若殿の気ままな独り言

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寒い冬は、「皮膚体操」で体をほぐすべし!

2015-02-02 10:00:00 | 健康、フィットネス
 寒いからといって、あまり体を動かさないでいると、肩や腰などあちことが硬くなってくる。動きも鈍くなって、けがをしやすくなるかもしれない。ストレッチやマッサージでほぐす方法もあるが、皮膚をいろいろな方向へ動かすことで、体の動きがよくなることがあるという。専門家に話を聞いた。(以下、日経プラスワンから一部抜粋)

『 皮膚と運動との関係について詳しい文京学院大学保健医療技術学部教授スポーツマネジメント研究所長の福井勉さんは、表皮と真皮で構成される皮膚をゆるめたりすることで、体をより大きく動かせるようになることがあると指摘する。

より大きく前屈
 前屈する場合の例では、「首の後ろの皮膚や、膝の後ろ、アキレスけん部分などの皮膚をゆるめるようにすることで、より大きく前屈できるようになる」と福井さん。皮膚を正しい位置に戻すと、体が動きやすくなるのだという。力を入れて機械的にするのではなく、そっと触れるようにして動かすのだそうだ。

 こりの原因については、まだわからないことが多いというが、原因の一つには血行の悪化もあると考えられている。 例えば、首と肩の周辺。僧帽筋や菱形筋、肩甲挙筋など、大小さまざまな筋肉が幾重にも重なっており、首や肩まわりを支えたり、体を動かすなどの役割を担っている。それが、冬に体を動かすことが少なくなり、同じ姿勢でいると、これらの筋肉は硬くなって血流が悪くなる。


 血液は筋肉が収縮と弛緩(しかん)を繰り返すことで循環を助けているので、血流が低下すると筋肉活動のもととなる酸素が供給されにくくなり、乳酸などの疲労物質が筋肉の中に蓄積される。そうして、こりや痛みが起こるとされる。 福井さんは、筋肉の上にある皮膚を動かすことで「体は柔軟性を取り戻し、真皮にある毛細血管の血流を促して、筋肉から疲労物質を早く排出することが期待できる」とも説明する。

 あん摩マッサージ指圧師の国家資格を持ち、スポーツ選手のトレーナーをしている宮田トオルさんは、体をねじった野球選手やゴルファーの体に触れた経験から、皮膚がずれた位置にあると筋肉や関節を痛めることが多いと気がついたという。皮膚を正しい位置に戻していくなかで、硬い体をほぐす運動法を考案した。


 宮田さんの「皮膚体操」の例(図参照)をみてみよう。起床時と就寝前にするとよいという。
(1)鎖骨と肩甲骨が接する肩鎖関節(肩の付け根)に向けて、胸に手を当てて皮膚をスライドさせる。皮膚を引き上げたら、腕を前から後ろへゆっくり回す。これを10回ぐらい繰り返す。
(2)肩幅ぐらいに足を開いて立ち、背中から腰にかけて皮膚を上下に10回から20回ぐらい動かす。引っ張られて緊張している背中部分の皮膚に、ゆとりを持たせる感じで。
(3)頭皮を動かしてゆるめる。髪の生え際に指を当て、上下にゆっくりと10回程度スライドさせる。ときどき頭頂部に向かって皮膚を上げたままの状態で数秒間キープ。頭の皮膚にしわをつくるイメージだ。後頭部、首の後ろ、肩にかけての皮膚が緩んだ感じがするという。

 「皮膚を動かす」「スライドする」といわれても、どんな感覚かつかみにくいかもしれない。力を入れ過ぎれば筋肉をもむのと変わらず、弱すぎると手が表面を滑るだけに思える。そうしたときは手の甲に指でしわをつくってみると、皮膚が動く感覚をつかみやすいかもしれない。
 気をつけるのは、手をあまり早く動かし過ぎないようにすること。呼吸が浅くなり心臓にも負担がかかる。腕に力が入って疲れやすくもなる。息を止めずにゆっくりと、深い呼吸をするように心がける。腕・肩、腰、頭のそれぞれに1分くらいずつかける。

小さい負荷で
 皮膚を動かす運動には、小さい負荷で気がついたときにできる手軽さがある。宮田さんは「体は、少しずつでいいのでこまめに動かしていると硬くなりにくくなる」と話す。 皮膚を介して、その下にある筋膜に働きかけることで体の動きを改善しようとする「ロルフィング」と呼ばれる手法もある。理学療法士の宮井健太郎さんは、皮膚に軽く圧をかけて動かしたあと、「筋肉の硬さが変化し、可動域が変わることがある」という。

 皮膚と体の動きとの関係については、様々な方面から取り組みがなされている。
起床時の急な動きに注意
 寒い冬は、寝ている間にも体が硬くなっていることがある。起き抜けに急な伸びをしたことが肩の故障の原因になったケースもあるという。日本大学松戸歯学部(千葉県・松戸市)専任講師の鈴木浩司さんは「不意な動きは危険。(就寝中に)歯をくいしばったり、同じ姿勢でいたりすることが筋肉を硬直させてしまう」と指摘する。

 皮膚を動かすことのほかにも鈴木さんは、「寝入る姿勢を変えてみる」ことや「体が冷えすぎないように首周りを温かくしておく」ことをすすめる。普段の生活に気をつけることは、怪我の防止につながるだけでなく、こりにくい体作りにも役立つという。 』