若殿の気ままな独り言

日常生活で見聞きしたこと感じたこと、はまってるマカオ/Macau/澳門のことなど、勝手気ままに書き綴ります。毎日更新!

毎日のウォーキングで体に起こる10の変化

2018-07-05 10:00:00 | 健康、フィットネス
以下、ネットからの拾いネタ。

毎日のウォーキングで体に起こる10の変化

ウォーキングは、全くお金もかからない上、簡単にできます。しかも、そこまでの努力も要さず、肉体と精神の健康にも功を奏します。もしあなたが簡単で効果的な減量法と健康の改善法を求めているのでしたら、ウォーキングは、あなたにぴったりです。

ずっと運動をしてきた人々は、座ってばかりのライフスタイルを送る人達に比べ、この病になりにくい事が分かっています。運動をすると、脳の中で言葉の記憶や学習を担う海馬が、もっと大きくなるからなのです。

1日30分のウォーキングで、血圧やコレステロール値を下げ、血液循環を向上させられるので、冠動脈心疾患などの深刻な疾患を予防できるのです。ウォーキングのおかげで、良質で深い呼吸が得られ、肺病に伴う症状が劇的に改善するのです。

簡単なウォーイングで、筋肉を引き締め、体重を落とすことができます。あなたに合ったペースを見出し、ジョギングにはならないようにします。こういった競歩は、体に負担がかからず、回復時間も要しません。ですから、筋肉痛にもならず、翌日も歩くことができるのです。

関節炎財団は、関節の痛み、硬直、炎症を和らげるのに少なくとも30分の適度なウォーキングを勧めています。ウォーキングは脊髄構造内の血液循環を高め、重要な栄養を軟組織に送り、姿勢と柔軟性を改善できます。これは、健康的な背骨には不可欠なことです。

アイオワ州立大学の研究者グループは、何百人もの大学生を対象に調査しました。事前にウォーキングの効能を彼らに伝えてはいなかったそうなのですが、ウォーキングで彼らの気分はずっと良くなったとのことです。

それでも、まだ健康のためにウォーキングを始めるには今ひとつ動機が足りない、と言うことであれば、クラスに参加したり、ウォーキングの効能を実感したい仲間を見つけるのもいいかもしれません。また、パーソナルトレーナーを雇うというアイデアもあります。



---概要:----
1.脳の働きを高める効果
ウォーキングは、若年性認知症を予防し、アルツハイマー病になるリスクを下げることが分かりました。また、ウォーキングはストレスを軽減しエンドルフィンが分泌されることで全体的な精神の健康状態を改善します。

2.視力の改善
将来、緑内障のような目の疾患で悩まなくても良いように、今から目のためにもウォーキングに出かけましょう。

3.心臓病の予防
心臓病や心臓発作の予防には、ウォーキングはランニングと同様に効果的だそうです。

4.肺容量を上げる
ウォーキングは有酸素運動なので、血流中の酸素流を上げ、毒素や老廃物を取り除きやすくなります。つまり、肺にとても良いのです。

5.膵臓への恩恵
ウォーキングは、驚くことに、ランニングよりも糖尿病予防には効果的なのです。

6.消化の改善
毎日たった30分のウォーキングで、大腸がんのリスクを低下させるだけでなく、消化を改善し、便通を整えます。

7.引き締まった筋肉
1日1万歩は、特に大股で歩いたり、上り坂を歩けば、ジムで本格的に運動したのと同じくらいの効果が出ます。

8.丈夫な骨と関節
ウォーキングは、関節に更なる可動性を与え、骨密度の減少を防ぎ、骨折のリスクでさえも下げます。

9.腰痛の緩和
ウォーキングは、高強度の運動中に腰が痛む人にとっては、本当に助かりますよね。

10.心の落ち着き
ウォーキングが、大鬱病性障害の患者の症状でさえ改善したのならば、気分が落ち込んでいる程度の状態は、どれほど簡単に改善できるか想像できますよね!

おまけ:FIT方式
FIT方式を念頭に入れましょう。このFITとは、頻度、強度と時間を表します。










意外に多い「やせメタボ」 運動で改善、習慣づけを

2016-10-14 10:00:00 | 健康、フィットネス
意外に多い「やせメタボ」 運動で改善、習慣づけを 筋肉の質が低下、脂肪筋に(以下、日経プラスワンから一部抜粋)

『 肥満になると、高血圧症や糖尿病など生活習慣病になりやすいといわれるが、実際にはそれほど太ってもいないのに病気になっている人がアジアには少なくない。どうやら鍵を握っているのが「筋肉の質」らしいことが、最近の研究で明らかになり始めた。健康に過ごすには、筋肉の質と量の両方が重要といえそうだ。

 日本人を含むアジア人では、体重(キロ)を身長(メートル)の2乗で割る体格指数(BMI)が25未満とそれほど太っていないのに糖尿病やメタボリック症候群などになる人が少なくない。いわば「やせメタボ」だ。
 順天堂大学大学院医学研究科代謝内分泌内科学の田村好史准教授らが、この原因として注目しているのが「脂肪筋」だ。「筋肉の細胞の中に脂肪が過剰にたまった状態。太っていない糖尿病患者でも、脂肪筋になっている人が多いことがわかっている」と田村准教授。

■ホルモンに影響
 通常、脂肪は皮下や内臓などの脂肪組織に蓄積されるが、筋肉や肝臓など別の場所にたまるのを「異所性脂肪」と呼ぶ。田村准教授は「これが筋肉に過剰に蓄積すると毒性を発揮して、インスリンの働きを阻害すると考えられている」と話す。
 インスリンは膵臓(すいぞう)から出るホルモン。食事から取る栄養の一部はブドウ糖に分解され、血液で筋肉や肝臓など臓器に運ばれる。その際、筋肉と肝臓がブドウ糖を取り込むスイッチ役がインスリンだ。
 ところが、脂肪筋になるとインスリンが十分に作用せず、ブドウ糖をうまく取り込めなくなる。「いわば、筋肉の質が低下した状態」(田村准教授)だ。この結果、血糖値が上がり、糖尿病やメタボリック症候群になる危険性が増す。
 これまでは太るとインスリンが働きにくくなるといわれてきたが、太っていなくても油断はできない。では、どんな条件の人が危ないのか。



 田村准教授らが日本人男性114人を調べた最新の研究結果では、肥満には分類されないBMI23以上25未満の人でも、高血糖、脂質異常症、高血圧のどれか1つでもあると、肥満の人とほぼ同程度に筋肉でのインスリンの働きが低下していることが判明した。
 また、体力の低下や活動量(歩行量)の低下、脂質の多い食事、脂肪肝、GPTという肝機能を示す検査数値が異常、または正常内だが高めの場合も、インスリンの働きが低下しやすい傾向にあった。これらに該当する人は筋肉の質が低下している可能性がある。
 「対策は、運動が最も効果的。脂肪筋は運動の効果が表れやすく、内臓脂肪や皮下脂肪よりも早く減る」と田村准教授。実は脂肪筋は長距離ランナーにも多く、この場合はインスリンの働きに異常はない。「アスリートパラドックス」と呼ばれる現象だ。持久的な運動によって脂肪の質が変わり、毒性を発揮しにくくなるからと考えられる。

■30代から量減少
 一方、筋肉の「量」も無視できない。筑波大学大学院人間総合科学研究科の久野譜也教授は「筋肉の衰えというと高齢者の問題と思いがちだが30代から減少し始める。年に約1%ずつ減り、70代では20代のほぼ半分になる」と指摘する。
 加齢に伴って筋肉が減るのを「サルコペニア(筋肉減少症)」と呼ぶ。じわじわ進み自覚症状は乏しいが「同じ仕事なのに以前より疲れやすい」「少しの段差につまずく」などが兆候だという。
 進行すると日常生活に支障が出たり、寝たきりになったりすることもある。さらに怖いのは「サルコペニア肥満」だ。筋肉が減ったところに脂肪が蓄積した状態をいい、久野教授らの調査では60代から増え始め、70代では約3割の人が該当するとみられる。特に女性に多い。筋肉に置き換わるように脂肪が増えるため、見た目では肥満とわかりにくいこともある。「単なる肥満よりも高血圧などの生活習慣病にかかりやすい。さらに転倒骨折や認知症の危険性も増す」と久野教授。
 量を増やすにも一番は運動だ。筋肉を増やす筋トレと脂肪を燃やす有酸素運動を組み合わせると、質・量ともに向上する。「筋肉は何歳になっても増えるが、若い方が効果は出やすい。40~50代までに運動の習慣化を」(久野教授)



 有酸素運動の代表はウオーキング。1日8000歩以上を目指そう。「1週間単位で帳尻を合わせればいい」(久野教授)。食事では脂肪分を控え、筋肉の材料になる魚や肉のたんぱく質が不足しないようにしたい。

■自宅で職場で、こまめに動く
 筋肉量を増やし、質を上げるには、運動はもちろん、日常生活での活動量を増やすことが重要だ。「家でも職場でも、こまめにちょこちょこ動くようにするといい」(田村准教授)
 厚生労働省の「健康づくりのための身体活動指針(アクティブガイド)」では、今より10分多く体を動かそうと呼びかけている。階段を使う、自転車に乗る、掃除など家事をきびきびと行う、一つ遠いコンビニエンスストアに行くなどだ。
 10分歩くと大人で約1000歩に相当する。「これらの活動量も歩数に加えて、1日8000歩以上を」と田村准教授。秋晴れの空の下、早速、今日から始めてみよう。  』








『やはり危険、“高齢女性”の不妊と出産のリスク』

2016-03-21 10:00:00 | 健康、フィットネス
以下、ネットからの拾いネタ。



『 ★☆★『やはり危険、“高齢女性”の不妊と出産のリスク』★☆★

●胎児の染色体異常発生率〔W.B. Saunders調査〕
 20歳  1:526
 30歳  1:385
 35歳  1:192
 40歳  1: 66
 45歳  1: 21

●胎児のダウン症発症率(知的障害、40%に先天性心疾患)〔W.B. Saunders調査〕
 20歳  1:1667
 30歳  1: 952
 35歳  1: 378
 40歳  1: 106
 45歳  1:  30

流産率〔大濱紘三調査〕 
    ~34歳      15%
 35 ~39歳  17~18% 
 40歳~     25~30%

不妊率(Menken J, Trussell J, Larsen U調査)
    ~29歳   8.9%
 30 ~34歳  14.6%
 35 ~39歳  21.9%
 40 ~44歳  28.7%
・45歳を超えると自然妊娠率はほぼ0%に近くなる。

不妊治療成功率(東邦大学医学部産婦人科調査)
 25 ~29歳  27.4%
 30 ~34歳  24.7%
 35 ~39歳  19.1%
 40歳~      6.6%

妊産婦死亡率(人口動態統計より)
 20~24歳    4.7件/10万件
 25~29歳    6.0件/10万件
 30~34歳    9.5件/10万件
 35~39歳   24.5件/10万件
 40~44歳  124.5件/10万件


日本産科婦人科学会では、医学的には35歳を過ぎると卵巣機能が低下し、不妊原因となる子宮筋腫
子宮内膜症の合併率の上昇や全身疾患・合併症妊娠の可能性の増加等により、妊娠率の低下、
流早産率の増加、さらには、ダウン症等の胎児異常の発生率が高くなることなどが指摘されている。  』










薬味使って、冬の体調管理。 高血圧予防にも・・・ 

2016-02-15 10:00:00 | 健康、フィットネス
高血圧予防にも 薬味使って、冬の体調管理 (以下、日経プラスワンから一部抜粋)

『  寒い冬は血管が収縮し血圧も高くなりがちだ。そんな人にお勧めがショウガやネギ、ワサビなどの薬味。香りや臭みを消す働きで塩やしょうゆに頼らない味付けに生かせる。成分にはそれぞれ体を温めたり、消化を助けたり、と様々な効果も期待できる。薬味の力で寒い冬の体調管理に取り組みたい。
 「薬味として使う野菜類は薄味に慣れさせてくれ、高血圧予防に役立つ」と女子栄養大学栄養科学研究所の根岸由紀子教授は実体験から話す。

■塩分量半減も
 職業柄、食事には十分気をつけていたが、5年前、マラソン大会に出場しようとしていたときの健康診断で高血圧が発覚。以来、青魚をショウガとネギで食べたり、そばつゆは少なくして辛みダイコンにし、刺し身もしょうゆではなくユズの搾り汁やワサビと青ジソで巻くなど工夫する。
 1日の塩の摂取量は3グラム以下になった。これは厚生労働省が女性に推奨する目標値7グラムの半分以下。「1カ月ほどで減塩食にも慣れ、血圧も安定している」という。

 減塩食本「かるしおレシピ」を出す国立循環器病研究センター(大阪府吹田市)でも、「味を調えるのに塩分に頼らず素材のうまみを引き出す方法の一つが薬味。刺激や見た目の楽しさ、風味などで塩分が少なくても満足感を得やすい」(広報担当)と話す。



 薬味の減塩効果に注目した人の味覚実験もある。野菜の機能性成分に詳しい千葉大学大学院園芸学研究科の江頭祐嘉合教授は「セロリやパセリから抽出した成分に少し塩を入れて飲んだ結果、塩だけの時より塩味を強く感じたという研究がある」という。
 減塩以外にも期待できる働きはいろいろある。代表格はショウガ。辛みの元のジンゲロールという物質が熱したり乾燥させると、ショウガオールやジンゲロンと呼ぶ成分になる。「ショウガオールは血行や新陳代謝を促進したり、発汗作用を高めたりする。ジンゲロンには温めるだけでなく強い殺菌作用がある」と江頭教授。

 また、ネギの白い部分は食物繊維が多く整腸作用が期待できる。緑の部分のネバネバした粘液は「マンノース結合レクチンで、免疫細胞を活性化する。洗って落とさないで」(根岸教授)。ミョウガのアルファピネンという香り成分は食欲増進や消化を促すほか、発汗、血液循環を良くする。肉と一緒にいためると脂っぽさが和らぐという。
 青ジソは、爽快な香りの元のペリルアルデヒドが胃液の分泌を促す。サラダやパスタに混ぜる、肉や魚を巻いて揚げるなどで食欲がわく。これら多くの薬味に含まれるアリインが変化したアリシンは、ビタミンB1の吸収を高め新陳代謝を活発にする。肉や魚と一緒に取りたい。

■部位で違う成分
 ところで、効果を最大限に引き出すには、それぞれにあった調理法が重要。例えばショウガで温め効果を高めたいなら、千切りし電子レンジなどで80~100度で加熱や乾燥する。ハチミツと一緒にお湯で割る、寄せ鍋に入れるのもよい。



 ネギやニンニクの香り、ダイコンやワサビの辛み成分で、多くの薬味に共通成分のアリイン。細かく切ったり、すり下ろしたりすれば酵素などの働きで刺激臭のあるアリシンになる。ワサビは金おろしより、鮫(さめ)皮おろしがお勧め。「空気によく触れ、酵素が活発に働き辛み成分が出やすい」(根岸教授)。また、ニンニクやネギは加熱で臭みが減り、うまみが増す。
 野菜の部位で含まれる成分が異なることも。ダイコンは先端部分に辛みがあり、消化を助けるジアスターゼが多く、胸焼けや胃酸過多、二日酔いに効くとされる。葉に近い部分は甘い。逆にワサビは葉に近い部分に辛み成分が多い。

 「薬味野菜は一種に偏らず、複数を一度にとるのもお勧め」(江頭教授)。ネギとショウガ、ミョウガ、青ジソ、カイワレなどを細かく刻んだ『万能薬味』が便利だ。肉を焼いたらその上に、寄せ鍋や納豆、味噌汁に入れることで塩分に頼らずに味が引き立ち満足感の高まる食事ができる。
 ただ、薬味は薬ではなくあくまでも食品。主な栄養素のタンパク質と脂質、炭水化物を含むバランスの良い食事と一緒に食べて初めて効果が期待できる。「添えるだけでなく、煮た具材にたっぷりあえるのも手だ。色々使って薄味に慣れていくことが中高年の健康にとっては大切」と根岸教授は強調している。

■適量知り、もっと積極活用を
 いくら食品だといっても、薬味野菜は一般野菜より刺激が強い場合が多く、過剰摂取はかえって体に良くない場合もある。ワサビは食べ過ぎると下痢や胃痛を起こす原因になりかねないという。1日に取る量の目安は「ショウガやワサビはそれぞれ20グラム以内、ニンニク1片(5~10グラム)、ゴマ15グラム」(根岸教授)。

 薬味はもともと少しだけ使うことが多く、和食の味を引き立たせる奥ゆかしい存在だった。料理を自分好みの味に調整できることもあり、好まれてきたが「分析技術の発達で野菜の効用が科学的にわかってきた今、薬味パワーをもっと賢く食事に取り入れてほしい」(江頭教授)という。  』








『冷え性・低体温』を防ぐには、下半身は重ね着、筋力アップを!

2016-01-23 10:00:00 | 健康、フィットネス
冷え性・低体温を防ぐ 下半身は重ね着、筋力アップを (以下、日経ライフから一部抜粋)

『 これから一年で最も寒くなる。指先などが冷たくなる「冷え性」に悩む人にはつらい季節だ。だが、冷え性といっても実は体の中心部の温度は正常のことが多い。これに対して問題なのは、体の中心部の体温が下がってしまう「低体温」。自覚がないまま進行することも多いので、高齢者や屋外作業を行う人は特に注意したい。

 私たちの体には、体温を一定に保つ仕組みがある。例えば、脳、肝臓、腎臓など重要な臓器が収められている体の中心部の体温は約37度。寒さで体温が奪われてくると、体をぶるぶる震わせて筋肉で熱を作り、手先、足先などの毛細血管を収縮させることで熱の放出を抑制する。

 横浜国立大学教育人間科学部の薩本弥生教授は「これは、体の中心部の体温を正常に保つ正常な機能だ」という。ところが冷え性の人では「一般の人では寒さを感じない気温に戻っても、手先、足先に強い冷感や痛みが続く」(薩本教授)。
 例えば、眠りにつくときには頭寒足熱といって自然に足先が温かくなるのが普通だ。ところが冷え性の人は「いつまでも冷たくて眠れない」といった症状を訴える。

 冷えを感じる人と感じない人がいるのはなぜだろう。冷え性の治療に取り組む帯山中央病院(熊本市)の渡辺賀子院長は「冷え性は体質だけでなく、生活習慣が影響する」と話す。

低栄養で表れる
 例えば漢方では、冷えを積み重ねることを「積冷」と呼ぶ。エアコンの効いた部屋で軽装ですごしたり、秋口に夜遅くまで活動したりといった生活を続けていくなどだ。その時には問題がなくても、徐々に「冷えに敏感な体質になることがある」(渡辺院長)という。



 冷えの中でも怖いのが、寒い環境によって体の中心部の体温が下がってしまう低体温だ。日本医科大学高度救命救急センターの横田裕行教授は「一般に体の中心温度が35度以下まで下がり、震えが止まらず、判断力低下などの症状が表れた場合を低体温症と診断する。重症化すると意識を失ったり、死に至ったりすることもある」と話す。

 低体温症という言葉は、冬山登山や冬の駅伝やマラソン大会などで聞いたことがあるだろう。屋外で起こる障害のイメージだ。だが、日本救急医学会の2011年の低体温症に関する全国調査によると、屋内での発症者数が屋外の3倍。多くは60歳代以上だった。背景には、高齢者の低栄養や筋力不足による体温調節機能の低下、糖尿病などの基礎疾患の影響があると考えられるという。
 横田教授は「判断力低下が起こり、本人が気づかず重症化することもある。体のふるえなど初期のサインに周囲が気づくことが大切だ」と話す。

免疫力低下も
 近年、低体温に関する研究が進み、36度未満の軽度低体温でも、免疫力低下で様々な体の不調が出やすくなっている可能性があることが分かってきたという。例えば感染症や脳血管障害、糖尿病、虚血性心疾患などだ。

 ただ、一般的な体温計では体の中心部体温を測定することはできない。冷え性の対応と同様、日ごろから体を冷やさない生活習慣が大切だ。



 多くの専門家が指摘する体を冷やさないコツは衣服、食事、運動だ。薩本教授は「寒い時は、過度な重ね着より『空気』を上手にまとうことを心掛けて」と話す。下着は薄手で汗をよく吸い乾きやすいものを選ぶ。下半身は重ね着、上半身は空気を含みやすいセーターに風を通さない上着などを組み合わせる。
 「首筋は、体表温度が高く熱が逃げやすい。首筋を覆えば予防することができる」と薩本教授。通勤電車は汗をかきやすい。マフラーをはずし、襟元を開けることで温度調節も可能だ。

 食事は温かい物をしっかり食べる。取った食事の7割は体の熱になるからだ。東洋医学では食材を、体を温める「温性」と冷やす「冷性」に分ける。ショウガなどは温性の代表。温性食材を積極的に食べると血液循環がよくなり、体が温まりやすい。朝食を取ることも大切だ。卵や納豆などタンパク質を含む物は体温を速やかに上昇させる。

 また、体の熱量の6割を作り出す筋肉を鍛えよう。男性でも1割が冷え性を訴える。「多くは高齢者。若い人でも、学生時代に運動をしていた人で就職後に運動不足になった人は要注意」と渡辺院長。スクワットやダンベル体操など暖かい室内でできる運動がよい。入浴はシャワーではなく、ぬるめの湯に20分程度入り、体の芯から温める。

低体温? 病院で正確に測定を
 低体温の予防は大切だが、自分で測った体温で「自分は35度台の低体温」と決めつけるのは早合点だ。渡辺院長は「冷え性の人が一般的な電子体温計を用いると、低めに表示される傾向がある」と話す。気になったら病院で正確な体温を測ってもらうといいだろう。

 また、十数秒~数分で計測可能な予測式電子体温計でも10分ほど置くと誤差はより少なくなる。体温計は腕の下から上に突き上げる様に差す。肘を体に引き寄せ、手のひらを前方に向け、脇を締めるといい。
 また、運動後の脇に汗をかいているときなどは正確に測れない。室内で静かに過ごしているときに測定したい。  』









呑兵衛は気をつけて! 『酒が口臭を強める』!?

2016-01-08 10:00:00 | 健康、フィットネス
酒が口臭を強める? 自分では気付かない「スメハラ」(以下、日経Goodayセレクションから一部抜粋)

『 新年会シーズン到来。酒席が続くこの時期に気になるのが「口臭」だ。左党であれば、家族から「口が臭い」と言われた経験をお持ちの方も少なくないだろう。口臭は、自分では分からないだけに、対策を怠りがちになる。そこで今回は、口臭対策についてまとめた。

 酒を飲んで帰った夜、家族から「口が臭い!」と嫌がられたり、深酒した翌朝、酒臭いことを女子社員から指摘されたりした経験は、左党であれば誰しも経験があるのではないだろうか?
 泥酔して歯磨きをしないまま寝てしまったり、酔っ払って歯磨きがおざなりになったりしているからか、大量飲酒が習慣化している左党の多くに見られるのが、顔をそむけたくなるような「口臭」だ。酒を飲んで「アルコール臭く」なることは実際にあるが、それよりも大きな問題となるのが、「生臭くすえた臭気を放つ強い口臭」である。こうなると周囲にいる人たちにとって「口害」以外の何ものでもない。


宴席が続く時期。周囲に「口が臭い」と言われないようにするためには、何をすればいいだろうか

 はたしてアルコールは口臭を悪化させる原因となるのだろうか? 神奈川歯科大学 大学院歯学研究科 口腔(こうこう)科学講座 社会歯科学分野で教べんを取る山本龍生教授にお話をうかがった。
 「強い口臭の原因はアルコールに限ったことではありません。口臭の原因の多くは『歯周病』が関与していると考えられています。歯周病に罹患(りかん)して口臭がひどくなるのは、歯周病菌である嫌気性菌が口内で繁殖し、臭いの元となる硫化水素やメチルメルカプタンといった臭気ガスが発生するからです」(山本教授)

 歯周病は歯の周辺の組織に起こる疾患の総称を指す。山本教授によると「歯周病の原因は口腔内の細菌とそれらが作り出したものが含まれる歯垢(しこう)」だという。歯垢は歯と歯肉の間にある歯周ポケットに入りこんで炎症を起こし、やがて歯を支える歯槽骨を溶かしてしまう、いわば「細菌の温床」。放置しておけば、大切な歯を失うことになりかねない。厚生労働省の調べによれば、55~74歳までの歯周病罹患率は50%以上にもなるという(平成23年 歯科疾患実態調査より)。

■アルコールが「歯周病」を促進させる
 山本教授が言うように、口臭の原因が歯周病であるならば、アルコールは関係ないのだろうか?
 「アルコールがどのようにして歯周病を進行させるのか、その機序は明確になってはいません。ただしヒトを対象にした疫学研究において、アルコール摂取の多い人ほど、歯周病の罹患率が高いことが報告されています」(山本教授)
 なんと!アルコールと歯周病は無関係ではなかったのだ。

 韓国において40代を中心とした男性8,645人を対象にした調査によると、日常的にアルコール摂取する習慣のある人は、アルコールを飲まない人に比べ1.27倍、歯周病のリスクが高かった。またブラジルにおける1,115人を対象にした調査では、1日に純アルコールにして9.6グラム(日本酒に換算して1/2合)以上、「飲んでいる女性」は、「飲まない女性」に比べ、歯周病リスクが3.8倍との報告もある。さらに山本教授が行ったラットの実験でも、アルコールと歯周病の関係性が明らかになっている。

 「歯周病に罹患していないラットにアルコールを過量(人に換算して泥酔状態)に摂取させると、歯を支える歯槽骨が著しく吸収しました。さらに骨の周囲には活性酸素が作られ、体の抗酸化力が下がっていることも分かりました。このことからアルコールは歯周病のリスクを高めるだけでなく、歯周病の進行とともに、体を酸化させる恐れもあるわけです」(山本教授)

 さらに山本教授によれば、アルコールによって、抗利尿ホルモンが抑制され、尿が頻繁に排せつされることで脱水のような症状が起こると、その影響で唾液が減少するという。これが口腔内の環境を悪化させ、細菌が繁殖しやすくなることにつながる。そして「ここに喫煙が加わると、さらに追い打ちをかけることになる」と山本教授は話す。

 「喫煙者が歯周病にかかるリスクは、たばこを吸わない人と比べて、最大8倍にもなるとの報告もあります。喫煙により歯茎の血流が悪くなり、さらにヤニに歯垢がつきやすくなるために、バイオフィルムと呼ばれる強固な歯周病菌ができるためです」(山本教授)

 最近では“スメハラ”(スメルハラスメント)という言葉もあるように、歯周病による口臭が原因で、人間関係に支障が出ることも十分あり得る。だからといって、酒を断つことなんてまずできない。何か予防策はないのか、山本教授に問うてみた。
 「歯周病の予防には歯磨き(ブラッシング)に勝るものはありません。ブラッシングに最適な時間帯というものはありませんので、朝、お昼、夜などに時間をかけてしっかりとブラッシングをすることが重要です」(山本教授)

■歯磨き後のすすぎを二回まで
 歯磨きでは一つ気になることがある。「食事の後30分は歯磨きをしない方がよい」ということが最近話題となっている件だ。お酒を飲んだ後もすぐにはブラッシングしない方がよいのだろうか。
 「正確には、食事の後30分ではなく、酸性食品を取った後30分と言われています。欧米ではワインをよく飲む人に歯の表面のエナメル質が溶ける酸蝕症が多いことが報告されています」(山本教授)

 ワイン愛好家が酸蝕症にならないために何かアドバイスがありますか?
 「積極的に予防しようということでしたら、お酒を飲む前にフッ素入りの歯磨き剤を使って、歯磨きをすることです。フッ素は唾液からカルシウムの取り込みを促進し(再石灰化)、歯質を強くすることで、酸蝕症にかかるリスクを軽減させる効果があります。事前にフッ素で歯をコートしておけば、ワインなどの酸性飲料による影響を緩和できることが期待できます。お酒好きの方は『歯磨き剤のせいで、お酒の味が変わるから』と敬遠する方も少なくありません。そういう方はお酒を飲む1時間前くらいに磨いておけばいいのです」(山本教授)

 さらにフッ素の効果を倍増させるために、もう一つポイントがある。
 「歯磨き後のすすぎを“二回まで”にとどめることです。歯磨き剤の味がなくなるまですすいでしまうと、せっかく塗布されたフッ素が流れてしまいます。清涼感の強い歯磨き粉の場合、二回のすすぎだと頼りないかもしれませんが、習慣化すれば慣れていきます」(山本教授)
 実際に試すと、最初のうちは抵抗があるが、数日もすると徐々に気にならなくなってくる。酸蝕症が予防できることを考えれば、歯磨き剤のざらつきや、後味の悪さなど大したことではないだろう。飲む前の歯磨き習慣であれば、今夜から早速、実践できそうだ。


歯茎マッサージで歯周病を予防しよう。表側の前歯は、歯ブラシを歯と歯茎の境目に当て、歯の先端に向けて歯ブラシを動かす


奥歯は、毛先を歯に対して垂直に当てて、小刻みに動かす。なお、裏側の歯は、歯と歯の間をブラシで軽くつつくようにブラッシングするとよい

■「つまようじ法」で歯周病撃退!
 口臭対策のポイントは、歯磨きだった。ただし、ただ歯を磨けばいいというものではない。山本教授らが長年の研究から推奨する、普段使っている歯ブラシでもできる方法で、その名も「つまようじ法」。これにそってブラッシングすることで、歯周病は予防できるという。
 「歯周病は歯と歯の間から起こります。つまようじ法は歯間の歯茎をマッサージすると同時に、歯周病でもろくなった、歯と歯茎の密接部分である歯肉溝上皮を再生させるブラッシング方法です。上の歯はブラシの毛先を下に、下の歯は毛先を上に向け、歯と歯茎の境目に当てるよう、一か所20回、上下にブラッシングします。裏側は歯ブラシの先端を使い、歯間をつつくよう、一か所約10回出し入れを繰り返します。力加減は消しゴムで文字を消す程度。全体で約7~8分かかりますが、テレビを見ながらブラッシングしていると、あっという間に終わりますよ」(山本教授)

 実際、筆者も山本教授に「つまようじ法」で歯を磨いてもらったが、歯の表面が明らかにツルッとし、歯茎が引き締まったような気がした。個人差、年齢差はあるが、「つまようじ法」を継続して行うと、1~6カ月程度で歯周病が改善するということも山本教授の研究でわかった。


ブラッシングを6カ月感続けると、歯茎の状態は大きく改善した。赤く腫れていた歯茎が引き締まり、健康的なピンク色に変わっている

 口臭は自分でも気付きにくく、身近な人間でも注意しにくいため、治療が遅れてしまうことが多々ある。話し始めた途端、「くさっ!」と鼻に手を当てられぬよう、こうしたケアに加え、適量を守ることをくれぐれも忘れないようにしてほしい。  』









このダイエットは人体に危険! 糖質制限、酵素ドリンク・・・ かえって肥満や糖尿病の恐れ!

2016-01-06 10:00:00 | 健康、フィットネス
この流行のダイエットは人体に危険!糖質制限、酵素ドリンク…かえって肥満や糖尿病の恐れ (以下、ビジネスジャーナルから一部抜粋)

『 テレビ、雑誌、ウェブなどの各メディアにとって、今や最強コンテンツになっている「ダイエット」。定期的に「○○ダイエット」「○○でやせる!」の文字が躍り、その効果が検証されている。それだけ、視聴者や読者の関心が高いということだろう。
 一方、本当に効果があるのか疑わしかったり、健康に悪影響を及ぼしそうなダイエット法まで紹介されているのも事実だ。

 そこで今回、管理栄養士のAさんに「正直、あまりおすすめできないダイエット法」について聞いた。誰もが知るものから、あまりなじみがないものまで、その功罪を見ていきたい。

糖質制限ダイエット
 体重増加に悩む人たちの間で、今もっとも支持されているといわれるのが、「糖質制限ダイエット」だ。しかし、Aさんによれば、「夕食時などに少し糖質を減らしたり、普段摂りすぎている人が減らす分にはいいが、完全に糖質を抜くのは感心できない」という。



 特に、糖質制限をしている人の中には「肉ばかり食べていればいい」という考えもあるが、「ご飯を一切食べずに肉ばかり」となると、動物性脂質の摂りすぎによるコレステロール値の上昇を招き、動脈硬化の原因にもなる。また、肉類を消化する際は胃腸に負担がかかるため、内臓疲労にもつながりやすいという。極端な糖質制限ダイエットは、むしろ非常に危険な結果を招くといえる。

バナナダイエット(単品ダイエット)
 手軽に始められるダイエット法として、「バナナダイエット」は人気が高い。朝あるいは夜にバナナのみを食べることで簡単にやせられるというものだが、Aさんによると、「この方法も非常に危険」という。

 それまで全体的に食べすぎだった人が、ある食材のみを摂取することでダイエットに成功したとしても、食べたいものを我慢する分、結果としてリバウンドにつながりやすくなるからだ。また、若い女性の場合は、栄養が偏ることで生理が止まってしまう恐れもあるそうだ。

チョコレートダイエット
 主成分であるカカオの抗酸化作用や食物繊維を利用して、食前に食べることで満腹中枢を刺激し、適量の食事で満足感が得られるようになるという「チョコレートダイエット」。

 しかし、このダイエットはカカオ含有量70%以上のチョコでなければ意味がなく、カカオ含有量の少ないチョコでは血糖値が上がりすぎ、糖尿病の原因になるリスクがあるという。
 また、チョコはカカオバターという脂質も多く含んでいるため、せっかくバランスの良い食事を摂っていたとしても、脂質の摂りすぎになってしまうケースも少なくないようだ。

酵素ドリンクダイエット
 以前、ダイエットに励む人たちの間でトレンドとなった「酵素ダイエット」。たんぱく質の一種であり、消化や代謝にかかわる物質の酵素を、ドリンクやサプリで摂取して代謝を上げるというダイエット法だ。

 しかし、酵素の原料であるたんぱく質は、口から摂取しても、調理での加熱や胃酸で「失活(化学物質などの活性が失われ、反応を起こさなくなること)」してしまうそうだ。
 また、酵素ドリンクをいくら飲んでも体内ではアミノ酸に分解されてしまうため、消化酵素として再生される保証もないという。つまり、効果のほどはきわめて怪しいのである。

ココナッツオイルダイエット
 ハリウッドセレブをはじめ、世界中の女性の間で、スーパーフードを用いたダイエットが流行している。スーパーフードとは、日本スーパーフード協会によると「栄養バランスに優れ、一般的な食品より栄養価が高い食品、またはある一部の栄養・健康成分が突出して多く含まれる食品」と定義されているものだ。

 そして、そのひとつがココナッツオイルであり、ココナッツオイルを1日3~4杯、コーヒーなどの飲み物に入れて飲んだり、食べ物に塗ったり、炒め物に使うことでやせられるというのが「ココナッツオイルダイエット」だ。
 確かに、ココナッツオイルは脂肪燃焼効果を高めるケトン体の生成を促進する中鎖脂肪酸のため、摂取しても太りにくいとされている。だが、いくら太りにくいといっても脂肪であることに変わりはない。当然、食べすぎると肥満の原因になるようだ。

アサイーダイエット
 南米・アマゾン熱帯雨林に育つヤシ科植物のアサイーも、スーパーフードのひとつとされ、セレブやアスリートなど健康志向の人たちの間で人気が高い。アサイーは栄養素を多く含み、抗酸化成分が脂肪燃焼に良いとされているが、いくら抗酸化成分が含まれていても、それだけでやせることはないという。

 そもそも、アサイーを摂る際は、ヨーグルトやスムージーに混ぜる方法が多い。つまり、冷やしたり甘くしたりするわけだが、それによって体を冷やして代謝を下げてしまう上、砂糖を加えることで血糖コントロールができなくなるリスクもある。温かいスープと一緒に食べるなどの工夫をしない限り、ただアサイーを摂っても意味がないという。

 巷で人気になり、「効果抜群!」と喧伝されてきたダイエット法も、管理栄養士の観点から見れば、これだけの落とし穴が存在するということだ。ダイエットは、「やせたい」と思うあまり、つい過度になりがちだが、いくらやせても健康に悪影響を与えてしまっては意味がない。実践する際は、バランスを考えて取り組むべきだろう。   』







自覚なくとも気管に炎症、 ぜんそく予防は先手先手で!

2016-01-04 10:00:00 | 健康、フィットネス
自覚なくとも気管に炎症 ぜんそく予防は先手先手で (以下、日経ヘルス&メディカルから一部抜粋)

『 風邪の後、咳(せき)が止まらない。息をするとゼーゼー、ヒューヒュー音がして苦しい…。こんな症状に悩まされていないだろうか。ぜんそくや咳ぜんそくは女性に多く、大人になってから発症する人もいる。ぜんそくは風邪を機に悪化しやすいため、マスクや手洗いなどの予防が欠かせない。こまめな掃除もおすすめだ。



 ぜんそくや咳ぜんそくは、気道の慢性的な炎症が根本原因。たとえ発作や症状がなくても、この炎症があるため、ちょっとした刺激で発作が起こりやすい。「一番多いのは、風邪を機に悪化するケース」(東京女子医科大学第一内科学講座の玉置淳教授)。冬場は風邪やインフルエンザの本番。マスクや手洗いで予防しよう。

 ダニなどのアレルゲンにも要注意だ。「秋は夏に増殖したダニの死骸やフンが増えるため、ぜんそくが悪化しやすい。こまめな掃除を」と半蔵門病院アレルギー・呼吸器内科の灰田美知子副院長は話す。玉置教授は、「見落とされがちなのがカーテン。開け閉めの際にハウスダストが舞う。数カ月に1回は洗濯を」と注意を促す。

 自律神経の副交感神経が優位になる夜や朝方にも発作が出やすい。たばこの煙、気温や気圧の変動、月経、運動、過労、精神的ストレス、月経痛や頭痛に使う薬のアスピリンなども引き金になる。

 ただ、人によって悪化因子は違う。「自分はどんなときに悪化しやすいか把握し、セルフケアに生かすことが重要」と玉置教授は強調する。発作時に気づいたことをメモしておこう。



 また自己管理の強い味方になるのが、気道の詰まり具合を自宅で簡単に測定できるピークフローメーターだ。「自覚症状はなくても、気道がかなり狭くなっていることもある。発作の可能性をいち早く知る助けになる」(灰田副院長)。

 また、性格傾向もぜんそくと関係する。「頑張りすぎる、イヤといえないなど過剰適応タイプの人は悪化しやすい。疲れすぎから風邪などひかないように注意してほしい。時には不義理も必要です」と灰田副院長はアドバイスする。



 できるだけ速く息を吐きだしたときの「最大呼気流量」を調べる。気道が狭くなっていると、この値が低くなるので発作の予測が可能。また薬の効き目なども客観的な数値で確認できる。朝と夜の1日2回、同じ時間帯に測定を。自覚症状では分からない変化を見つけられる。


写真のミニ・ライト ピークフローメーターは英国クレメントクラーク社製。小児用もある。44×153mm、80g。4104円(税込、問い合わせ先:松吉医科器械 tel:03-5816-8819)



 ピークフローメーターの数値、吸入薬の使用、症状が出たときの気候や睡眠状態、月経、アスピリンの使用など気づいたことを記録しておくと、症状や悪化要因の把握に役立つ。記録は受診時に持参を。



■熟練患者が初心者患者をサポートする活動も
 「熟練患者認定試験」にパスした先輩患者が、闘病体験から得たぜんそくの知識や自己管理のコツを初心者患者に伝授する――。「環境汚染等から呼吸器病患者を守る会(エパレク)」(理事長は灰田副院長)では、そんなユニークな活動を展開。ぜんそくの知識普及に努めている。


http://www.eparec.org/       』







5分で判明、ぜんそく最新検査。 軽症でも薬を使おう!

2015-12-28 10:00:00 | 健康、フィットネス
5分で判明、ぜんそく最新検査 軽症でも薬を使おう(以下、日経ヘルス&メディカルから一部抜粋)

『 風邪の後、咳(せき)が止まらない。息をするとゼーゼー、ヒューヒュー音がして苦しい…。こんな症状に悩まされていないだろうか。ぜんそくや咳ぜんそくは女性に多く、大人になってから発症する人もいる。最新の検査方法では、ぜんそくかどうか5分程度で診断できるようになった。軽症でも炎症をコントロールする薬を適宜使うのが鉄則だ。



 ぜんそくの検査で必ず行われるのが肺機能検査だ。スパイロメーターという機器で、息を思い切り吐いて呼吸機能を調べる。「ただし、咳ぜんそくの場合はこの検査では異常が出ないので、呼気中の一酸化窒素濃度を調べる新しい検査法が有効。もちろん、ぜんそくの診断にも使われる」と東京女子医科大学第一内科学講座の玉置淳教授は話す。

 治療は薬物療法が基本。気道の炎症を毎日コントロールして発症予防する長期管理薬と、発作時だけ使う薬の2本立てだ。

 前者の代表は吸入ステロイド薬。「咳ぜんそくを含め、軽症の人も使うべき。副作用を心配して嫌がる人が多いが、吸入薬は局所に作用するのでのみ薬のような心配は不要。妊娠中でも安心して使える」と玉置教授。ぜんそくは妊娠出産で悪化しがちだが、妊婦が発作を起こすと胎児も低酸素状態になるので危険だ。

 また発作時だけ使う気管支拡張薬は、狭くなった気管支を広げる吸入薬だ。「速効性があるので発作が治まったように感じるが、気管支の炎症自体は続いているため、また発作を起こす。ぜんそく治療の主役はあくまでステロイド薬」と半蔵門病院アレルギー・呼吸器内科の灰田美知子副院長は説明する。

 では季節の変わり目など、年に数回程度発作が起こるような軽症の場合はどうしたらいいか。「症状が出始めたら、あるいは出そうな段階で吸入ステロイド薬を使うといい。症状が消えても気道の炎症は続いているので、少なくとも2~3週間は毎日続けるべき」と玉置教授。


気道の炎症を抑えて発作を予防するのが「吸入ステロイド薬」だ。左の「アドエア」(長時間作用型β2刺激薬も入った合剤)、左から2つめの「パルミコート」など。発作が起きたとき、即座に気管支を広げてラクにしてくれるのは「気管支拡張薬」。その代表がβ2刺激薬だ。右「サルタノール」、右から2つめ「メプチンエアー」(いずれも短時間作用型β2刺激薬)など

 一方、これらの薬で十分管理できない中等症から重症の人には、補助的に漢方薬を加えることも。「柴朴湯(さいぼくとう)にはステロイド薬に似た抗炎症作用がある」(玉置教授)。ほかに、たんが多い場合は清肺湯(せいはいとう)、空咳を伴う場合は麦門冬湯(ばくもんどうとう)を使うこともある。

■最新検査は息を吹き込むだけ、5分で結果
 ぜんそく・咳ぜんそくの新しい検査法として注目されているのが、「呼気NO(一酸化窒素)検査」だ。「気道に炎症細胞の好酸球が増えると、呼気中のNO濃度が上がる。これを測ることで気道の炎症程度が分かる」(玉置教授)。


フーと息を吹き込むだけの簡単な検査で、数分で終わる。2013年から保険適用に。検査は3割負担で720円。   』







風邪の後も続く咳、 大人の「ぜんそく」にご用心 !

2015-12-24 10:00:00 | 健康、フィットネス
風邪の後も続く咳 大人の「ぜんそく」にご用心 (以下、日経ヘルスから一部抜粋)

『 風邪の後、咳(せき)が止まらない。息をするとゼーゼー、ヒューヒュー音がして苦しい…。こんな症状に悩まされていないだろうか。ぜんそくや咳ぜんそくは女性に多く、大人になってから発症する人もいる。寒さが厳しいこの時期は、特に注意が必要だ。
 風邪を引いた後、ずっと咳が続いている、電話中になぜか咳き込む、明け方、咳が出て目が覚める…。そんな症状に心当たりのある人は「ぜんそく」か「咳ぜんそく」かもしれない。




全国7施設で、咳が長びく患者313人の原因を調べた。その結果、8週間以上続く慢性咳嗽(がいそう)の患者では、最も多かったのが咳ぜんそく、次がぜんそく(咳優位型ぜんそく)で、両者で約71%を占めていた

 咳はこれらの病気の代表的な症状で、2カ月以上続く慢性の咳の約7割を占めるという報告も寄せられている。ただ、紛らわしい病気もある。「鼻水がのどに流れ落ちる『後鼻漏(こうびろう)』が咳を誘発することも。これはアレルギー性鼻炎や慢性副鼻腔炎で起こりやすい。また逆流性食道炎でも胃酸が刺激となって咳が出る。咳ぜんそくと間違われやすい」と半蔵門病院アレルギー・呼吸器内科の灰田美知子副院長は話す。
 あなたの咳のタイプはどれだろうか。下図でチェックしよう。



■咳ぜんそくを放置するとぜんそくに
 では、ぜんそくと咳ぜんそくはどう違うのか。「咳ぜんそくは、ぜんそくの前段階。症状は咳だけで、ぜんそくのような息苦しさはない。ただし、放っておくと5~10年で3人に1人がぜんそくに移行する」と東京女子医科大学第一内科学講座の玉置淳教授。ぜんそくの場合は、呼吸時にゼーゼーヒューヒューという喘鳴(ぜんめい)が起こるのが特徴的だ。

 咳ぜんそくもぜんそくも、症状が出る原因は同じ。空気の通り道である気道が炎症のために狭くなっている。下図は健康な状態と比較したもの。ぜんそくでは内腔が明らかに狭いのが分かる。咳ぜんそくの場合、狭窄は軽度だが、気道の粘膜に好酸球(白血球の一種)が少し増えていて、炎症が起こっている。


ぜんそくでは炎症のために気道が狭くなっており、粘膜には好酸球などの炎症細胞も増えている。発作時にはさらに狭くなり、呼吸が苦しくなる。咳ぜんそくの場合、炎症はあるが、気道の狭窄はぜんそくほど進んでいない
 患者数はいずれも増加中で、「この30年間で約3倍になった。女性に多く、全体の3~4割は大人になってからの発症」と玉置教授。花粉症などのアレルギーがある、子どものころにぜんそくだったという人が多い。

 発症の引き金は、ダニなどのアレルゲン、風邪、気温や気圧の変動、精神的ストレスなどが代表的。ほかに、「月経時にぜんそくがひどくなることもあり、『月経ぜんそく』と呼ばれる」(玉置教授)。女性ホルモンの関係も指摘されているが、詳しい仕組みは分かっていない。また消炎鎮痛薬のアスピリンの服用で症状が出ることもある。

■肥満がぜんそくを重症化させる
 「肥満の女性はぜんそくを発症しやすいし、重症化もしやすい。肥満度が上がるほどリスクが高くなる」と玉置教授は話す。
 理由は大きく2つ。肥満によって肺が押し上げられ、肺活量自体が低下するため、そして、脂肪細胞からぜんそくを悪化させる生理活性物質が分泌されるからだという。もともとアレルギー体質で、年とともに太ってきた…という女性は特に要注意だ。


特に多いのはダニなどのアレルゲンや風邪だが、なかには月経、妊娠、閉経など女性ホルモンが変動するときに悪化する人も。薬(アスピリン)に対するアレルギーや化学物質が引き金になることもある  』







「内臓型冷え性」  ・・・重大病が見つかるチェックリスト・・・

2015-12-19 10:00:00 | 健康、フィットネス
重大病が見つかるチェックリスト「内臓型冷え性」(以下、Asageiplusから一部抜粋)

『 めっきり寒くなってきて、朝、ベッドや布団から出るのがつらい季節となりましたが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。今回のテーマは、そんな寒い冬にふさわしく、「内臓型冷え性」です。

 実は過去、この連載の第9回目で、「冷え性」についてはすでに取り上げています。しかし、この時はあくまで冷え性全般のお話であって、「内臓型冷え性」に関しては、そういうものもあるので気をつけましょう、という程度にとどめていました。そこで今回は、あらためて「内臓型冷え性」にしぼって解説してみたいと思います。


 そもそも「冷え性」とは、他の人が冷えを感じないのに、自分だけ、手足の先や、体全体が冷たく感じることです。従来は、手足の先だけの冷えを「冷え性」と呼んでいましたが、最近は、内臓が冷えることによって、さまざまな症状が起こる「内臓型冷え性」が注目されつつあります。

「内臓型冷え性」で起こる症状は、大きく2つに分けられます。1つは、「血行が悪くなる」。体内の血液の流れが悪くなることで、骨格では肩凝りや腰痛が生じます。内臓では、頻尿や、胃腸のトラブル、脳においての不眠や集中力低下などが起こります。

 そしてもう1つは、「免疫力の低下」による感染症(風邪やインフルエンザ)、アレルギーなど。体が冷えると、ばい菌と戦う白血球の機能が衰えると考えられています。

 人間の体中で、酸素・栄養・体温を体の隅々まで運ぶ役割を担っているのは、血液です。その血液の流れが悪いと、心臓から遠い手足へ温かい血液が行き届かず、冷えを自覚します。これが、これまで言われてきた手足の冷え性です。しかし、ひどくなると手足だけでなく、さまざまな内臓への血液の巡りも悪くなってしまい、いろいろな症状が出てくるのです。ある衣料販売会社の「下半身の冷えに対する実態調査」によると、女性の9割、男性の7割が、下半身の冷えを感じていることがわかりました。

 では、チェック項目を見てみましょう。

 【1】は、手足だけでなく、おなか(胃腸)や太腿(筋肉)が冷えるということです。朝起きた時、まず脇の下に手を挟み、体温を感じてください。そのあとにおなか、太腿を触って比較して、脇の下よりも冷たければ、内臓型冷え性の疑いがあります。【2】は、体全体が冷えるということ。【3】は腸が冷えるため。【4】は下っ腹にある膀胱も冷えるためです。【5】は背骨や肩の周りの筋肉が冷えることで、痛みに敏感になることがわかっています。

 以下は、冷えという症状で、重い病気が見つかることもあるという例です。それぞれ、【7】は心臓の衰えによる心不全、【8】は貧血(血液の中の赤血球が少ないと、脳に十分な血液が運ばれなくなる)、【9】は甲状腺機能低下症(甲状腺ホルモンが低下して、代謝が悪くなり、体が冷える)により、顔が異常に白い、疲れやすいなどの症状を伴います。【10】は、閉塞性動脈硬化症(主に片側の足の動脈が動脈硬化によって細くなり、血流が悪くなる)によって起こります。

 なぜ内臓型冷え性が起こるのか、なぜ血液の巡りが悪くなるのかというと、次の3つが考えられます。

(1)体で熱を作ることができない。体内の熱の大半は筋肉によって作られます。運動量が少なくなることで、筋肉から作られる熱が少なくなり、冷え性になるのです。その他、食事の量が不足したり、胃腸の働きが悪くなっても、熱が作られにくくなり、冷え性になります。

(2)自律神経の乱れ。自律神経は、交感神経と副交感神経が巧みに働く仕組みになっています。例えば、寒い⇒交感神経が働く⇒血管が収縮する、逆に、暖かい⇒副交感神経が働く⇒血管が広がる、となりますが、この温度調整の仕組みが乱れると、冷え性となるわけです。特に内臓型冷え性の背景には、この自律神経の乱れがあると考えられています。

(3)ホルモンバランスの乱れ。更年期障害などのホルモンバランスの乱れも冷え性の原因となります。

 ちなみに、冷え性は女性に多いですが、男性でも女性の4分の1で起こると言われています。男性の冷え性は、仕事の重圧や精神的ストレスが関係していることが多いのが特徴です。ストレスが多いと、交感神経が高ぶった状態になり、血管が縮まって冷え性になります。

 冷え性対策の第一は、“保温”です。衣類による保温に気をつけましょう。手袋、靴下による手足の保温は誰もが行っていることですが、それ以外に2つのポイントがあります。

 1つ目のポイントは、太腿、おなか、首なども冷やさないようにする。特に内臓型冷え性では、おなか、首の保温が大切です。ズボン下、腹巻、マフラーなどを利用しましょう。体の中で、皮膚に近いところに太い血管が走っているのは、鼠径部(腿の付け根)と首なのです。

 2つ目のポイントは、これは女性に多いのですが、体を締めつけすぎないこと。体を締めつけすぎる衣類は、血流を悪くして冷え性を起こすので注意が必要です。

 また、冷え性の人は、熱いお風呂はやめたほうがいいでしょう。熱いと長時間入っていられず、体の表面しか温まらないのです。ですから、38~39度前後のややぬるいお風呂に15~20分ほど、ゆっくり入ると、体が芯から温まります。半身浴もいいですね。高齢者では、心臓への負担も少ないのでおススメです。

 そして大切なのは、冷え性解消のため、入浴中に足や手の関節をストレッチをすることです。足や手の関節を伸ばしたり、縮めたりするのです。同時に、股関節や肩関節もストレッチできるようなら、行ってください。ストレッチまではできなくても、入浴中に膝の裏や足を手で揉むだけでも効果が期待できます。

 しっかりと冷え対策を行って、これから迎える冬本番に備えましょう。

──内臓型冷え性チェック項目──
【1】朝起きた時、おなかや太腿が冷えている
【2】体が冷えて眠れない
【3】胃腸が弱く、腹痛や下痢を起こしやすい
【4】トイレが近い
【5】腰痛や肩凝りが治りにくい
【6】動不足、不規則な食生活、精神的ストレスが多い、のどれかに当てはまる
【7】動悸、息切れすることがある
【8】クラクラと立ちくらみを起こしやすい
【9】顔色が悪いと言われることが多い
【10】左右の足の指に温度差がある


※【1】~【6】のどれかに当てはまれば当てはまるほど、内臓型冷え性の疑いあり。【7】~【10】のどれかに当てはまれば、冷え性が原因で何らかの病気にかかっている可能性があります。  』








「血液ドロドロ」よりも、もっと気になる「血管力」の低下 ・・・

2015-12-17 10:00:00 | 健康、フィットネス
「血液ドロドロ」より気になる、「血管力」の低下(以下、日経Goodayから一部抜粋)

『 聞きたかったけど、聞けなかった……。知っているようで、知らなかった……。日常的な生活シーンにある「カラダの反応・仕組み」に関する謎について、真面目にかつ楽しく解説する連載コラム。酒席のうんちくネタに使うもよし、子どもからの素朴な質問に備えるもよし。人生の極上の“からだ知恵録”をお届けしよう。


「血液ドロドロとは、血液中のコレステロールや糖が多いことではない」(池谷さん)(c)luk Cox-123RF

 今ではすっかり定着した「血液ドロドロ」という言葉。脂ぎって黒ずんだイメージがあり、いかにも不健康な感じだ。特定の食材を食べるとドロドロの血液がサラサラになる、なんて話も後を絶たないが、そもそも「血液ドロドロ」とはどのような状態なのか? ドロドロだと、どんなことが起こるのだろう?

 「血液ドロドロとは、水分が少なく、血小板の活性が高まって固まりやすくなっている状態。血液中のコレステロールや糖が多いことではありません」
 そう話すのは、循環器系のエキスパートとしてテレビ出演も多い、池谷医院(東京都あきる野市)院長の池谷敏郎さんだ。

 「血液が固まると血栓(血の固まり)ができて、これが血管をふさぐことで脳卒中や心筋梗塞が起こります。要するに固まりやすいからドロドロはいけない、ということ。血液流動性検査(MC-FAN)をすると、確かに血液がスムーズに流れるサラサラの人と、流れにくいドロドロの人がいます。だけど実際には、固まりやすい状態でも、そう簡単に血管内の血は固まらない。ドロドロやサラサラよりも大事なことがあるのです」(池谷さん)。

■サラサラ血液で血管が詰まることも
 暴飲暴食や喫煙、ストレスなど、悪い生活習慣を続けていると、血管の内壁に脂肪の詰まったコブができる。これが「プラーク」と呼ばれるもの。何かのはずみでプラークに傷がつくと、それをふさごうとして血小板が集まり、血栓ができてしまう。
 いくらドロドロでも、体内を流れている血液はそう簡単には固まらない。しかしプラークに傷がつくというきっかけで固まってしまうわけだ。

 カロリーを抑えた栄養バランスのいい食事や運動を続けると、血小板の活性が抑えられるとともに赤血球も柔らかくなって狭い部分に流れやすくなり、ドロドロだった血液もサラサラになっていく。しかし、それだけでは決して安心できないという。
 「血液がサラサラであっても、加齢によって動脈硬化が進行していて、血管内にプラークが多い人もいます。サラサラでも血栓が詰まることがありますので、血液がドロドロかサラサラよりも、大事なのは“血管力”なんです」と池谷さん。
 この血管力は池谷さんの造語だ。

 一般に年を取ると血管は硬くなっていく。「血管年齢」とは、血管が何歳相当に硬くなったかを表すものだ。それに対して血管力とは、血管がしなやかさを保ち、内壁がなめらかで、血液をスムーズに流す力を意味する。つまり「血管力が高い」とは、血管が柔らかく、プラークも少ない状態だ。

 血管の内壁を構成し、血液と触れる「血管内皮細胞」と呼ばれる部分からは一酸化窒素(NO)が出る。この一酸化窒素には血管を拡張し、しなやかにすることで、動脈硬化を防ぐ作用がある。「血管力が高いと血管内皮細胞から一酸化窒素がたくさん出て、それによっていっそう血管力が高まっていきます」と池谷さんは話す。

■食事・睡眠・禁煙・運動の工夫で血管力を高める
 では、どうすれば血管力を高めて一酸化窒素をたくさん出すことができるのか? 池谷さんに教えてもらった。

1. 青魚、ブルーチーズ、ショウガを食事で取り入れる
 血管内皮機能を高めて一酸化窒素の分泌量を増やす栄養素には、青魚に含まれるオメガ3脂肪酸として有名なエイコサペンタエン酸(EPA)や、ブルーチーズに含まれるラクトトリペプチド(LTP)がある。これらの食材を含む、バランスの良い食事を心がけよう。

 一酸化窒素は血管を拡張させる作用があるが、逆に「血管を拡張させることでも一酸化窒素はたくさん出るようになります」と池谷さんは指摘する。ショウガ、トウガラシ、適度のアルコールなど、一般に「血行を良くするもの」は血管拡張作用があり、一酸化窒素の分泌を増やすという。

2. 深い睡眠を取る
 よく眠ることも大切だ。深い睡眠のときに出る成長ホルモンは、子供だけでなく、大人にも欠かせないホルモン。血管内皮細胞の修復を行い、一酸化窒素を出す力を高めてくれる。

3. 禁煙する
 百害あって一利なしといわれるタバコは、血管力の維持にもマイナスになる。タバコに含まれるニコチンは血管を収縮させ、一酸化窒素の分泌を抑える。また、大量に発生する活性酸素によって血管内皮細胞がダメージを受け、やはり一酸化窒素の分泌が抑えられてしまう。

 ちなみに、「喫煙者が心筋梗塞や狭心症を起こすリスクは、タバコを吸わない人の約3倍も高くなる」(池谷さん)という。

4. ふくらはぎを動かす運動を行う
 有酸素運動には血管を拡張させる作用があり、一酸化窒素の分泌を増やす。水泳も悪くないが、特にいいのはウオーキング。ふくらはぎは「第二の心臓」と呼ばれるほどで、ふくらはぎの筋肉を動かすことで下半身の血流が良くなる。
 忙しくてウオーキングをする時間が取れない人に、池谷さんは「ふくらはぎ体操」を勧める。「40代女性のモニターが4日続けたところ、一酸化窒素の分泌量が3割ほど増えることが確認された」(池谷さん)という。

 やり方はいたって簡単だ。立ったまま、ゆっくり両足のかかとを上げて爪先立ちになり、再びゆっくりかかとを落とすだけ。「10回1セットとして、1日3セットやればいい」と池谷さん。
 ふくらはぎ体操は床に座った状態でもできる。両足をまっすぐ伸ばし、足の甲をゆっくり伸ばす。続いて足首を曲げ、ふくらはぎをしっかり伸ばす。同じく10回を1セットとして1日3セットやる。

 「何歳になっても血管力は鍛えられるし、それによって動脈硬化の進行が抑えられ、プラークができにくくなります。さらに、血管力が上がるような生活習慣を続けることで、結果的に血液もサラサラになっていきます」と、池谷さんは明るい笑顔を見せる。
 肝心の血管力が上がれば、ドロドロ血液も自然に改善されるというわけだ。恐怖の「突然死」を避けるためにも、今日から「ふくらはぎ体操」を始めてみますか!  』











気付けば、いつも食べ過ぎてる?  意外と知らない「過食の原因」・・・

2015-12-15 10:00:00 | 健康、フィットネス
気づけばいつも食べ過ぎてる?意外と知らない「過食の原因」4つ(以下、WooRisから一部抜粋)

『 12月も半ば、すでにパーティーや忘年会で毎日クタクタ、という人もいるのではないでしょうか? 年末年始にかけては、外食や大勢で集まって食事をすることも多いと思います。

そんな時に、気づくと「食べ過ぎちゃった〜」なんてことはないでしょうか? そうしたことが’毎回重なって、年明けには「体重が増えている!」ということになる人も多いのではないでしょうか?
実は、そうした人は自分でも気づいてないストレスを感じているというのです。もしかしたら思い当たることがある人もいるかもしれません。



そこで今回は、東城百合子さんの著書『家庭でできる自然療法』などを参考に、意外と知られていない“過食の原因4つ”をご紹介します。

■1:仕事の疲れ
主婦として、子どもや旦那さんのお世話、そしてもちろん自分のこともやって、さらに仕事もしているとなると、なかなか普通にはこなせない量のタスクになりますよね。

普段、それをこなしている主婦の方には、頭が下がる思いですが、実はこの中で一番影響を与えているのは“仕事のストレス”だと言います。
過食を防ぐには、仕事のストレスをできるだけ減らすようにしてください!

■2:食事のバランスが悪い
食事のバランスが悪いことも過食の原因になるようです。炭水化物ばかりの食事などに気をつけてください。
できあいのものや、冷凍食品などには砂糖が多くふくまれていることもあるようで、そうしたものも過食を引き起こす原因のようです。

■3:よく噛んでいない
東城さんは著書の中で、以下のように書かれています。
<食事は百回以上よくかむ事。とはいっても三〜四〇回かめばなくなってしまうのですが、それでもなれると、唾液が濃くなってよくかめるようになります。>
食べ物をあまり噛まずに、あたかも飲み込むように食べている人も過食に注意が必要です。よく噛んで、ある程度の時間をじっくりかけて食事をすることで、過食は防げるはずです。

■4:食事に集中していない
食事中、何か他のことをしていませんか? 例えば、スマホをいじりながら、あるいはTVを見ながらなど……。こうした食べ方をしていると、知らず知らずのうちに食べ過ぎてしまいます。

食べ物にしっかり集中することが、美味しく食べるコツでもあります。
いわゆる“ながら食べ”は過食につながるので、避けましょう。

以上、意外と知られていない“過食の原因4つ”でしたがいかがだったでしょうか? 気づかずに普段やっていることもあったのではないでしょうか?
こうしたことをちょっと意識するだけでも、過食を防ぐことができます。忘年会シーズンのこの時期、ちょっと意識してみましょう。   』







「ニオイがしない」と感じたら、 思わぬ病気が原因かも・・・

2015-12-13 10:00:00 | 健康、フィットネス
「ニオイがしない」と感じたら 思わぬ病気が原因かも (以下、日経ライフから一部抜粋)

『 風呂に入れたゆずの香り、コーヒーの味わい――。ときに生活を豊かにしてくれ、ときに危険を察知するアンテナの役割にもなるニオイの感覚「嗅覚」は、副鼻腔(ふくびくう)炎や末梢(まっしょう)神経障害など、思わぬ病気で損なわれることがある。基礎知識を知って、健康な嗅覚を守ろう。
 私たちの鼻の孔の奥には鼻腔という空間が広がっている。吸った空気の中の異物を取り除き、適度な温度と湿度を与えて呼吸器へと届けられる。鼻腔の一番奥で上部の「天蓋」にニオイの元である空気中の分子をキャッチする仕組みがある。

 短い毛を持つ嗅細胞が1000万個並んでおり、様々なニオイをかぎ分ける。昭和大学病院(東京・品川)耳鼻咽喉科で嗅覚障害外来を担当する古田厚子講師は「嗅細胞には400種類あり、反応する嗅細胞の組み合わせで非常にたくさんの分子を区別できる」と話す。
 嗅細胞がキャッチした情報は、鼻腔のすぐ上にある「嗅球」という部分で処理されてから脳に送られ「ニオイ」として感じられるわけだ。この嗅覚を感じる仕組みの、どこかに異常があるとニオイを感じにくくなる。

■亜鉛不足も一因

 関東労災病院(川崎市)耳鼻咽喉科の杉尾雄一郎部長は「最も多い原因は副鼻腔炎。鼻腔に隣接する骨内の空洞に起こる炎症性疾患だ」と話す。鼻腔の粘膜があれやすい喫煙者に多く、粘膜の腫れや鼻茸(はなたけ)と呼ぶできもので空気が嗅細胞に届かなくなり、ニオイを感じなくなることが多い。花粉症やハウスダストによるアレルギー性鼻炎でも同じ障害が出ることがある。

 嗅細胞の働きそのものが損なわれることも。古田講師は「風邪などのウイルスが嗅細胞を傷つけてしまうと、症状も重く改善しにくいこともある」と話す。味を感じる舌の味蕾(みらい)同様、飲み薬の影響などで体内の亜鉛が不足し、嗅覚障害が起きることが知られる。
 ほかに、脳と神経の異常でも起きる。転倒などで頭を強打したときの脳挫傷の影響で嗅細胞と嗅球との接合が壊されるとニオイを感じにくくなる。また、最近ではアルツハイマー病の症状の一つとして嗅覚の異常があると指摘されている。

■過信は禁物
 嗅覚障害は命に直接関わらないため医療の対象として考えられにくかった。「今は知識も普及し、積極治療をする医師も増えてきた」(杉尾部長)。ただ、問題は自分の症状に気づきにくいということだ。杉尾部長は「嗅覚は時間とともに感覚が鈍る性質があり、どれぐらい強く感じているか分かりにくい」と話す。帰宅直後に気になった部屋のニオイもすぐ分からなくなるのと同じだ。

 嗅覚障害外来では「基準嗅力検査」というニオイの強さが段階的に異なる試薬を嗅いで嗅覚の強さを判定する。「自分は大丈夫」と思っている人でも、かなり嗅覚が衰えていることがある。


 古田講師は「副鼻腔炎でも、一般の検査では気づかれにくいこともある」という。「ニオイが分かりにくい」と訴える患者に「コンピューター断層撮影装置(CT)などで検査してはじめて明らかになることもある」と話す。嗅覚の不安は、早めに耳鼻咽喉科で相談することが大切だ。

 また、鼻づまりを放置して嗅覚細胞を使わないままでいると、嗅覚そのものが衰えてしまうという。香り豊かな生活を楽しむには、日ごろから嗅覚を大切にすることが大切だ。まずは禁煙し、花の香りをかぐなどで鍛えよう。花粉症やハウスダストによるアレルギー性鼻炎についても適切なケアと治療を心がける。
 食事は、偏食せずにカキや豚レバーなど嗅細胞の新陳代謝に必要な亜鉛を豊富に含んだ食品や、イワシやシジミなど末梢神経の維持に必要なビタミンB12を多く含む食品を積極的に取り入れるようにしたい。

 忘れてならないのは、適切な体重管理や定期的な運動習慣で、メタボリックシンドロームを予防すること。古田講師は「血糖値が高い状態が長く続くと、末梢神経のしびれなどまひ症状が起こる。嗅細胞も影響を受ける組織の一つだ」と話す。
 繊細な嗅覚。ニオイが無いと生活の味わいが薄れるだけでなく、万が一のガス漏れや腐った食べ物に気づくのにも支障が出る。嗅覚異常は副鼻腔炎など、病気のサインでもある。普段から「香りを楽しむ」生活を心がけることが、嗅覚障害の予防と病気の早期発見につながるかもしれない。

■薬やサプリで治療可能に
 嗅覚障害と診断されたとき、原因が副鼻腔炎にある場合は、マクロライドと呼ばれる抗生物質を投与するとともに、ステロイド鼻噴霧点鼻薬で鼻粘膜の炎症を抑える治療が中心となる。症状によっては手術治療で嗅覚を回復する場合も多いという。またアレルギー性鼻炎の場合も、抗ヒスタミン剤やステロイド鼻噴霧薬が用いられる。

 風邪のウイルスなどによる嗅細胞の障害の場合は「ビタミンB12、漢方薬などを内服してもらいながら、じっくりと細胞が再生されるのを待つ」(古田講師)という。血液中の亜鉛濃度が低い場合には、亜鉛を含む医薬品やサプリメントを内服する場合もある。  』