りし 、行末うたて
のみはべれば( 清少納言という人は とても自慢げに
している人です 。賢そうに漢文など書いていますが 、
よく見れば粗が多いものです 。このような 人と変わっ
たことを好む人は 、必ず失敗し 、行く末も危ない
ものです )』と酷評している 。」
以上ウィキ情報 。
「 紫式部日記 」、人に見せる目的で綴られた「 日記 」
という名の 「 平安朝の後宮サロン 」の日刊紙 みたいな 。
中宮定子に仕える女房 清少納言 をディスる 内容
の書き込み 。紫式部は 、他派閥の女房 。
現代の SNS上 の書き込みと相通ずるものがある 。
「 源氏物語 」は その延長線上にある 宮廷スキャン
ダルの絵空事 。
「 光源氏って 、ただの クズ ?! 」って 、どこかの
ラジオ局の男性アナウンサーが口走ったのを聞いた
ような気がするのは 、筆者の空耳か 。「 インタビュ
ーする前に 、作家の著書ぐらい読んどけ 」と 、その
アナウンサーが 寂聴さんに叱られた理由が よくわかる 。
叱られたことを根に持ってるな 。叱った寂聴さんが も
っともで 、叱られたあんたが悪い 。 )